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第126号(2001年7月28日発行)

【報告】

アメ大門前でのアウトドア体験


 「一坪反戦地主会・関東ブロック」の上原成信代表名で呼びかけられた今回の緊急行動の提起は、七月一〇日午後四時から一一日午前六時まで、一六時間にわたるアメリカ大使館前の座込み行動として実現した。参加者は最も多い時が一五〇名ほどで、はじめた時と終わった時はそれぞれ三〇名ほどだった。のべ参加者二○○名といって間違いはない。この中では女性と若者の参加が多かったのも特徴的なことだった。

 七日の相談会には三五名ほどの有志が集まって、目標規模は百人以上で、大使館門前座込みは難しくても参加者が一〇人ほどいれば向かい側の自転車会館添いの歩道にでも徹夜で座り込もう、翌朝は参加者の出勤時間を考慮して六時解散する、あとは現場判断のための数人の責任体制の選出など、行動内容を決めた。

 案の定、まったく不当にも大使館はわれわれの抗議文を直接受け取ることを拒否した。「セキュリタリーに渡せ」というのだ。そこで「沖縄で米兵に女性が性暴力を受けたというのに、大使館の態度は誠意がないではないか」「われわれは大使館員がでてくるまで待つ」と宣言して、そのまま門前の通路の片側と芝生の上に座り込んだ。大使館員が数人出てきて遠くからわれわれの行動を監視している。警備の赤坂警察署からは何度か「退去・排除」の恫喝はあったが、「責任は不誠実なアメリカ大使館にある」と突っぱねた。ある時は警察が「座込みを解けば大使館は抗議文を受け取る可能性がある」などという話ももってきたが、実は何の裏付けもなかったので、断固、拒絶した。

 これらのやりとりのなかで仲間たちが次第に増えてくるのはなんともたのもしいかぎりだった。上原さんとともに、島袋参議院議員や内田雅敏弁護士らが門前の「交渉」というよりは「押し問答」の先頭にたった。

 門前ではえんえんと集会が続けられたが、参加者は中だるみの様子も見せずに発言を続け、それに熱心に耳を傾け、時にはシュプレヒコールをした。さまざまな団体やグループ、個人がつぎつぎに発言した。集会が長すぎて疲れないかとこちらが心配するほどで、深夜にわたる過程では幾度か休憩もとった。ふだんはさまざまに違いもある人びとが、闘う相手が鮮明な時にはかくも整然と、かつ積極的な共同行動がとれるのかと、改めて妙な感心もした。たしかにこの日の行動は「こんなすばらしい行動ができた」という面と、「これだけでなにがしの影響を与えることができたのか」という面をもっている。しかし、あまり過少評価する必要はない。確信が持てる行動だったと思う。

 この晩、われわれはアメ大・門前での野宿というめったにないアウトドア体験をした。
 (許すな!憲法改悪・市民連絡会・高田健)