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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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第125号(2001年6月28日発行)

【報告】

  土地・物件調書閲覧

    初めての立ち会い

 普天間飛行場内の一坪共有地に対する強制使用手続きが進められている。今年一月一一日を期限とした意見照会を経て、四月一三日には首相による使用認定がなされた。さらに六月二、三日に限り、普天間飛行場の地元、伊佐公民館での土地・物件調書への署名・押印を要請する通知が届いた。

 これまで関東ブロックは、約六百名の一坪地主のいる関東での立ち会いを要求してきたが、五月一五日の施設局との交渉でもそれは拒否された。土地に立ち入らせるわけでもなく、地元での開催に固執するのは意味のないことだ。行っても行かなくても手続きが進むのであれば意見をしっかり記して次の闘いに繋げようということで、三日、沖縄一坪の六名とともに伊佐公民館に出向いた。
 受付で名前をチェックされ通されたのはだだっ広いホール。三つ並んだ机には職員が二名ずつ、かなり離れた後ろには多良間用地調整室長ら三名が控えていて、なんだか威圧的な構図だ。初めてみる土地・物件調書は、かなり厚く見えたが開いてみると書類はほんの二〜三ページで後は意見を書き込む空白ページだった。添付された地図の余りの簡単さに文句を付けると、やおら大きな青焼きの図面を広げて見せた。共有地は飛行場の端の突き出た小さな所にあるようだった。誘導灯のための空き地に芝が植えてあるという。

 二人を相手にやりとりをはじめる。那覇防衛施設局経由で意見書を送ったが首相へ届いているのか、届いているなら、何故契約を拒否するに至った理由を考慮せずに手続きを進めるのか?自分の土地を確認するために立ち入りを求めているのに何故許可しないのか、日米両政府がSACO(日米特別行動委員会)合意で地位協定の改善を図るとして基地への立ち入りについて好意的に配慮するとしたことが何故生かされないのか?などなど問い質したが、お定まりの回答が返ってきた。

 不思議なことに調書に添付された土地の測量図面には請負業者印が押されているのだが、作製日付欄は空白になっている。なぜかと尋ねると、制作は二〇〇〇年一〇月三一日だが調書の作成日付に合わせるので書かないのだと言う。これではただでさえ信用されていないのに、ますます信憑性に欠けるではないかと繰り返し言ったが聞き入れてもらえなかった。彼らの常識は私にとって非常識だ。最後に意見を書いて署名・押印した。

 はじめたのは二時頃であったが、おのおの言いたいことが山ほどあり、終わったときは四時のタイムリミットをオーバーしていた。こうした手続きも、今国会に国土交通省が提案、審議途中の「土地収用法改正案」が採択されると省略されて、「公告・縦覧」で済まされることになる。はたして最初で最後の立ち会いとなるか?    
    (N)