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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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第122号(2001年3月28日発行)

「第二回 ゆずり合い、助け合い、学び合う会」 アピール

わたしたちは今、平和の創造を願い、その実践を求めて伊江島の地に集った。

伊江島、ここは亜熱帯の豊な島である。
海は蒼く、空は高く、雲は世界へと流れてゆく。
野には草花が咲き誇り、小鳥たちがさえずる。
かけがえのないこの豊かな自然のいとなみは、基地あるがゆえに失っていった。
伊江島、ここは人間が人間として生きる島である。
伊江島、この美しい島に基地はいらない。

人間は無知にならないために学び合う。

かつてアメリカ軍は、この島に砲弾を撃ち込み、島を焼き尽くし、瓦礫の山とした。
廃墟の中から立ち上がりはじめた頃、魔性の軍隊は再び島に襲いかかった。
「銃剣とブルドーザー」をもって、農民と土地を奪い、家屋敷を焼き払い、ブルドーザーで押しつぶした。
島の人々は毅然として立ち上がった。男も、女も、老いも若きも。
それは燎原の火の如く、沖縄の「島ぐるみの闘い」へと発展していった。

伊江島の闘いは、「真理」と「正義」、「人権」と「民主主義」を占領軍に突きつけた壮大な闘いであった。
伊江島の闘いは、人間の「主体的」、「創造的」な闘いであり、「想像力」と「実践力」こそが、絶対的権力者に対峙しうる力を生むことを教えるものである。

米軍に告ぐ
一、土地を返せ。ここは私たちの国、私たちの村、私たちの土地だ。
一、聖なる農民の忠告を聞け。さらば米国は永遠に栄え、汝らは幸福に生きのびん。

真謝原ぬ花
一、アメリカぬ花ん 真謝原(まじゃばる)ぬ花ん 土頼(たゆ)てぃ咲ちゃる 花ぬ清(ちゅ)らさ
一、貧乏(ひんすう)やぬ庭ん 金持(かにむち)ぬ庭ん、えらばずに咲ちゃる 花の美事(みぐとう)

闘う伊江島の人々の気骨あふれる歌であり、魂である。
この歌は農民たちの土地への思い、島への思い、屈辱なる思い、怒りの思いが昇華され、逆にアメリカ軍をも説きふせていく力のある歌である。

占領軍という権力者をも呑み込んでいく偉大な農民の姿から、われわれが学ぶものはあまりにも多い。
阿波根昌鴻は言う「日本の平和憲法を世界の憲法に」。
平和憲法は国民の命そのものである。
「第二回ゆずり合い・助け合い・学び合う会」の学習会を通して学び合った貴重な「種」を各地域で「撒」き、生かしていくことをここに決意する。

二〇〇一年三月四日

     伊江島・わびあいの里
       「第二回 ゆずり合い、助け合い、学び合う会」参加者一同