辺野古への基地建設を許さない実行委員会
kaeru
http://www.jca.apc.org/HHK/NoNewBases/NNBJ.html
連絡先沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック(090-3910-4140)、市民のひろば(03-5275-5989)


内閣総理大臣 安倍晋三 様
防衛大臣    久間章生 様
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久間章生防衛大臣の
広島・長崎への原爆投下を是認する発言に、
強く抗議いたします
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6 月30 日午前、久間章生防衛大臣が、麗澤大学の講演の中で、米国の広島・長崎への原子爆弾投下が日本の無条件降伏につながり、ソ連の北海道侵略・占領を防いだと指摘した上で「(原爆で)本当に無数の人が悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で今しょうがないなと思っている」と述べたことについて、私たち日本YWCAは強く抗議いたします。

戦後数十年たってようやく証言に立つ被爆者の方々の「あやまちを繰り返してはならない」という言葉を心に刻みつつ、日本YWCAは1971年以来若い世代と共に「ひろしまを考える旅」を行って、日本の被害と加害の歴史を学んできました。私たちが多くの被爆者の方々に学んだことは、あの日あの場所でさまざまな人々が日常生活を営んでいた時、原爆投下によって一瞬にして命が奪われたという事実であり、戦後その歴史を省みることなく、国と国の政治の力の中で、核実験が続いている現実です。62年たってもなお、原爆の後遺症や核実験による放射能障害で苦しんでいる方々がおられることを、私たちは忘れてはなりません。

原爆投下によって戦争が終わったという言葉は、これまでも国内外の政治家が言葉にしてきました。しかし、原爆で奪われた一人ひとりの命は、誰にとってもかけがえのない命であったという感性を、政治家である前に、私たち人間は失ってはなりません。今回の久間防衛大臣の「しょうがないなと思っている」との発言は、すべての命への冒涜であり、政治家として歴史認識を著しく欠く発言です。また、久間防衛大臣の発言を是認する安倍政権は、まさに戦争を正当化し世界的な軍事支配をつづける米国に追従する姿勢を顕にするものです。

歴史の過ちに学び、市民の命を守るために平和をつくり出す政治を行ってほしいと願う日本YWCAは、久間防衛大臣の発言はもとより、これを是認する安倍政権に強く抗議いたします。

2007 年7 月2 日

日本YWCA
会長 石井摩耶子
総幹事 川端国世


2007年7月2日

防衛大臣 久間章生殿
防衛施設庁長官 北原巌男殿

本郷文化フォーラム・ワーカーズスクール

抗議文

 四月二十四日、那覇防衛施設局は普天間基地の移設・返還をロ実とした辺野古への新基地建設のために、沿岸において環境アセス法無視の「事前調査」に着手した。この違法な調査を政府・那覇防衛施設局は地元住民の反対にもかかわらず強行し、仲井真知事にも同意させた。そして五月一日の日米安全保障協議委員会「2+2」では、在日米軍再編について「普天間飛行場の移設・返還、キャンプ・シュワブ沖の現況調査を開始したところであり、日米間の合意の実現に向けて、地元の理解も得ながら着実に実施」する旨があらためて確認されたと、公表されている。

 重ねて2+2と安倍首相の初訪米後、政府、防衛省は、この調査に自衛隊の掃海母艦「ぶんご」を派遣し、海自潜水士に事業者とともに調査機器設置作業を行なわせた。この歴史的な大暴挙を断じて許すことはできない。また調査機器設置作業に際し、珊瑚の破壊やジュゴンの出入り口がふさがれるなどの環境破壊があったことが、海中で阻止行動をしていた人や設置後調査をした環境保護団体によって明らかになっている。海上ではまた、事業者の船が海上保安庁に怒鳴られながらカヌー隊を強引に引き離し、あるいは波で煽って転覆させるシーンが展開されていたという。米軍再編に協力した自治体に出来高払いで交付金をばらまく「米軍再編特措法」審議も加えた政治動向のなかで、「ぶんご」の派遣は自衛隊の存在感を誇示することともなったはずだ。調査開始を既成事実化することこそが政府の狙いではなかったのか。

 自衛隊動員の法的根拠はまた、いまだに曖昧なままである。あきらかに今次の自衛隊動員は、日本の軍事力と政治的権威とをもって、平和と自然の育む生命を守ろうと闘う人々を威嚇・弾圧するために行なわれた。壊憲手続き法である国民投票法を成立させて九条改悪への道筋をつけるとともに、解釈壊憲で集団自衛権見直しを謀り、早期に海外派兵を実現させようと目論む安倍政権は、今次辺野古への自衛隊動員によって、国内においても自衛隊の使う「知識・能力」をより拡大しようとねらっているのか?自衛隊の軍事力は縮小されてしかるべきものであり、内外に向けてそれを拡大することは断じて許されない。

 人民の運動への自衛艦投入は、戦後の平和運動においても特筆すべき大事件である。

 そしてまた多くの沖縄の人民に本土による沖縄侵略の歴史や、日本軍が沖縄を捨て石にした沖縄戦の記憶を蘇らせたこともまた「事実」であり、その事実は決して消すことができないものだ。

以下、抗議して要請する。

一、現在進行中の沖縄・辺野古における環境現況調査を一日も早く中止せよ。
二、今年4月24日以降に行われた環境現況調査の調査機器の設置状況とそれのサンゴ等に及ぼした影響の全貌を解明し、公開せよ。
三、沖縄の基地建設に反対する人々に対し自衛隊を動員したことの根拠・意図を改めて明らかにし、今後二度と自衛隊を人民の運動弾圧に用いないことを明らかにせよ。