糸数慶子さん
基地・軍隊を許さない行動する女たちの会


 雨の中を、たくさんのみなさんがお集まりくださいまして、ほんとに感激いたしております。ご紹介いただきました、沖縄県議会議員、そして、基地・軍隊を許さない行動する女たちの会、一坪反戦地主の糸数慶子です。よろしくお願いいたします。

 わたくしはただいま、楽屋のほうで、「喜瀬武原(きせんばる)」の歌を聴きまして、ほんとに涙がこぼれてまいりました。今から23年前です。わたくしの夫であります糸数隆が、あの喜瀬武原の山には、砲弾を一発たりとも撃ち込ませないと、体をはって、阻止闘争をいたしました。復帰して2年目のことですから、刑事特別法違反ということで、逮捕されまして、6年間の長い裁判闘争を続けました。娘が3つでしたが、今東京の大学の4年生として、東京におります。

 わたくしは知花昌一さんと同じ読谷村の生まれで、育ちです。「象のオリ」の近くにわたくしのふるさとがあります。沖縄戦は、今から52年前、1945年4月の1日に、アメリカ軍が読谷村の海岸線と今の嘉手納町、そして北谷町のほうから、米軍が上陸いたしました。ご存じだと思いますが、1500機の飛行機と1400隻以上の艦船の援護の下に、アメリカ軍の主力部隊が18万3000人、怒涛のように太平洋戦争のなかで初めて沖縄の島に上陸しました。

 アメリカ軍のこの上陸に対して、日本の軍隊は、ほとんど一発の弾も撃ち込むことなく、米軍を無血上陸させたということが、もう歴史上、すでにみなさんがご存じの通りです。あの時、なぜ、アメリカ軍を無血上陸させたのか。日本の軍隊は天皇を中心とした国体守るために、アメリカ軍が18万3000人の兵力で、沖縄の島に上陸いたしましたが、その、アメリカ軍を迎え討つ、わずか10万人の日本の兵力と、地元から召集されました約1万人の、男子は16才から60才、女性ははたちから40才までの地元の人達を駆り出しまして、80日以上にわたる、沖縄の島での闘いを展開いたしました。おわかりの通り、米軍を無血上陸させた、大きな理由は、沖縄の島で、一日も長く闘いを展開することが日本の国を守ることになるということで、もう52年前から沖縄の島が、日本の国のために大きな犠牲をはらい、そして、敗戦を迎え、52年たった今また、沖縄の国を、沖縄の島を、日本の安保の名の下に、128万県民に犠牲を強いようとしております。

 闘いのなかで、軍隊が住民を守らないと言うことは、すでに実証されております。沖縄の人達が、とりわけ女性や子どもたちが、戦争前、そして戦争中、戦後52年たった今でも、まだ、泣き続け、そして叫び続けましたけれども、この叫びは、一昨年のあの少女の事件まで、実は日本の国民や政府には、届きませんでしたが、不幸な事件がきっかけになって、今、やっと沖縄の声に耳を傾けるようになりました。

 わたしたち女性たちは、もうこれ以上、基地や軍隊の犠牲には、ならないという決意を込めて、実は、去る3月27日、公開審理が開かれるその直前に、超党派の女性たちが集まりまして、「特措法の改悪を許さない女たちの会」をつくりました。そして、4月1日、52年前にアメリカ軍が上陸したその日にシンポジウムを開きまして、その時に決議されました決議文を持って、去る4月3日、そして4日にかけて、19名の沖縄の女性たちが上京いたしまして、4月4日、国会を傍聴いたしました。

 はっきり言って、怒りがこみ上げ、本当に国は、少数に犠牲を強いる、またあの特措法をこれから制定しようとしております。

 沖縄においては、過去に由美子ちゃん事件、あの棚原隆子ちゃんのトレーラーに圧死された事件。そして、宮森小学校のあの17人の子どもたちの犠牲。数多くの子どもや女性たちの人権侵害が行われてきましたけれども、安保条約や地位協定を本当に国益のために継続させるという、その目的で、また、法治国家の名にもとるような、国民の議論や国民の声にも耳を傾けないで、数でもって押し切ろうとしているこの状況に対して、わたしたち沖縄の女性たちは、断固として、怒りを込めて、抗議いたします。

 そして、ここに、集まっていらっしゃいます多くの仲間のみなさん、よく本土と沖縄は、温度差があるといわれますが、今、わたくしは、今ここに集まっていらっしゃる、わたくしとみなさんの間に、温度差があるとは決して思ってはおりません。寒い中で、このようにして、熱い思いを込めて、立っていらっしゃるみなさんの声をわたしたちは真摯に受けとめて、そして、沖縄の女性たちともどのに、この闘いを展開し、そして、特措法改悪を絶対許さない闘いをさらに展開して参りたいと思います。

 日本の国が法治国家というのであれば、国の権力の行使を、法によってコントロールすることが国の存在のあり方ではないでしょうか。権力の発動は、法律に根拠があってはじめて可能であり、その法律が都合が悪いとなれば、法律の方を変えて、権力の都合に合わせるのでは、法律はあってもなくても同じであります。法律は、支配者が権力支配を行なう手段にさせてはいけません。

 みなさん、共に、憲法第9条、そして第14条、憲法29条、31条と、すばらしいこの平和憲法を共に守るためにがんばっていこうではありませんか。

 わたくしも、沖縄の女性たち、そして、沖縄の男性たち、子どもたち、年寄りも、共に手をたずさえて、頑張って参りますことを、新たにここにお誓い致します。

 共に頑張って参りましょう。ありがとうございました。


  テープ起こしは比嘉みるくの会
沖縄に米軍基地は「なじまない」 許さんぞ!特措法改悪 4・6代々木公園大集会
米軍用地特措法改悪関連の資料][沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック