67 台風の直撃の日の料理 (2011年09月24日  掲載)  

 本欄の前号で、経産省へのデモには参加出来なかったということを書きましたが、その後、9月18日(日)の西東京市での脱原発のデモ、そして翌19日の明治公園での「6万人デモ」には参加しました。その様子は、本欄ではなく、「ニュース」欄の230と231とに載せましたので、そちらをごらんください。
 台風と野田首相の原発推進表明:その後の私的状況です。21日(水)の台風15号は、久しぶりに東京をも直撃でした。私のいる5階の部屋になると、風はものすごく、南のベランダにあった植物の鉢は全部倒れ、とても窓を開けるなどできませんでした。ひたすら各地の出水や山崩れなどの被害のテレビニュースに心を締め付けられるように見つめるばかりでした。気候が何かあるたびに、必ず大きな規模の被害が起こり、多数の人びとの命が奪われていきます。この国のありようについて、根本から変えなければなりません。それなのに、22日の国連本部での演説で、野田佳彦首相は、この国の「原発の安全性を最高水準に」するとし、再稼動も海外への輸出も 念頭すると、原発推進の意を表明しました。これもひどい政府になりそうです。
 台風の日の京の炊いたんつくり:台風の日、仕事をする気も出ず、またまた料理にかかりました。このところ、料理の話ばかり書いて恐縮です。今度は万願寺唐辛子の刻みを入れた小芋の煮っ転がし、湯葉の炊いたん、万願寺とうがらしの焼きたん、そして栗の渋皮煮をつくりました。みな京の炊いたん料理です(それぞれ、右の写真)。どれもうまくできましたが、栗の渋皮煮は大変です。始めてから終わるまで、3日間かかりました。渋皮を傷つけないように剥くのは大事に気をつけねばならず、また、重曹で灰汁を抜くのを4度も煮たり、そのまま時間を長く待ったりするからです。台風の日から始めたのですが、グラニュー糖を入れたのは夕べ、そして最後に醤油を入れたのは今朝で、出来上がったのは今日の昼だったのですよ。しかし、それにしてもうまく出来ました。これを一度はつくると、ああ秋だな、という気持ちになれるのです。あと一度は松茸飯をつくってみたいな、と思っています。
 武藤一羊さんとの一緒の「80歳・出版記念の集い」?:今年、私と武藤一羊さんがどちらも80歳になりました。私の方が半年ほど早いですが。10月に入り、武藤さんの新著 『潜在的核保有と戦後国家――フクシマ地点からの総括』が社会評論社から出されます。彼の評論集ですが、それには書き下ろしの原発問題の論文が載っています。私の今月の末に出る『市民の意見』には、この著書の推薦紹介の文を載せてあります。それで、私の場合の今春の山口幸夫さんらとの共著(岩波書店)と合わせて、二人の「80歳と出版記念の集い」(仮名称)をやってやろうと、何人かの友人たちが計画をして下さっているようです。いずれ具体化されれば、詳しくご紹介をさせていただきますが、とりあえず、日取りは、10月29日(土)の夕方になりそうだと いうことだけお伝えしておきます。会費はなるべく安くしようということのようです。