法廷での嘘と宗教(4)

 


法廷における嘘

 

 ものみの塔は初代会長C・T・ラッセル(彼の離婚訴訟の証言など)から
前会長、フレッド・フランズに至るまで、法廷で神権的戦いの教義を使う
という長い歴史がある。今では50年も経ってしまったが、正直さが皆目
見あたらない、フランズと検察との間で起きた応答を次に示す。

 

検察:あなたはヘブライ語にも通暁してますね。
フランズ:おっしゃるとおりです。
検察:自分の力を使ってやる語学的な力量もお持ちですね。
フランズ:そのとおりです。聖書的な働きで用います。
検察:ヘブライ語、あるいはギリシア語、スペイン語、ポルトガル語、
ドイツ語、フランス語で書かれた聖書を読んだり理解できますね。
フランズ:できます。
検察:よろしい。それではご自分でヘブライ語に翻訳してください。
フランズ:どこですか。
検察:創世記第2章第4節です。
フランズ:できません。
(スコットランドの法廷におけるフレッド・フランズに対する反対尋問)

 

 ほかにも例がある。前副会長でものみの塔の主席弁護士、ハイドン
・C・コビントンが証言しているが、エホバの証人は忠実に「偽預言者」
を受け入れなければならないと述べていた。

 

検察:……偽預言が広められたのですか。
答え:その通りです。
検察:エホバの証人はそれを受け入れなければならないのですか。
答え:その通りです。
検察:もしもエホバの証人の信者が自分でその預言を間違ってい
ると考えてそれを口に出したら排斥されますか。
答え:そうです。「一致」が私どもの目的です。
検察:何はともあれ、一致しないといけないのですか。
答え:何がなくとも、一致です。
検察:強制されて受容した偽預言に基づいて一致してもそうなん
ですか。
答え:真実であると認めます。
検察:そしてその人がそれは間違っていると自分の考えを言い
表して排斥される。もしその人がバプテスマを受けているなら、
「契約」を破ってますか。
答え:その通りです。
検察:昨日あなたが言ったように、それは死に値しますか。
答え:躊躇なく、そう言えます。
検察:それでも宗教と言えますか。
答え:間違いありません。
検察:それでもキリスト教だといえますか。
答え:間違いありません。
(1954年11月スコットランドの法廷、フランズに対する反対尋問から)。

 


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