イスラエルの民衆の中から
「反戦」、「パレスチナ人抑圧・支配拒否」の良心の声!!
イスラエル軍予備役士官・兵士52名が
パレスチナ人支配・抑圧の軍務拒否の声明を発表
イスラエル政府はあわてて批判を巻き起こしているが
新たに「声明」に賛同者が増えている模様!(1.30)
http://www.nytimes.com/2002/01/29/international/middleeast/29ISRA.html

■イスラエル軍の中から、イスラエル民衆の中から、ついにパレスチナ人への支配・抑圧に反対する人々が公然と現れました。52名の勇気ある予備役士官・兵士が、はっきりと、パレスチナ人抑圧・支配の軍務を拒否する声明を発表したのです(2002.1.25)。
  徴兵義務を終了し除隊した後、政府の命令があれば兵役につかねばならない軍人
■イスラエル政府、支配層は躍起となってお膝元から出てきた「反戦」、「パレスチナ人抑圧、支配反対」の声を批判して押しつぶそうとしています。逮捕等により暴力的に押さえ込まれる可能性もあります。一方で、その後の報道では(報道管制のためか実態があまり定かではありませんが)署名賛同者が増えているようです。
■世界の運動、支援の声で、これらのイスラエル国内の勇気ある人々を支えましょう。イスラエル国内の運動と連帯してシャロンの戦争策動をストップさせましょう。
■事態はまだ動いています、ピース・ニュースでは引き続きニュースの収集・翻訳・宣伝・運動の連帯に努めます。あらたな情報、お気づきの点等ありましたらピース・ニュースまでご連絡ください。(1.30)

Israeli Group Declares Limit in Making War on Palestinians
イスラエル人グループがパレスチナ人への戦争に限界を宣言
NewYork Times 2002.1.29

 50人以上のイスラエル軍予備役士官と兵士が、西岸とガザ地区で軍務を拒否すると述べたことが、イスラエルにおける市民的不服従の限界についての熱い議論を巻き起こしている。

 イスラエルでの先週末の始めに、リベラルなHaaretz紙が公表した声明は、パレスチナ人に対する16ヶ月にもおよぶ暴力の軍事行動を非難した。

 その声明は、衝突の双方の人々が血で代償を支払っていると主張した。その衝突はイスラエルによるパレスチナ人領土の占領とも、西岸とガザ地区のユダヤ人入植者を守るための戦争とも言われている。



 その声明は、「占領の代価は軍隊の人間性の喪失でありイスラエル社会の堕落である。我々はイスラエルの防衛のためであればイスラエル防衛軍のいかなる任務にも奉仕し続ける。占領と抑圧のための任務は、この目的にかなうものではない。そして我々はそれらの行動には加担しない」、と述べている。

 52名の署名者たちは、現在のパレスチナ人の蜂起の期間、西岸とガザ地区で服務した降下兵を含む、陸軍の予備役兵部隊のメンバーである。多くのイスラエル男性は兵役義務を終了した後も、一ヶ月あるいはそれ以上、軍務についてきた。

 この声明の組織者は、500名以上の署名者を集め、幅広い草の根の運動を形成したいと言っている。彼らは、この運動が多くの予備役の間に広がっているパレスチナ人と対決の義務に対する不安に応えることになると言っている。


 声明で署名者たちは、彼らが西岸とガザ地区の軍務の期間に、「国の安全とは全く関係なく、その唯一の目的はパレスチナ人支配を永続させること」である命令を受けたと言っている。

 「この国で私達が吸収してきた価値感を全て破壊する」ような命令だと、その声明は付け加える。

 それらの命令には、家を破壊し、パレスチナ人の石ころを投げる少年や封鎖された村を狙って、重機関銃を一般市民に向けて撃つことも含まれていた、とその声明は述べている。

 「我々は、明白に違法な命令について語っている」。声明の組織者の一人であるヤニフ・イツコウイッツ予備役中尉は言った。



 声明は運輸大臣で予備役将軍のエフライム・スネーのような内閣のメンバーからの批判を巻き起こした。彼は西岸とガザ地区での軍務への抵抗の呼びかけは無政府主義へと導くものだと警告している。「全く正確に、反対に考える人々がいる。そのため、全てのグループはその命令を遂行すべきか、その命令を遂行すべきでないか決定しなければならなくなる」。

 スネー氏は言う。「このような事態は国家の終焉を意味する。民主主義的に選ばれた政府がある。そして政府が軍に命令する。軍隊はその命令を選択することはない」。


 同様の意図から、モシェ・カサフ大統領は「逆の理由から、あるグループが命令に従うことを拒否したら、明日何が起こるのだろうか?」と問いかけた。

 「−誰かがそこに不正があると考えたとしても−法律を犯すことによって不正を正すことはできない」と彼は述べた。