アメリカのIPPNW(国際反核医師の会)のJohn Loretzからインドのシュリプラカッシュに手紙が届き、アメリカの先住民「ナバホ国」におけるウラン採掘の再開について遺憾を表明し行動を起こすことが呼びかけられました。

 ウランの価格が高騰して、ナバホ族へのウラン採掘再開を要求する圧力が強まっています。ウランの価格がピークだった時期には、その働き手として十分な情報も与えられないままナバホ族は駆り出され、癌などさまざまな病気にかかるなど放射線の被害にさらされてきました。しかし、こうした被害は無視され、彼らはそのため戦わねばなりませんでした。採掘現場が閉鎖されれば再開されないよう、ナバホ族の人たちも投票などで抗議することはできますが、再開の圧力は強まっています。  そこで、JOARからナバホ国にウラン採掘に反対するように伝える手紙を送るように要請を受けたのです。  インドのJOAR(ジャールカンド放射能反対同盟)は以下のような連帯の手紙をアメリカのナバホ国に送りました。シュリプラカッシュは、「ウランの価格高騰に直面し、また採掘会社の再開を迫る圧力にさらされながら、それに屈せず抗議し続けるナバホ族の人々に胸があつくなり刺激を受けました」と日本の私たちにメールで伝えてきました。

 以下が、JOARからナバホ国への連帯のメッセージです。



「先住民の土地でのウラン採掘中止を求めるために連帯しよう」

ナバホ国代表

  Mr.Joe Shirley Jr. 様

 拝啓

 私たちJOAR(ジャールカンど放射能反対同盟)のホー族とサンタール族はのインド東部で暮らし、活動しています。この地域では、60年代から政府によってウラン採掘が行われてきました。そして、多くの人々が前例のないさまざまな疾病に苦しんでいます。しかし、ニュースで、ナバホ国で採掘中止と被害者への補償の要求の決議が議会を通過したことを知りました。これは長年の不公正を認識させ是正させる歴史的な決断です。  今日、エネルギーの需要が増大しウランの価格も急上昇しています。そのため、ナバホ国でウラン採掘再開を迫る圧力も強まっていることでしょう。それにも関わらず、ウラニウム会社に再開を許さないというナバホ国の決断には、賞賛と賛同の意を表明します。  過去の被害を通して、ウラン採掘が、私たちの世代や現在の環境を破壊するだけでなく、次世代の生き物にも悪影響を与えることを学んできました。また、被害については、国内外の科学者によって健康と放射線学の研究からも証明されています。従って、次世代のためにも、生態系を維持していく責任があります。  世界中の先住民の共同体の多くがウラン採掘に抗議するナバホ国の姿勢に勇気づけられています。どうかその姿勢を貫いてください。利益や一時のエネルギー利用を優先し、人々の暮らしや環境を維持していくことをないがしろにしている会社の圧力に対抗し続けてください。

連帯を意思を込めて
JOARを代表して
Charan Murmu Ghanshyam Birulee Dumka Murmu Tikaramu Soren
Shriprakash



To:
Mr. Joe shirley Jr.
President, Navajo Nation

Subject:
Solidarity for your government which has taken the decision to stop uranium mining in the indigenous people's land.

Dear Sir,

 We are members of JOAR (Jharkhandi Organisation Against Radiation) from Ho and Santhal tribal communities living in the eastern part of india, where the Indian Government has been mining uranium since the 1960s. Our communities are suffering from various kinds of diseases which were never even heard of in our society in the past. We know that your government has passed an act to stop mining and also compensating people affected by the mining. It was a historic decision when age old injustices were recognized and redressed.
 In this present time, when the price of uranium is surging along with ever-increasing energy requirements, we hear that there is mounting pressure to re-start uranium mining in Navajo land. We want to express our admiration and solidarity for your government's decision not to allow any uranium companies to mine again.
  Our experience tells us that uranium mining destroys not only the present generation and the environment but also the coming generations of living beings. Two health and one radiological study done by national and international scientists have confirmed our exoerience. So not for only our own sake but in the interest of future generations we have to save our ecosystem.
  Many indigenous communities around the world are inspired by your stand against uranium mining. We hope you will continue to remain strong against pressures from companies who put profits and short-term energy needs above the lives of people and the environment.

In solidarity,

(on behalf of JOAR)
Charan Murmu
Ghanshyam Birulee
Dumka Murmu
Tikaram Soren
Shriprakash