自治労音協通信

   NO23号/97.7.1発行 1面

 第18回自治労青年・女性音楽活動家養成講座   

体で体験した「歌う」はきつかった

 自治労青年部・女性部は毎年自治労組織内の音楽活動家の育成の場として、音楽の基本的な技術を身につけるとともに、サークル活動の担い手づくりをめざした講座を開催している。

 今年は6月13(金)〜15(日)にかけて、静岡県にある国労の研修所リゾート伊豆に全国から30名が集まった。開会式では、今年9地連で取り組まれる、夏期交流集会の基調と文化班の任務について吉田雅人青年部長から提起を受けた。

 受講者は3つの分散講座コース<(1)歌唱法(発声を専門家から学ぶ)講師/吉村安見子(2)演奏法(仲間の歌のアレンジと伴奏をつくる) 講師/日下昇、松本敏之(3)初心者コース(簡単な曲作、新しい歌を覚える、歌唱指導が出来るようになる)講師/重田善吉、細川剛>から選択方式をとって進められた。その他のカリキュラムでは(1)講座1(発声の基礎と体操)・講座2(コンサート『吉村安見子の世界』)(2)全体合唱『Goodbye overwork』『ランナー』(編/松本敏之)、ミニコンサートなどで進められた。

 1日目の講座1(発声の基礎と体操)では、翌日からだの不調を訴える人が続出。日頃の運動不足が身にしみた。2日目の講座2(コンサート『吉村安見子の世界』)では、素晴しい歌とピアノ演奏に感動。宿舎の職員の皆さんにも喜ばれた。また、ミニコンサートも西岡さんのサックスや岩田さんのピアノソロ「月光」がおおうけだった。

 3日目の成果発表では、歌唱法で、桐山千歳+西岡幸徳(広島)が「カネのめざましい効用の歌」を振り付け入りで発表。岩田宏之(滋賀)は87佳作曲「心の翼」を、大霜孝治(広島)は、94紹介曲でせらばんどのオリジナル「ふるさと」、川音裕美は自作曲93入選曲「この広い地球のなかで」を発表。演奏法は、歌唱法の3曲の伴奏とアレンジで共演。初心者コースは97佳作曲「たんぽぽ」の合唱(山本英二作詩、補詩・編/重田善吉)を発表した。

参加者の感想

1.分散講座

(初心者)

・自分がうまく歌える歌もないのに、歌唱指導はおこがましいと思った。ただ人前での緊張感がたまらなくよかった。

・初めてだったので少し不安だったが、精神的にはあまり負担はありませんでした。歌っていて自分も音楽が以外と好きだったと気付いた。また、仲間の歌に素敵な曲がたくさんあると思った。体操では体がいたくて体力的にきつかったが・・・。歌唱指導を夏期交で是非生かしたい。

・2日めからの参加でしたが、仲間に入って一緒に学ぶことが出来ました。役員をやっていると歌の指導も頼まれることがあって、なかなか歌唱指導の勉強をする場がない中で、ありがたい講座だと思います。指導の方をもっと時間をかけて講習を受けたいです。また、役員をやっていて機関を廻すのが先で、文化運動は一番後回しになってしまう。でも、文化運動は、組合がやっていること、自分達の考えや思いを人に伝えていくには大切な運動ではないかと思います。(議案書にかかれたものは難しくて、一部の人にしか解らないしね。)

・基本的なことを復習できてよかった。今後、活動家を増やすために、運動を理解できるこの講座に人をつれてきたい。

・コードについて(前にも聞いたが忘れてしまった。)今度も勉強になりました。忘れないようにします。あと、自分のパートが守れない(つられる)のでなんとかしたい。「自分が歌っていて楽しい」域を出ていない自分、みんなと歌っている時はとても高揚しているが、帰ってからの組合活動を考えると気が重くなる。皆のパワーをもらって帰りたい。

・歌を覚える講座、夏期交のためにどんどん歌って聞き覚えがあるくらいやった。知らない歌が案外多く、これを機会に音をさらえたい。

(歌唱法)

・詩を声で表わすことの難しさを改めて考えさせられた。ハードスケジュールでつかれたが、多くの刺激を受けたり、いろんな人と知り合えて、とても充実した3日間だった。

・初めて、ソリストとして歌を奥深く研究できて新鮮でした。

・個人レッスンで大変恵まれた講座でした。レッスンは大変楽しかった。

・今回自分のサークルのオリジナルで参加した。歌の詩を考えること、また歌って行くときの目線や体全体を使ってノドだけでなくて・・・という点が忘れていたことの1つだった。(前回教わったハズなのに)日頃の練習でこれまでに教わったことを生かして行けばきっとよくなるハズだ。地連文化班の任務でよりよいものにしていきたい。

(演奏法)

・自分ではアレンジはできなかったが、いろいろなやり方に刺激を受けた。

2.講座「吉村安見子」の世界

・高い声も、低い声も透明感があった。詩によって表情が変化して、こちらまで曲・詩のなかに魅かれたようだった。とてもよかった。

・ピアノの音がとっても美しい。生活や仕事の世も山話しももう少し聞いてみたい。

・不思議な雰囲気のコンサートでした。でも吉村さん自身がとっても自然体で、音楽を楽しみ、生きておられることがよく伝わりました。私は、日頃「**せねば」「**あるべき」とキリキリ生活しています。もっとゆったりした世界をもちたいです。

・ピアニスト吉村さんの世界だった。

・すばらしかった。

・とてもステキでした。時々、楽譜を買って簡単に弾けるピアノ曲を弾きながら歌ったりしますが、技術がともなわないので苦しかったのですが、これからも下手なりに音楽が楽しめたらと思いました。

・吉村さんは謎の多い人だと思う。ピアノにしても歌にしてもうますぎる。これがプロだ。

・きれいな声とピアノでよかったです。

・初めて聞かせていだたきました。とてもきれいな通る声とピアノの演奏と久しぶりに生の音を聞くことが出来・大変嬉しく思います。もっと激しい曲も次回は聞いてみたいです。

3.ミニコンサートについて

・みなさんの熱意が伝わってきました。たとえまちがっても音楽が好きなことは変わらないから・・・。

・新しい歌がいろんな人を通して出てきたのが楽しかった。

・超スピードでさくさく進んでましたが、交流会を前にしてだからしょうがないですよね。

・来年は、私も出たいな!作曲もしたいし、自分の歌を自分で歌えるようになればよいな。

・音楽は自分で楽しむことが大事なんだと感じました。

・いつもの歌い方よりみんな随分声が出ていたし、表現力も豊かになっていた。

・参加者それぞれの自分の歌が(どんな歌でいい)を聞けると楽しいだろうな。

・新らしい人の出演もあり、まただらだらしたところもなく進行され、聴いている側も心地よく聴けた。知らない新しい歌が沢山聴けた。

『吉村安見子の世界』

演奏曲目

『マリーアの思い出』

『暗い柳の木立のかげ』

『水牛楽団の歌』

『カオルの詩』

『私が歌う理由』

シベリウス作曲ピアノ組曲『木々』より

空に小鳥がいなくなった日

●タイトルページに戻る ●23号目次ページに戻る