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書名:  戦時下の文学
拡大する戦争空間 著者: 木村 一信
価格(税抜): 2,800 シリーズ: 文学史を読みかえる4  発行: 2000年2月 ISBN: 4-7554-0096-1

文学史を読みかえる・第4巻

座談会 拡大する戦争空間─記憶・移動・動員 
   黒川創・加納実紀代・池田浩士・木村一信
海を渡った「作文」    川村湊
丹羽文雄の前線と銃後   池田浩士
喪失された〈遥かな〉南方―少国民向け南方案内書を中心に 竹松良明
「大東亜共栄圏」の女たち―『写真週報』に見るジェンダー 加納実紀代
戦争と女性―太平洋戦争前半期の吉屋信子を視座として   渡邊澄子
漫画家(画家)の戦争体験―〈ジャワ〉の小野佐世男    木村一信
戦時下のサブカルチャー―永井荷風と高見順の日記を手がかりに中西昭雄
ラジオフォビアからラジオマニアへ―戦争とメディアと詩と  坪井秀人
「国民」統合の〈声〉の中で〈書く〉こと―雑誌「放送」に見る戦時放送と文芸 
黒田大河
元皇国少年櫻本富雄に訊く―聞き手 吉川麻里 

隣接諸領域を読む
(思想)〈卒業写真と教師の位置〉の教育思想       橋本淳治
(音楽)声の総力戦へ                平井玄
(漫画)戦時下の「マンガ」について         櫻本富雄
(デザイン)『現代猟奇先端図鑑』に現れた時代の意識   馬場伸彦
(美術)戦時下の画家とその思想─須田国太郎の場合    乾 由紀子
(博物館)大東亜博物館の地平              犬塚康博

この時代を読みかえるために─必読文献ガイド
ピーター・B・ハーイ『帝国の銀幕─十五年戦争と日本映画』 中川成美
竹山昭子『戦争と放送』・清水晶『戦争と映画』       土屋忍
坪井秀人『声の祝祭・日本近代詩と戦争』          阿毛久芳
井上章一『戦時下日本の建築家─アート・キッチュ・ジャパネスク』  布野修司
安田敏朗『帝国日本の言語編制』             花田俊典
後藤乾一『近代日本と東南アジア・南進の「衝撃」と「遺産」』 田村 修一
鈴木裕子『フェミニズムと戦争』・加納実紀代『女たちの〈銃後〉』・若桑みどり『
戦争がつくる女性像』 261 天野恵一

読みかえる視座
川村湊を「読む」                      嶋田直哉
錯綜する民族とジェンダー─「淪陥区」の女性作家      秋山洋子
君は〈ソヴェート・ロシア〉を見たか─露西亜文学者昇曙夢の一九三〇年前後 米田
綱路

書評
〈おんな/こども〉のための文化史─斎藤美奈子著『紅一点論』   田村都
現地体験の誘い│大江志乃夫著『日本植民地探訪』          橋本正志
「故郷」と「都市」と「人びと」をめぐる卓抜な物語─成田龍一著『「故郷」という
物語・都市空間の歴史学』森本穫
批評家の性別とフェミニズム批評─中川成美著『語りかける記憶』    水田宗子
「表現の隠蔽」と「隠蔽の表現」─金子光晴の「反戦・抵抗詩」の意義 柴谷篤弘
戦後「知識人」の北米体験 338 上野千鶴子

読みかえ日誌     
追悼 井手文子さん 江刺昭子 
編集後記