秘書の小部屋 2003.10

2003年10月31日(金)晴れっ秋晴れっ

朝、公園をつっきって出勤してきました。例の、勝手にドッグラン公園です。

あの“こましゃくれたポーラちゃん”が、お友達を待っているのか、じっと入り口を見つめていました。ペットショップで30万円くらいしそうな高級感がちょっと気にくわないポーラちゃんですが、恋人を待つような雰囲気は可愛いです。

と思ったら、あれえ、ポーラちゃんが増殖してる。隣に、ふたまわり小さいポーラちゃんがいる。こましゃくれが倍になっている。60万円になっている。

しげしげ眺めて気が付きました。増殖したんじゃありません。繁殖したのです。

2003年10月30日(木)晴れ

昨夜のことです。秘書は深夜お家でパソコンをいじっておりました。昼日中(ひるひなか、と読むんです)さんざんフジ太だの新松だのをいたぶりまわして飽き足らず、家に帰ってまだやるのかこの中毒もん、と言わないで下さい。昼間のはあれは仕事、家に帰ってのこれは麩羅伊部干支・・・違う、プライべート。

憎まれ愚痴社をちょろちょろするゾウリムシくらいにしか思われてないかも知れませんけれどね、秘書だって人間です。お楽しみをするんです。仕事中はちょっと気が引けるサイトを覗くほかに、こっそり悪口書きまくったりします。

今日は八百屋の兄ちゃん片目が腫れてた機嫌が悪い、とか、信号待ちのオバちゃんお化粧ばっちりブラがお肉に食い込んで両手にスーパーの袋ネギと大根覗いてる今夜は豚鍋かよ、とか、おいガキよヴィトンの財布持ち歩くなお前はまだ小学生だ、とか、ごっちゃり書きためました。時々読み返しては、あはは世の中バカばーっか、と憂さ晴らしをするのです。

秘書にとってはとっても大事なものです。毎日書き足しては、万が一に備えてバックアップします。神よ仏よあまねく霊よ今日も1日無事に終わりましたことを感謝します、と言った積りになりつつ、FDをカチャッと差し込んで上書き・・・ 出来ないって? このFD読めないから初期化するぜよいいかい、だって。ダメッ。

手持ちのFDを取っ替え引っ替え入れて見ましたが、徒労の挙げ句、読み取りが出来なくなっていることが判明。深夜2時のことでした。

本日社内に持ち込んでしつこくヘッドクリーニングしましたが、どうやらご臨終の様子。ショックで仕事が手につきません。不幸・・・ 会社の持って帰っちゃおうかどうせそんなに使ってないんだし、と密かに思ったりもしたのですが、それは禁じ手、宮仕えのご法度です。

で、どうしたかと言うと、銀行にお使いに行ってきます、と称して電気屋に買いに行っちゃいました。

ここからが、長い前置の後の本題です。

一番安いんでいい、と編集長の買い物ポリシーを見習いつつ店頭でためすがめつしているうちに、むくむくと“困った”習性が頭をもたげてきました。同居人にさんざんなじられたことです。すなわち、金もないのに、一番いいものを買いたがる。気づくと、最新高性能FDドライブをしっかり握りしめておりました。7000円也。 お金使うのって、懐が痛気持ちいい・・・

消費衝動に火がついてしまいました。開店したばかりのHMVにふらふらと吸い込まれて、日頃の中古CD屋で安いのを必死に探しまくる習慣も忘れ果てて、3枚買い込みました。計6000円也。それから雑貨屋に行けば欲しかったルバーブのジャムがあるもので2瓶お買い上げ・・・ 

我にかえると、2時間で1か月分の食費相当を使い果たしておりました。来月は1日1食になります。

2003年10月29日(水)晴れっ

なんとなく社内に締まりがありません。

編集長は何やってるんだか、ちっとも通信を出す気配がありません。そーっと後ろから覗き込むと、しゃかしゃかしゃかしゃか、安達が原の婆様よろしく砥石に刃物を当ててます。ぞーっ。

秘書は食べてもおいしくありません。どうぞ、お目こぼしを。もうオヤジ扱いしませんから・・・

と後ろで手を合わせておりましたら、くるりと振り向いた編集長、ニヤリと気味の悪い笑いを浮かべます。ひっひっひ、切れ味抜群じゃ、と秘書の頭上にかざしたのは、刃を繰り出したNTカッター。あの、切れなくなったらポキンと先を折って使うヤツです。

この前貸して貰ったとき、なーんか刃の形が変だよ、と思ったのは、そういうことですか、研いで使ってたんですか。秘書が折ろうとしたら、えらい剣幕で怒りましたっけ。研げば使えるものを、あたら折りおって使い捨てたがる。刃物に対して何たる冒涜じゃあ。

で、よく切れる研ぎ上げカッターでカエルの解剖でもするのかと思えば、何故か山のよう在庫があるA3用紙を取り出して、じゃきーじゃきーと半分に切り始めました。ここのところチラシやらなにやらを、編集長室に設置してあげたレーザープリンタで大量に印刷しまくるので、A4用紙がたちまち底をついてしまったのでした。(ホントは秘書の内職用に隠してあるんだけど)。

インターネットで安い用紙を探して大量注文したのですが、届くまで待てないのだ、とお抜かしになります。1日くらいがなんぼのことじゃ、と秘書は思うのですが、馬の耳に念仏パンの耳に塩胡椒壁に耳あり耳にタコあり編集長に聞く耳なし、狭い我が社の会議テーブルを占領して紙で埋め尽くして、切り屑散らかし秘書の仕事を増やします。

そんなことですので、松戸市役所すぐやる課の方へ。編集長を格安トレード致します。主な仕様:思いついたら後先顧みず即実行型、1937年製。ご一報を。

2003年10月28日(火)今日も冷たい雨が降るう~

雨が冷たい世間が冷たい秘書部屋が冷える冷える秘書も冷えるトイレが近い月末が近い今日もゆーううっつう~、と人さし指でキーボード叩いてちまちまとホームページのお手入れをしておりましたら、ぶははは、ばっかもん、と銘打った社内メールが届きました。相変わらず失礼なお方です。

読まないで捨てちゃおと思ったのですが、万が一メシおごってやる、とかの類いのメールでしたら付き合ってやらんこともないので、開けて見ました。ぶっ。

書店の本の代金計算の式が間違っていると、読者から指摘があったそうです。へ? あら嫌だ、2冊を掛ける所が0.2冊になっている。それでもって合計は無理矢理合わせちゃってて。

申し訳ありません。この場でお詫びします。我が社は、本を0.2冊単位では販売しておりません。どうしてもというなら売ってやらんこともないのですが・・・

ベシャッ(すみません。いま秘書は張り倒されました。イテテテ・・・)

2003年10月27日(月)晴れ?

今日はお天気お空が青い、秘書の心も青い。楽しい週末の後の月曜日はブルー一色よ、やる気なんかありゃしない、それが人生というもの。インターネットはからっぽの洞窟よ、秘書が行くなら秋吉台の鍾乳洞、うるさい編集長は富士山の風穴で頭冷やせ・・・

(秘書に何があったのでしょう)

2003年10月26日(日)晴れかな?

新聞の本の広告を見ていた時のことです。今売れているらしいイラスト集(だと思ったけど)の作者名を見て、秘書は「知らんなあ」と首を傾げました。流行には人一倍敏感だった筈なのに、いつの間にか世捨人化して世間に取り残されてしまったようで悲しいです。

ふーん、最近はこういう絵が流行りなのか、としげしげ見つめていて、あはん、と気付きました。名前を見て狐につままれたような気がした原因はこれでした。作者名が「今市子」さん。

昔、「今日出海」というお坊さんみたいな風貌の作家がおいででして、「こんひでみ」とお読みするのですが、フランスに行くとその読み方が非常に都合がよろしくないとのことで「いまひでみ」と名乗っておられたそうです。で、今市子さんはそのお孫さん・・・かどうかは知りません。

今市子さんは「こんいちこ」さんではなく「いまいちこ」さんでありましょう。近頃の若者(かどうか知りませんが)の好きそうなペンネームですな。いまいちじゃい。はっはっは。

昔、佐藤史生、という素敵な名前の漫画家がいました(今でもいます)。同業の漫画家が、砂糖と塩だ、とばらしておりました。

秘書もペンネーム持っています。本間貝菜、です。宗海奈、というのもあります。発表する作品はありません。

2003年10月25日(土)晴れたような・・・

今日はめでたい本の発売日です。といっても昨日できちゃってますが。予約いただいた皆様には、昨日また、折り込みのチラシが足りないぞこの人は何冊だ割り引き前の料金貰っちゃた人の処理はどうする前の本も欲しいって書いてあるよ二重発送するなっ、と大騒ぎをして発送いたしました。

で、本日はできたての本を担いで編集長が、行商、ではない、セミナーに呼ばれて行きました。ちと会費が高いのですが、本をお買い上げ頂くのでお釣りが来るはずです。調子に乗って飲んだくれませんように。

通信を早く出せ、と催促が来ておりますぞ・・・

2003年10月24日(金)ぴか晴れ

偽宮様の逮捕以来連日真相究明別名プライバシー根こそぎ合戦がテレビで繰り広げられているもので、人間とはなんぞやを探究する秘書としてはいたく興味をそそられましてついつい朝のワイドショーに見いってしまい、お家をでるのが少し遅くなりまして、つまり早い話が今日秘書は会社に遅刻をしました。

こういう時はしおれた顔して出勤してはいけません。不景気な顔は無用な説教を呼ぶものです。

すいませーん、遅刻しましたぁ、と隣近所に響き渡る大声で呼ばわって入っていきますと、シーンという音が社内を飛び回っておりました。

はれっ?、と秘書は思わずつぶやきました。今日は日曜だったかしらん。

いいえ、そんな筈はございません。だいたい日曜だろうが祝日だろうが、我が社の編集長は年中無休でパソコンにへばりついている筈です。なにがあったんでしょ。

とそこへ、どかどかどかどしんと地響きがしました。そうでした。新しい本を社内総出で朝イチで引き取りに行ったのでした。

積み上げられた新しい本のなんといとおしいことよ。白い表紙もつやつやと赤い題字もくっきりとうっとりと見やれば・・・ う? しまった。

せっつかれてせっせと組版している時は頭がかっかとしているもので、それに加えて何度も見ているうちに一種のパターンとして認識されてしまうようで、かなり変竹林なミスに気がつかなくなるものです。手を離れて印刷に回ってやがて出来上がった頃には沸騰していた脳味噌も冷めて、えっ、とか、ああっ、とか、ぎゃあ、とか、いろいろよろしくない事態が目に飛び込んできます。

で、今回のは・・・ 言わないでおこっと。

予約頂いた皆様には、今回は滞りなく発送する予定です。

2003年10月23日(木)晴れのち土砂降り

どうやらやっと新しい本の原稿を印刷所に渡してから十日がたちました。そろそろいい具合に出来上がってくる頃です。約束の期日は明日なのですが、そわそわとお尻が浮き上がっている編集長、何食わぬ顔して澄ました声で電話してました。

出来次第取りに行きたいのだが、明日は何時に行けばよいのかね。

今、やってます。今日中に出来ますから、という返事に、編集長、思わずニヤリ。(今日できるの? それなら取りに行っちゃおうかな)みたいなのがありありです。うずうずお尻がうずいてじっとしていられないようで、じゃ今日はどうかな。遅くてもいいんだけど・・・

ったって、労働時間という概念のない編集長には夜中だろうが夜明けだろうがいいんでしょうけど、まっとうな労働者は遅くに押しかけられたのではたまりません。丁重に契約期日の実行を申し渡されたようです。

2003年10月22日(水)巷に冷たい雨が降る

1日に2本も3本も通信を出すんじゃない、読む人の迷惑を考えなさい、とは確かに言いました。加工してホームページに入れるのだって大変です。だからといって、10日も放っておくとはなんですか。忙しかったからですって。ぬぁにが忙しいんですか。

ニューヨークタイムズとワシントンポストを足して2で割ったような名前の新聞の記事のページがバラケているのは気に入らないからって、また切り刻んで並べて爪楊枝に糊つけて貼ってたくせに。

見よ、この芸術的な労作を、ですか。はいはい。分かりましたから、さっさと仕事して下さいね。10月分の日記だってまだでしょ。

と、催告すること数回。やっと今月分の日記が出てきたのがおとといです。日記と言いながら月1回きりなのは御存じの通り。来月も同じことしたら、タイトルを月記に変えてやります。ふん。

さて、日記書いただけで、仕事やり遂げた気になっちゃった編集長、ほかのもろもろは全てほったらかしで、電話魔を復活させまして、テレビ局やら新聞社やらにレクチャーしまくっております。ひとつ電話する毎に、ひとつテンションが上がってゆきます。結構、調子に乗りやすいタイプですから、話が盛り上がったりすると、はずみがついてとんでもないこと言い出さないかと、いつもとばっちりをくらう秘書はとても心配です。(インターネットで歌手デビューするぞっ、とか、いつぞやは言っておりました・・・)

2003年10月21日(火)晴れから曇り

裏通りを歩いていたら、自転車に乗った女の子が3人後ろからゆっくり喋りながら近付いてきて、ゆっくりと側を通っていきました。小学校の高学年くらいでしょう。実にのびのびとして人生楽しそうです。お肌もピチピチだしいいな・・・

で、今時の小学生はどんな会話をしているのかというと、

「○○ちゃんちのお母さん、すごいよね」
「うんうん。お父さんビビってたもん」
「あれって、かかあ天下だよね」
「あは。亭主関白ってあるのかな」

ひえぇ・・・ この子達は何を目撃したのでしょう。にこにこと楽しそうに遠ざかっていく後ろ姿と会話の中身のアンバランスがちょっと切なくて可笑しいです。

お家に帰ってテレビをつけましたら、先日来話題であった「有栖川」御夫妻が結婚詐欺、ではないです、結婚式詐欺で逮捕されたと報じておりました。摩訶不思議な宮様騒動は久しぶりに楽しい事件でした。日頃こういう下世話ネタには縁の無い編集長まですっかり喜んじゃって、いいぞいいぞもっとたぶらかせみたいなことを口走っておりました。

連日、殿下妃殿下と、もっともらしい能書きがテレビに溢れました。各局とも宮家の系図まで持ち出して事態解明に努めておられました。有栖川宮家は80年前に断絶しております、などと聞かされては、披露宴に呼ばれるはずもない身には大笑いのタネでも、ご祝儀を持って列席された方たちは、はらわたが生煮えになる思いをされたことでしょう。ああ、面白かった。

ふと思いました。あの女の子たち、書き取りさせたら「かかあ殿下」と書くのではないだろうか。

2003年10月20日(月)晴れ

先週はつくづくと疲れました。ひと仕事終わってひと休みできるかと思ったのに、今度は、新しいチラシ新しい領収書新しいページ新しい宣伝文句新しい販売方法新しいナントカとにかく新しいものを作れ、との業務命令発動です。そんなにいっぺんに言われたって、秘書は相変わらず一人しかいません。

ひどいっ、社長に直訴してやる、と勇んで秘書部屋のドアをバーンと開けて踏み出した途端、置いてあった掃除バケツに足を突っ込んでこけそうになりました。誰だあ、ここにバケツをおいた奴はぁ。

その瞬間視界の片隅を何かが動きました。そちらを見やれば、まあなんと恐ろしい形相の怒髪天を突く短足チビがこちらを睨んでいるではありませんか。さては、噂に聞く、天の邪鬼とはこやつのことか。おのれ、許しておくものか。成敗してくれようぞっ。

駆け寄ろうとすると、向こうも迫ってきます。こういう事態は嫌です。追っかけるんだから、ちゃんと逃げてくれなくっちゃ。怯むとむこうも足を止めます。様子見ですか。向こうも実は恐いんだ。なら、一気攻めしてやる。秘書をバカにするなっ。

次の瞬間、何が起きたでしょう・・・・

廊下の大鏡に激突した秘書が目を回しておりました。鏡が割れなかったのは奇跡です。自己嫌悪。最近、秘書の品性が危機に瀕していることを感じます。

反省して、おとなしくチラシを作ることにしました。手書きの原稿がぐちゃぐちゃで判読できないので、編集長に聞きに行きました。開けっ放しのドアの向こうで、編集長が背を丸めてなにかチマチマやっております。何事ぞと覗き込んでみれば、おやまあ、秘書にもろもろの雑用を押し付けて熱中することですか、それは。

アラビア語のお勉強に熱心なのは誉めて差し上げます。先日も、何かの研究会でアラブ人相手にアラビア語の歌を披露して、とっても懇親できたそうですし。でも、覚えたはずのアラビア文字の歌詞の読み方が時々分からなくなったそうです。だからやっぱりカタカナがあるといいな、と思ったそうです。

コピーした本にはフリガナのついている歌詞もあったんですと。なら、そっちをコピーすればいいじゃないですか。あ、アラビア語って、昔の日本語と同じで右から左に書くんですか。なのにフリガナは左から右に振ってあるんだと。読めねえだろ、だと。それで出版社に電話して文句言ってたんですか。で、ラチは開かなかったんですな。だからったって・・・

アラビア文字の下に、鉛筆でフリガナ振ればいいでしょ。なんで、本をコピーして、フリガナを1文字ずつカッターでばらして右から左に並べ替えて爪楊枝でつついて糊で貼ってるんですか。それはヒマジンって言うんです。秘書の前で二度と「忙しい」と口にするなっ。

2003年10月19日(日)晴れ

今日も秘書はお疲れです。でも、1日中寝ているのはもう嫌になりました。そのうち嫌でも永遠に寝っぱなしになるんですもの(話がなんか切ない・・・)。

よしっ、と一念奮起してお出かけすることにしました。うーんとオシャレして・・・オシャレする服がないので、隣の街のフリーマーケットで仕入れることにして、自転車は同居人に持ってかれたので、隣の街までひたすら歩いていきました。歩くのは最高の健康法です。季節の移り変わりが道端のあちこちにあります。住宅街に栗のイガが落ちてたりして、なんか幸せ・・・

つい、勢いづいて、午後からは、反対方向の街目指して歩いてしまいました。とことこ早足で歩くこと40分大きな公園の端っこに辿り着きました。鬱蒼としているので、夕方のこの時間に一人で入って行く気になれません。お腹もすいて来たので帰ることにし、同じ道ではつまらないから、と一本横の道に足を運びました。それが全ての間違いの始まりでした。

西東京市というSFチックな地名のこのあたりは、昔は農道だったところがそのまま道路になったようで、微妙に道が曲がっていて、いつの間にかぜんぜん違う方向に向かっています。帰り道からどんどんそれてお家が遠くなって行って・・・

2003年10月18日(土)晴れ

疲れました。結局代休貰えなかったです。ひどい会社です。

で、今日は寝て曜日。たっぷりお休みをとらないとお肌ががさがさになります。美と健康には最大限の注意を払わなくっちゃ。花の命は結構長い・・・

家の中も荒れ放題だし、家事にいそしもう。そう決意した筈なのに、魔の手がのびました。

秘書は漫画大好きです。同居人も大好きです。で、それはどういうことかいうと、度重なる引っ越しで何度も持ち物を処分しましたが、そのつど図書館で読めそうな本はことごとく二足三文で売り払いましたが、コミックだけは丁寧に箱に詰めて、トラックで運んで貰いました。

話が逆だろう、と言ってはいけません。気に入ったコミックを後から入手するのは非常に困難なのです。買い直そうと思ってたら生産中止になっちゃったベータのビデオデッキといい勝負です(そういえば、押し入れの奥にびっしり詰めたベータテープ、そろそろ諦めなくっちゃ)。

で、置き場所がないっ、と言いながらもコミックは増殖を続けております。最近はインターネットオークションで買ったりしますもので、どかっとまとめて届きます。本日も届きました。某大手出版社の「大きな漫画」に掲載された「喜頓先生」全18巻。積み上げると結構な高さです。

今日が平日ならこんな事態にはならなかったことでしょう。しかし、猫にマタタビ親父に小判ギャルにブランド主婦にイケメン秘書にコミック・・・ 5時間かけて全18巻通読いたしました。気がつけば窓の外が暗い。なにをやっているのでしょう、秘書は。洗いものもしないで。

実は先週も同じことをやりました。某大手出版社の「大きな漫画」に掲載された「怪物」全18巻。積み上げると結構な高さでした・・・

2003年10月17日(金)晴れ

おへそが痒いのでゴシゴシ小指でしごきましたら、ふやけた耳あかみたいなものが取れました。ん?とさらにしごけば、もっと取れます。

困った。

へそのゴマ(ゴミ)はお腹が痛くなるから取ってはいけない、とその昔おばあちゃんが言いました。素直な秘書はその言葉を信じることン十年、禁断の領域には手を触れずに生きてきました。

何年も前のある日のことです。ぼーっとしていたもので、おばあちゃんの言い付けを忘れて、痒みにつられてふと小指でおへその入り口を掻きました。わっ。その時秘書は驚異の世界に踏み込んだのです。

へその穴の奥はどうなっているのか。宇宙空間は実は馬の鞍のように曲がった空間である、と言われるのと同じくらい訳のわからない領域です。

へその入り口でぐりっと指を回すと、ぎえ、長さ15ミリ程の肥満金魚の糞みたいなのがくっついて出て来ました。気持ちがいいような悪いような感じです。もう一度ぐりっとすると、さらに金魚のふんちのこまぎれが出てきます。もう一度、もう一度・・・ 机の上のティッシュペーパーに全長15センチくらいのぶつ切り金魚フンが出来ました。うわあぁぁぁ~ 気色がいいんだか悪いんだか。

ひとつ確実に言えるのは、

自分のだから見ていられる

のだと言うこと。人様のだったら、変なもの並べるんじゃないっ、ときっとカンカンに怒って切れ上がっています。自分で話題にしておきながら鳥肌が立ってきました。あー嫌だ嫌だ。

知人におへそをいじり過ぎて、臍なんとか、というややこしい病気になった人がおりました。秘書は今回は、お風呂でおへそに水が入ったのでしょう。ティッシュでよおく水分を拭いて乾かします。掘ってはいけません。じっと我慢していればすぐ治る・・・ 2日後、思い出しておへそと対面いたしましたら、かさぶた質の塊が穴から顔を出して(掘ってくれろ)と囁いていました。むあああ。

2003年10月16日(木)晴れ

雨の降った次の日のことです。何の用だったか忘れましたが、とにかく何かの用があって昼下がりの道を、(お天道様が眩しい、やっぱり秘書は日陰者だ)と思いながら、睡眠不足がこたえてしょぼしょぼ歩いておりました。ふと顔を上げると、例のお宅の玄関前にくすんだオレンジ色の物体がありました。

そう、あの面の皮の厚いハロウィンのカボチャの化け物です。夜に見て可愛いものじゃありませんが、なおさら昼間に見るものじゃありません。なんというかグロテスクで・・・ 先日よりひしゃげていてます。だもので、口のところの角が割れて裂け目が広がって、これじゃ口裂け女のかぼちゃ版です。わたし、キレイ?と言いませんように。

恐いもの見たさで近くによってぞーっとしました。あんぐり開けた口の奥がなにやら黒っぽいです。しげしげ眺めたら、びっしりカビが生えてました。んもう、嫌やあ。食べられないじゃないかっ。

さて、今朝またその道を通りましたら、あのカビ玉は取り払われて、かわりにプラスチック製とおぼしき小と極小のかぼちゃ玉2個が玄関前ポーチの隅っこにチンマリ置かれていました。化け物というより、幸せ家族のパパカボとぼくちゃんみたいで恐くもなんともないです。そんなハロウィン、意味がありません。おのれ貴様ら日本人として恥ずかしくないのか鬼畜米英の猿真似をしおって、と秘書はそんなことは口が割けても言いませんが、誰かさんなら雄叫びをあげることでしょう。

それにしても寒くなりました。

2003年10月15日(水)晴れた。

燃え尽き症候群で、何にもする気になれません。でれでれとしませう。

と思ったら、メールマガジンを明日発行しなければなりません。忘れたらえらいこっちゃ。せこせこと作り上げましたが、疲れます。毎週発行しなければならないというのは結構な脅迫観念ですな。

そんな秘書の気も知らず、昔書いた自分の本がメールマガジンになるとは気分がよいものである、とか高笑いする編集長。いっぺん秘書のオリジナルのバカ話をもっともらしくメルマガ原稿に突っ込んでやろうか・・・

2003年10月14日(火)曇り。涼しい

編集の人も来て、今日は缶詰め状態です。なにがなんでも今日中にデータを印刷所に入れねばなりません。秘書も編集者も必死こいてるのに、ご本人は昨日の研究会がいやー盛り上がっちゃってねえ夜中カラオケまで行っちゃってえ・・・ くたびれたらしいです。

ひと事みたいにぼーっとしてますけどね、こっちでやりますけどね、経歴くらい自分で書いてくださいっ。もう時間ないんです。

なんとか夕方印刷所に駆け込みましたが、疲れました。缶詰めは、本当は(旅)館詰め、のことらしいですが、今日みたいだと、SPAMの缶詰めになったみたいな気分です。ランチョンミートの缶ですが、近頃は別の意味もあるらしいヤツです。

2003年10月13日(月・体育の日)大雨でやんす。都心水浸し。電車が止まった。暑い~(28度程)

新しい本を組み上げてみて、ページが少し余る、と言った途端に追加原稿を突っ込まれました。しかも2ページと言った所へ2.5ページ分。ここは1ページ白にすると言った所へも1.5ページ分。組み直せっちゅうことですな。ええ、ええどうにでもなりますきにやりなおしましょ。いいもの作りたいですものね(絶対代休とるぞ・・・)。

あ、こら、逃げるな。研究会だって? 本とどっちが大事なんだ。どっちも大事だから、任せただと。あ、それは秘書のお昼用のパン、もってっちゃダメ~

こうしてまた秘書の不幸に塗り込められた1日が終わりました。閉め切った部屋で一心不乱になっておりましたもので、記録的な大雨にも気がつきませんでした。室内から眺める分にはさぞかし面白い見物だったろうと思うと悔しいです。

2003年10月12日(日)曇ったかな

今日は日曜。なのに秘書はお仕事。新しい本を仕上げにゃなりません。こういう仕事は、後の工程になればなる程しわがよってくるのです。原稿をほったらかしにしたツケが著者本人には回らず、いたいけな秘書に回るなんて世の中は理不尽です。

この理不尽サイクルにもう一人巻き込まれております。すなわち、編集長の書きっぱなしの原稿をまともな文章らしくみせる編集者。思わず笑っちゃうほどの日程で原稿押し付けられて、一応25日発行はあきらめましょうね、と合意ができかかっていたにもかかわらず、「12日に返してもらえば間にあわせると秘書めが申しております」と編集長は秘書をダシにして編集者を脅迫して急がせました。

ぐっぐっぐぐぐう・・・

やります。頑張ります。秘書、負けない。辛くっても希望を捨てちゃいけない。ベストを尽くせば、きっといいことがある。うん、きっと。

なのに、信頼できる部下を持って幸せだとぉ。安心して任せられるだとぉ。頼んだよだとぉ。

張本人が逃げてどうする。健康第一、日課のプールに行って参ります、だって。そりゃ健康は大事だよ。よおく考えなくても大事だよ。だけどねっ、ねっ、秘書だってどっか行きたいよお。

だいたい、何度も言うけどね、秘書は社長秘書なんだ。編集長付きじゃないやい。

2003年10月11日(土)曇ったろ

病院騒ぎで思い出しました。秘書もだいぶ前に健診を受けたのですが、結果を聞いておりません。例年なら、聞きにこい、との有り難いお葉書が来ますもので、へへえと押し頂いて、病院へばと赴き待ち合い室でさんざん待たされてから、先生様のご高説を5分ほど賜るのですが、はて、今年はどうしたことでしょう。昨年からシステムが少々変更になっておりますゆえ、通知の仕方も変わったかも。

古新聞の間に突っ込んだ健診の御案内の書類を引っぱりだして読み返すことしばし。なに、受診時に結果表引き換えの葉書を渡すので、記載の期日頃に聞きに行けですと。そんなもの貰った覚えございません。あの時は採血を間違えられてちょっとした騒ぎでした。患者取り違えの上、葉書渡し忘れとは、なんと弛んだ医療機関でしょう。許しておけません。こういう場合はこってりみっちりねっちりがんがん文句を言わなければなりません。我が社の編集長を見習うべきです。

電話するぞっ。

えーと、電話番号がわからない。診察券に書いてあったけど、診察券はいずこぞ。あの時確か返して貰った筈だけど、よおく思い出して見よう。受付の人が手渡してくれたよな。なんか言ってたっけ。そうだ、結果は3週間後に聞きに来て下さいとか・・・ げ、すっかり忘れていた。文句言わなくてよかった。

秘書、いそいそと出かけて行きました。電話握ってテンション上げたり下げたりの一人芝居など誰も知ってる筈ないのに、病院の皆様を疑ったことに良心の呵責を感じて、やたら腰の低い患者になっちまうあたりが秘書のしょうもないところです。で、結果は、

どこも悪くない

そうです。それはよござんしたが、なーんかつまんねえです。言外にばーかと言われているみたいで。少しくらい不健康な方がロマンがあって・・・

ぼかっ

(罰当たりなことを抜かすな、と、はたかれました。口で言えば分かるのに・・・)

2003年10月10日(金・昔体育の日・今はただの金曜日)曇り

編集長から憑き物が落ちました。落ちてころりんと床に転がった憑き物は枯葉色をしておりました。陶製の巨大なめくじみたいでした。ぱこっと割ると中から有象無象がはい出してきました。インドとかアフリカとかの象は入っていません。

思えば、欲というか業というか、とにかく深いお方ですので、いろんなものが取り憑いておりました。今は亡き愛松の恨めしそうな赤黒く乱れた画面など、さぞかし祟ったことでしょう。後釜の飯松のあの重さったらないのですが、背後からずしっとのしかかっていたようです。阿修羅の何本あるんだかわからない手もいっぱい絡み付いていましたし、ウイルスをまぶしたお手紙もよく届いておりました。

そんなこんなんで、新しい本の原稿を秘書に押し付けた途端に、全部吹きこぼれたようです。イラク戦争開始以来、電網空間にはまり込んで、パソコンの部品みたくなって、人間離れしつつあったので、復帰したのは喜ばしいことなのですが、俗世間に帰って来れば来たで、まあ、うるさいこと。それも、頭が痛い眼がショボショボするだの、秘書は忙しいんだ、グチをこぼすんじゃないっ。つべこべ言ってる暇があったら、尼寺へ行けっ。

じゃない、医者へ行け。

珍しく素直に医者に行きました。行くとき、しょぼっとしてましたが、帰って来たときのテンションの高いこと。いわく、

どこも悪くない

そうです。そら、良かったですな。しかし、秘書にとっては、ねちねちグチとハイテンション饒舌と、どっちが良かったかしら。グチの方がましかも。いや、どっちも願いさげたいです。

秘書は今、メモリが足りないだの原因不明のエラーが起きたで終わりにするでよだのこんなフォントはねえぞだの抜かし続けるフジ太とインデザインとイラストレーターとフォトショップを相手に暗夜行路をさまよっております。きっと連休中もさまよい続けるのでしょう。 ・・・秘書の幸せはどこに行ったらあるのでしょう。

2003年10月9日(木)晴れて寒い。

予感はしてたんですけどねえ。やっぱりねえ・・・

昨日から四苦八苦している新しい本の組版。太古の埋もれた記憶を掘り起こして、せっせと組みました。やってるうちに思い出すものですなあ。えーと、セクションマーカーを入れて柱を設定して、とかして、形ができてきました。あと一息で完成、という段になって、ぶち壊しました。うわあ~シクシク・・・

しかし、めげてるような秘書じゃござんせん。今さらマニュアルを隅から隅まで読む気はしませんが、想像力というものを持ち合わせております。これをこうしてあれをああやって駄目ならこれでどうじゃ、といじくり回すこと30分。おや、なんとか復元できること。人間、諦めが肝心と言われますが、それは余裕のある身分の方達のお話。貧乏待ったなしの身では、あらゆる策を弄することが要求されるのです。

やりながら、(万一駄目でも昨日まで作業した分をMOにバックアップしてあるから大丈夫)と思って、小舟に乗ったつもりでおりました。無事片付いて、念のため現時点でのバックアップも取っておこうとして、MOを開いて、思わず叫びましたな。

題名が似ているけど、ぜんぜん中身の違うのを昨日保存してたよ、このドテナス、オタンコカボチャ! 1つ間違えば大パニックだったわよっ。

2003年10月8日(水)晴れても寒い

新しい本の組版にとりかかろうとしましたら、あれからもう1年たちましたな。あのソフトはあれ以来使っておりませんので(3月頃発行する筈だった本がどこかへ流れて行きましたもので)、久しぶりに開いてみると、何か初対面みたいです。

つまり、早い話、使い方を忘れちゃいました。

マニュアル本を5冊積み上げ、前の本のファイルも開けてみても、はて、どこをどうやればこの設定になるのか。ただいま、迷路を暗中模索の真っ最中。おまけに設定をいじっているとアプリケーションが強制終了されて、パソコンが止まります。25日に発行できなくても怒らないで下さい・・・

2003年10月7日(火)晴れ。

忙しいのは嫌です。心まで貧乏臭くなります。財布の中をすきま風が通り抜けていくのは仕方ありませんが、胸の内がすーすーするようになると(みんな世の中が悪いんだ・・・)と、黒い思いがふつふつとたぎってきます。働いても働いてもちっともセレブになれない。きっと悪いやつがお金をかすめ取っているんだ・・・

歯ぎしりしても歯並びが悪くなるだけです。歯列矯正には100万ほどかかるらしいので、歯をくいしばるだけにして我慢します。

それにしてもさぶいなあ、とポッケに手をつっこんで、転んだら鼻の頭ずるむけスタイルで、とことこ暮れかけた道を歩いておりましたら、とあるお宅の玄関先に異様な物体発見。遠めにオレンジ色に輝いて見えるのは、形はラグビーボールですが、今時のボールはド派手蛍光色が流行りなのでしょうか。プレーヤーの頭も輝くような金色だったりしますし。

ふんふんふん、と近くば寄って眼にも見たら、くり抜きカボチャのランプでした。あのハロウィンのお化け。ニマッと笑い顔に作ってありますが、目の玉のところががらんどうゆえ、やっぱり可愛くはないです。

近頃は何でも売っているんだな、と触ってみましたら、なんと本物のカボチャをくり抜いてありました。

もったいない。

この中身はちゃんと食べたんだろうな。種のまわりのあの「ワタ」が一番おいしいんだい。このお化けの面の皮、ずいぶん厚いじゃないか。使い終わったら、ちゃんと煮て食えよ。捨てたら許さんぞ。

つい先日、秘書んちに丸カボチャの到来がありましたので、丸蒸しにすること30分、ぱかっと二つに割ると、中はパンプキンケーキそのものの甘いペーストになっておりました。大胆にもさじをつっこんで丸喰いして堪能しました。むふふ、幸せ。

しまった。種をとっといて、来年の夏ベランダにカボチャ棚の日よけを作ろうと思ってたのに。蒸されて全て成仏しちゃってる。

2003年10月6日(月)雨。寒い

出勤したら社内がシーンとしております。社内のあちこちのドアを開けまくって判明したのは、

今日は編集長が出張だ

ということ。つかの間の平穏が我が社に溢れております。ほんと、静かでいいです。営業部長なんぞは、先日の緊急召集の腹いせでしょうか、編集長室のソファに靴のまま寝そべって電話しています。あんまりいい気になっているとバチが当たりますぞよ、おい・・・

うるさ御仁がどこへ行ったかなんて知りません、どうだっていいことです、と秘書もお茶していたら、社長に雷を落とされました。一体何時に帰って来るんだっ、予定くらい把握しておけっ。

あわてて調べましたら、なになに、今日も傍聴ですと。編集長は裁判が好きですな。えーと、今日のは、またホンカツさんのです。百人斬りじゃなくて、リクルートのご接待のほう。ホンカツさんもあれこれ大変ですな。相手方の私設自称応援団長は我が編集長だし。

2003年10月5日(日)晴れ

自宅のベランダガーデンの手入れをしようとふと見ましたら、窓と張り巡らした簾のわずかな隙間にゴーヤが蔓を伸ばして入り込み、あんれま、短いけどぶっとい寸詰まりゴーヤの実がなっているではありませんか。簾の表側のは寒くなったとたんに黄色く萎れてしまったのですが、この隙間は温室効果があるのでしょうか。うらなりのくせに堂々としております。はれーほれーといたく感心したことです。かくなるうえは巨大ビニール袋で覆って温室もどきをつくりましょうか。自家栽培のお野菜で晩御飯が頂ける日がくるかもしれません。

2003年10月4日(土)晴れ?

働き過ぎなので、お休みの日にはこころゆくまで朝寝を楽しみます。うつらうつら見る夢の、目覚めてしまえば全然思い出せないけれど、なんと楽しいこと。幸福とはこのことよ。日も高いけれど、もちっと寝よう。

そうした時の秘書は同居人の観察によると、寝ながらにやにやしていて薄気味悪いそうです。ほっとけ、と言いたいです。

さて、極上の楽しみをぶち壊して電話が鳴りました。こういう間の悪い電話をするのは、そうそうはおりません。電話を取ると、果たして、我が社の超偏執的編集長でした。なんじゃいっ。

が、声がおかしいです。電話口で、はあはあへえへえ・・・あへあへ・・・ ん?いたずら電話? いい加減にしろっ、と受話器を叩き付けようとしました。が、一大事だ、すぐ来てくれ、と言うのはまさしくあの編集長。なんだなんだ何があった、と純朴な秘書はすぐ駆け付けましたがな。なにしろこの御仁、脳梗塞の前歴があります。会社の玄関辺りに殺虫剤かけられたゴキブリみたくひっくり返っているかもしれません。

てえへんだてえへんだ、と社内に駆け込めば、そこには憮然とした表情の営業部長と総務部長がおりました。その後ろにはニコニコ顔の編集長。ご苦労っ、18分32秒っ、て、なにそれ、何の記録? 電話してから駆け付けるまでの時間だって? 緊急召集の訓練だって? ふざけるなっ。

せっかく出勤したんだから、ついでに仕事してこう、なんて気になれるわけがありません。お家に帰って寝直しです。帰り道をぷらぷら歩いていると、来るときには気がつかなかったのですが、歩道と車道の境目に置かれているプランターの花が秋仕様になっておりました。前の花がなんだったか思い出せないのですが、今度のはどんな花オンチが見ても秋の花、鶏頭と菊の寄せ植え。

そう言えば、つい2、3日前、町内会の長老連と思しき面々が集まって土いじりをしておりました。スコップやじょうろをもって和気あいあいと楽しそうでしたな。

ガーデニングとやらがブームになって久しいです。新築のお宅はたいてい、玄関のようなところの前の庭のようなところを英国風のようなスタイルの植え込みで仕上げております。ガーデニングの本場はイギリスです。かの国の家々は花に溢れていて、それはそれは美しいと聞きます。狭苦しい我が国には盆栽という立派な園芸技術があるのですが、洋館になり損ねたような新築物件には似合うべくもありません。

イギリスに暮らした人の話によりますと、家々がいつも季節の花に彩られているのはそれは、丹精込めて手入れをしているから、ではなく、枯れてくるとさっさと引っこ抜いて捨てて新しいのを買ってきて植えるから、だそうです。ついでに言うと、有り合わせの花を数合わせで仕入れてくるので、頭痛がするような色彩の庭も出現するそうです。愛情を注いで種から育てるなんぞは、上流階級が暇にまかせてやることだと。

うーん。鶏頭と菊は頭を痛くしないが、二列に並べるとちんちくりんだ。

2003年10月3日(金)晴れ。ちびっと暑い

週末に近くなると疲れが出て頭が痛いです。新松もくたびれるみたいで突然訳の分からない止まり方をします。

エラーにより○○を停止します、他のアプリケーションは無事です、みたいな科白を言って下さいますが、それまでシコシコ作業した分はどうしてくれるっ。こういうときに限ってややこしいことに没頭しているもので、保存を忘れていたりするんです。んあーっ、パスをさんざんいじくり回してようやく会心しかけていたロゴを返せえっ戻せえっ。

新しい本の表紙をさっさと作れ、と言われました。表紙にはこの図とこれを入れてね、裏表紙はこれ、きれいに描いてねって、毎度気安く言ってくださいます。色は赤がいいな、って、それじゃ前の本と丸っきり同じじゃありませんか。いいの、シリーズものだから、ったって、あんた、それじゃ制作者のプライドが許しません。勝手にやらせて貰います。あーっ、あったま痛い。

と秘書はぶちくさぶちくさ。うんざりして眼を上げれば、正面の新松の後ろ上部の熱の吹き出すあたりにのっけたお昼用の自家製パンがタッパの中で醗酵して膨らんでいます。こんなことするから新松がすねるのかしら。

新松の隣のフジ太は、さっきから用もないのにCDのトレイを勝手に出したり引っ込めたりしています。ウイルスにでもやられているのかしらん。Windowsパソコンはこれだからヤです。前にも、入れたり出したり一人遊びを覚えて困ったヤツ、と思っていたら間もなくニッチもサッチもいかなくなってリカバリしましたっけ。バックアップとっとこ。

2003年10月2日(木)晴れ

阿修羅、止まってますねえ・・・ 動かないですねえ・・・ 静かですねえ(我が社内が) 

さてっ、すわっ、とばかりに、通信を乱発されるかとびくびくしましたが、編集長は昨日も夜遊びに出かけましたもので、本日はおくたびれのご様子、もごもごとバナナなんぞかじっているところは、人の良いおじさんそのものに見えますが、この外観にだまされちゃいけません。

食べ終えたバナナの皮を後ろも見ないでポイッとゴミ箱に放って、これがコントロールが悪いどころじゃなくて大はずれで人事部長の頭にペタッと張り付いて(そんなことくらいで悶絶するな、部長)、さてこれは面白くなりそうだと秘書がドアの隙間から伺っていると、玉坂のお客来たりて、社内は急場を取り繕って一致団結一心同体一気呵成に一件落着となりて、打ち合わせの始まり始まりぃー。

編集長の新しいご本がようやく動きだしました。今月の25日発行とか言っておりますが、ホントかね。間に合うのかね。だって編集の人に見てもらってそれからまたどっちゃりこと直すんでしょ。秘書が組み始められるのは何時のことなのさ。

今度もまた狸の皮勘定をしてる見たいですけどね、一騎当千一獲千金を狙ってるみたいですけどね、前の本も増刷するとか一挙両得とか英語版も出して一石二鳥だとか、構想だけはでかいですけどね、この前の時もそうだったんですけどね、秘書にしわ寄せするとね、秘書んちの一家団欒に影響が出て一家離散しそうになるの。それはとってもイヤだから一斉蜂起するんだあ。

ボカッ 

(・・・すみません。調子に乗りました。ただ今予約受け付けております。お早めにどうぞ)

2003年10月1日(水)秋晴れ

先月は変な月でした。夏なんだか冬なんだか訳がわかりませんでした。秘書は自宅のベランダのプランタに好物のゴーヤの種を6月頃播きましたが、なんでだか発芽しませんでした。

8月がとても寒かったもので、芽が出なくてよかった秘書も芽がでなかったけど、と思っておりましたら、9月に暑さがぶり返して、その時なんか勘違いしたようで、すくすくとゴーヤの坊やが育ちはじめました。ぽこぽこと花を咲かせて小さいながらもイボイボの実が一杯つきまして、なーんかとっても幸せな気分になりました。

毎日せっせと水をやって世話して舌舐めずりしていたのですが、9月下旬は冷え込みましたなあ。せっかくのミニゴーヤが黄色くなっちまいました。熟したんじゃなくて萎れたんです。熱帯植物だもの、無理はない、と思いつつ恨めしいです。

おとといなんぞは、夜テレビを消して寝ようとしたら、窓の外から、ごーぐーぐがーぐおおお、と巨大いびきが聞こえてまいりましてすっかりビビってしまい、魑魅魍魎の類いは職場だけでいいっ、自宅まで来ないでっ、と念仏となえながらそっとカーテンめくってみましたら、なんと木枯らしでしたぞ。同居人が、寒い寒い、といいながら夜道を帰ってまいりましたなあ。

日本には四季がある、と美しい日本の私とかいう人が言ってたらしいけど、こんなに支離滅裂じゃ自慢にならないから、ちゃんと順番に来てくれない?