1、 八尾市の投票率はどう動いたか?
2、 八尾市民・大阪府民はどの党を推したか?
〜比例票で読む
3、 八尾市民の「死票」はどれくらい?
1、八尾市の投票率はどう動いたか?
2024年衆議院議員選挙の八尾市の投票率は、52.63%。
3年前の衆院選の55.8%より下がりました。でも、昨年の統一地方選の46.02%よりは、大きく上がりました。
国政選挙の投票率と地方選の投票率は、全国的にみてもどこも国政のほうが高い傾向にあります。


全国平均の投票率より八尾市はいつも低いのですが、今年の差は、いつもより少しマシです。ほんの少しですが。
女性の投票率はのびたでしょうか?


残念ながら、女性の投票率は少し減ってしまいましたが、なんとか52%はキープしています。
八尾市でいちばん投票率の高い投票所はどこだろう?
投票所ごとの投票率を調べてみました。

今回、投票所別順位で3位になった安中小学校は、ここ5回の選挙のうち、毎回、3位以内に入っている投票所です。公園管理事務所も、5回のうち3回、3位以内に入っています。
なにか秘訣があるのでしょうか? 知りたいです。そして、いろんな投票所が、変わるがわる、3位までに入ってほしいです。
2、八尾市民はどの党を推したか?〜比例票で読む
政党ごとに、八尾市民の選択を表にしてみました。

八尾市で、「日本維新の会」、「自由民主党」、「公明党」の順番で支持が多いのは、前と変わりません。
ただ、今回は、つぎのような新しい傾向が見られました。
・自民がマイナス3800票以上、維新がマイナス18000票以上と、前回と比べて大きく票を減らしている。
・ぎゃくに、「国民民主党」がプラス約5000票、「れいわ新選組」がプラス約3500票以上と、大きく票を伸ばしている。
この傾向は、全国や大阪府の傾向と同じです。
なお、「立憲民主党」は少しだけ伸びて、公明と「日本共産党」は少しだけ減らしている、と言えるでしょうか。
また、新しい政党である「参政党」と「日本保守党」も3000〜4000票代という少なくない票数をとっています。
自民党と維新の会が大きく票を減らしているのは、自民党は裏金や統一協会問題、維新は万博・カジノや斉藤知事問題が原因、などと報道では言われています。
国民とれいわへは、若い人の支持が大きく増えており、景気などの経済対策への期待があったと言われています。国民は「手取りを増やす」、れいわが「消費税の廃止」などの公約を掲げていました。その背景には、若い人びとの、現在と将来の深刻な生活不安があることは間違い無いでしょう。
そして、若い人だけでなくすべての人の生活が不安定になっている現状は、なんとしても解決していかなければなりません。
やおプラス☆は、それらの原因をくわしく分析する力はありませんが、「有権者は、今、どんな政策にもっとも関心を寄せているのか」という観点から、今後、資料を集めていきたいと思っています。ご期待ください!
3、八尾市民の「死票」はどれくらい?
最後に、八尾市民がせっかく投票したのに、死んでしまった票=死票の問題です。今回の小選挙区で、どれくらいの死票が出たのか? 前回の選挙と比べて死票は減ったのか、増えたのか? を調べてみました。
2021年衆院選の八尾市の死票率は、45%でした。

今回、2024年の衆院選の八尾市の死票率は、56%です。

なんと、半分以上の方の票が死んでいることになります。
なぜこのような結果になるのでしょうか?
小選挙区は、当選者が一人と決められているため、当選者以外に投票した人の票は生かされない、生かされない票の割合がとても大きい、という選挙制度だからです。人びとの意見が反映されにくいのです。これでは、「投票に行こか」という元気もなくなりますね。
現在の小選挙区については、賛否両論が出ていますが、この死票の問題は深刻で、小選挙区制度の最大の問題点だと言えるでしょう。
つまり、投票所に行って投票した皆さんの半分以上の票が無駄になる選挙。
う〜ん、これはかなり問題です。どのように解決していくか、考えないといけません。
