異議申し立て
2000.12.19

鶴岡市長様
鶴岡市議会議長 様

鶴岡市議会議員
草島進一

鶴岡市12月定例議会において、

12月13日の一般質問における、水道部長の発言において、関係者の認識相違および科学的根拠が希薄であると思われる発言があり、調査すると、虚偽であることが判明しました。この件は、将来の水道政策において、非常に重要な誤りを生じる可能性があり、また、著しく住民に誤解を与えるものであるので、ただちに訂正をし、議事録より削除し、また、正確な事実、科学的データに基づいた答弁を求めるものである。



水道部長答弁は、

私どもの観測井の水位、このデータにつきましては、議員さんの方にもお渡ししています。この観測井の設置につきましては、これは50年代にご指導いただいて おります、1、柴崎先生の設置によりまして、場所を選定しながら、設けているものでございます。それで、現に大きいところでは、先ほどお話ありましたように、2、水位低下が3メートルほどございます。これについても、「持続性補給量があるとすれば、この地下水の低下はありえないと見ているところでございます。」そういうことで、水源の状況を考えますと、本当にこれ、私ども、毎日、取水をするなかで、足りないんですこれは。_________そういうところで十分、この広域水道の必要性はございますので、ご理解をお願いします。

これに対し、昭和53年から55年まで、鶴岡水源の調査にあたった、元、東海大学、新潟大学教授の柴崎達雄先生より、次のように見解をいただきました。

1,「柴崎先生の設置によりまして」について
●「先ず,観測井の設置について,水道部長は私の設置によるとしていますが,どう記憶をたぐっても,一般論としてその必要を強調させてもらいましたが,位置まで 示した覚えはありません。
今回,送付していただいた(下記)図面で、初めてその位置を知った次第です」
● 「いただいた図面によると,観測井の位置は,揚水井の近くにあり、調査すればこのような位置の観測井の水位は、正確な意味での自然水位を示すものではなく,揚水井の影響を示すものです。もし,揚水井に何らかのトラブルがあれば,観測井の水位にも影 響が出てきます。従って,観測井の水位長期記録と,水源井戸群の揚水記録の相互の検討が無ければ,どこに原因があるのかわかりません」

2,水位低下が3メートルほどございます。これについても、「持続性補給量があるとすれば、この地下水の低下はありえないと見ている について、
● 「これらの井戸では,自然水位と言えども揚水井の影響を強く受けており,動水位に近い動きを示すと思われます。」
●「もし,持続補給量の減退を論じるならば,少なくとも昭和53年・55年に実施した報告書のような調査を実施するくらいの配慮が必要だと思います。」
と、見解し、「水道部の答弁には、納得しがたい」

と指摘しております。

また、
水道部の自然水位観測結果であるが、昭和55年から、平成12年までの3月1日における午前9時現在の水位ということであるが、途中平成6年から、平成12年2月までの6年間、実測によるデータがないが、水道部の資料から数値を補えば、別紙グラフのとおりである。また、水道部が示す「3メートルの低下」というものは、4本ある観測井の中で、唯一、異常値といえる低下を示しているものであり、他の3本は、ほぼ平均して1メートル前後である。
このような局地的な異常値を元に、自然水位の低下、また、「涵養量、持続性補給量の低下」などと判断していることについては、はなはだ科学的、論理的でなく、理解しがたいものである。

 
以上、水道部長の答弁内容について、即刻真偽を確認し、誤りの箇所をただちに訂正をしていただきたい。
また、第二観測井の異常値を示した原因を究明していただきたい。
特に、自然水位の低下、持続性補給量については、昭和53年、昭和55年当時に作成した報告書に準ずる、科学的に説明でき得る、正確な調査データを提示された上での答弁を強く求めるものである。

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