99.7.15、山形県、鶴岡を流れる赤川の上流域、朝日村で、クリプトスポリジウム発生!現在、349世帯が断水状態!

7.15、山形県朝日村の浄水場の水道水から、クリプトスポリジウムが検出された。山形県は、午後9時10分に、朝日村にクリプトスポリジウム、およびジアルジアが検出されたことを通知。朝日村では、給水地区の住民349世帯に水道水を飲まないようによびかけた。以下は、プレスリリース全文です。


山形環境整備課からのリリース

朝日村上水道大泉高区配水池のクリプトスポリジウム等の水質検査結果等について。

1、経過

平成11年7月15日(木)、午後9時10分に、山形県衛生研究所は、朝日村からの依頼により実施した検査結果に基づき、大泉高区配水池(朝日村大字荒沢)からクリプトスポリジウムおよびジアルジアが検出されたことを朝日村に連絡しました。

2、水道事業者の対応

これをうけて、朝日村では、住民の健康確保の観点から、午後10時をもって、大泉高区配水池からの給水停止の対応を実施することとしました。

朝日村では、防災無線により、給水区域(大泉地区、人針地区、本郷地区の一部)の関係住民に対して、給水停止の周知を図りました。

また、あわせて、地区代表者をとおして、各家庭にチラシを配布しています。

現在、給水停止と同時に、1トン給水タンクをトラックに積んでポリタンクより、各家庭に給水しています。

なお、本検査については、非常に判定が難しいこともあることから、朝日村では、給水停止と並行して、厚生省の斡旋より、国立感染症研究所にクロスチェックを依頼しました。

3、県の対応

県としましては、直ちに、関係各課で緊急対策会議を開催し、朝日村、厚生省とも連携を図り対応することとしました。


朝日村水道局によれば、朝日村の水道施設は、11箇所の配水地からなるが、すべて湧水を使ったもので、殺菌についてはジア塩素酸ソーダのみ加えるだけとなっている。

このクリプトスポリジウムは、人間や牛、豚、犬、猫などのほ乳動物の腸に規制する原虫で、感染すると、2〜5日後に下痢、腹痛、吐き気、軽い発熱などの症状がはじまるそうだ。また、この原虫の除去、滅菌には、ジア塩素酸ソーダ、急速ろか方式の浄水施設では役にたたない事で知られている。

日本では、埼玉県越生町の水道水から、クリプトスポリジウムが発見され、住民の6割以上の8800名が集団感染した事例がある。

また、アメリカでは、93年3月〜4月、米国ウイスコンシン州ミルウォーキーで、約40万人が発症し、約100人が死亡した事例がある。(有田一彦氏らによる資料による)


クリプトスポリジウムについてのリンク

「あぶない水道水」などで知られる有田一彦先生のクリプトスポリジウムの考察、他← クリプトについての事例、ホンネ情報です。オススメ!
 
英語版 クリプトスポリジウム カンサス州立大学 ←クリスポについて、ベーシックなところから、研究成果、リンクなどがある。