鶴岡水道、月山ダムからの広域水道受水の是非を決める住民投票条例

賛成7対反対24で否決されました。しかし。

20年前の価値観をひきずり、未来に目をつむったままの富塚陽一市長や反対議員たちの市民の側を一向に向かない姿勢、危機意識のなさに、傍聴席を埋めた市民は怒りの声を上げた。

一向に市民の側を向かない、広域水道やダムの問題について全く危機感のない無責任な市長、富塚陽一と、地下水にたいして全く認識の甘い水道部、過去の経過だけ守ろうと、未来に目をつむったままの自民党系、民主党系、公明党系、社民党系の議員たちによって、鶴岡水道の住民投票条例は否決されました。市長の意見とは(全文掲載)

●草島進一の質疑(NEW)

ただし、質疑の中で、鶴岡の水道水源の井戸の能力のバロメーターである「比湧出量」についてのデータが皆無だったころが判明し、「地下水低下」の根拠は全くないことが判明した。そして、市長は、「この広域水道事業は、他の破綻している広域水道事業とは全く違う」といいきり、「ダムの水でも酒づくりができる」といい、また、水源地からの原水では、基準値の1ケタ以下の亜硝酸性窒素濃度しかないのに「宝島社、野菜が糖尿病をひきおこす」という書物から「鶴岡の一部で高濃度の亜硝酸性窒素が検出されている」などと場所も特定せずに、答弁で発言した。

また、80%のサイレントマジョリティーは、ダムの水を望んでいるような発言、地下水を使い続けたら、広域水道に参入するよりもより料金が高くなるなどといいながら、2ヶ月まってもその根拠を示さない姿勢。とにかく、不誠実きわまりない鶴岡市行政の姿勢、そして、市長、議員たちの無責任さ、危機感のなさ、を露呈した議会だった。

●傍聴者の声

議会で保守系議員や市長の、あまりにも市民感覚からはズレた姿勢に仰天した。市長も水道部の答弁も、巧妙に議論のすりかえをおこなうなど、全く不誠実だったし、保守系議員の態度は、全く勉強不足、無責任を表していた。それがありありと見ることができて面白かった。そして質疑の際、議長が全く正さないために、市長、当局の答弁もれの指摘や、答弁のがれ、を自席から指摘し続けた草島を、「不規則発言」と決めつけ、「発言停止」をおこない、草島に討論をおこなわせなかった。議員の最大の権利である「発言権」を、いとも簡単に封じる、鶴岡市議会議長と、実質上、その行為をおこなわせたかのように見えた鶴岡市議会事務局長に、大いに疑問が沸いた。他の議員のヤジの方がすごかったのに、市側に都合の悪い議員に対してイジメをおこなっているように見えた。(当日の質疑の内容と議事進行状況)

●草島より

ご署名、ご協力いだいたみなさん。本当に勇気をもって、署名をお集めになったみなさん。本当にありがとうございました。この問題に着手して、2年半。みなさんより議会へ送りこんでいただいて、議会で1年、精一杯活動を展開をさせていただきました。今回の住民投票条例の活動は、「水道を市民の手に取り戻す」ことにありました。世界的にも、飲料水として最良のものとされている「地下水100%」の水道水を66年もにわたって飲み続けてきた鶴岡市民にとって、この水には、特別の思いがあることはいうまでもありません。「たかが水、されど水」今やこの水の水質は定住意識をも左右する重大案件だと信じています。こうした、みなさんの思いと、市長やこの案件にたいして議会意思の多数派が占める、「ダムの水も地下水と一緒」というような認識はまったくずれている。そして、21世紀の水道は、そうした、市民の望むシビルミニマム を満たす水道が求められていると国のほうでも議論が進んでいます。

この市民の望む水道を実現させるために、議会に市民の声を届ける。声を反映させるための住民投票でした。公共事業の特性からいって、市民のニーズにいつでも応えなくてはいけないのです。今回の市民の活動は、子供達の未来のためにたちあがったまさに、公益的な勇気ある行動であると私は確信しています。

それを、「反社会的」と決めつけて、意見をいう市長の発言には大激怒しました。反社会的とか、無責任というのは、市民不在で事業を進め、世の中の市民ニーズがどんどん変化しているのに、まったく20年前の時代遅れの価値観と時代認識のもとに判断をし、未来へのビジョンを全くもたない、この市長や保守系議員の事をいうのだと私は思います。

鶴岡には、「公益」を掲げる大学院ができるのですが、「公益」を理解できない市長や市政のもとではこの大学は意味がないのではないでしょうか。私は、一人の地方議員として、政治家として、これからもこうした不条理にこれからも大いに立ち向かっていきたいと考えています。

 21世紀は、目前。成長神話の時代は終焉に近づいている。少子高齢化、人口減少の時代をむかえている。私は、地方分権の中、知恵を振り絞って市民のサービスに尽くす「考える」市政をつくっていかないといけないと強く思います。目先の利益だけ考えて、市民にそのツケを負担させ続けてきた、政治も行政も、企業も、心をとりもどさなくてはいけない。鶴岡では、多くの市民が「伝統」「風土」を感じてきた要素を未来に伝え続けなくてはいけない。「心のよりどころ」が求められている今、これまで、破壊し続けた自然、野生、祈りの文化などを再生させなければいけないと考えます。

以下、12月17日に、民主党党首、鳩山由起夫氏にこうした活動へのメッセージをいただきました。私は、真の改革は、こうした真に心ある政治家の結集によって行われるものと信じています。

米国で「沈黙の春」を書いたレイチェルカーソンが、当時の大統領、ロバートケネディに認められ、環境行政に大どんでん返しがおこったように、、、。

(以下 国際シンポジウム「21世紀の公共事業を考える」での鳩山由起夫氏の発言)

日本中に、公共事業にからむ、こんな不条理が、いまだにすすめられているということにがくぜんとしながら、その不条理と、命をかけてたたかってきた山下弘文さんをはじめ、今日、それぞれお話をされた、多くの方々に、こころからまず、感謝を申し上げたいと思います。みなさn、ありがとうございました(拍手)。
私は、この会場に、ともにみなさんと一緒にいさせていただいて、感動しています。
それは、みなさんが、美しい心を、もっておられるから。なぜ、みなさんが美しい心かは、
それは、皆さん一人一人の自分達のエゴからの心ではなく、多くのひとたちや、多くの自然というものを愛するがゆえに、たまらない叫びをあげているみなさんの活動であるから、感動を私たちに与えてくれるのだと信じています。今、一番おくれているのが、政治であり行政であることを考えるときに、私たち、政治家はもっと強くならなければいけないと思っております。
強くなるということ。地方分権の政治をつくりだしていくことを、そして先ほど、保母先生がおっしゃったように、科学的な立証と、世論の力というもので、必ずみなさんがたが、花束を受け取る日がくると、確信しようじゃありませんか、みなさん。(大拍手)
そのために、私たちもみなさんとともに、私は、民主党の議員でありますが、党派を超えて、人を自然を愛するものたちの、多くの心を、理解するひとりひとりの政治家が、しっかりと皆さん方と連係をとらせていただきながら、行動をすることを誓います。そして最後に、一徳一心ということば、をみなさんたちとともに活動をしていきたいと思います。この一つの徳、一つの心、心をひとつにして、大きな希望を膨らませることができると、そう私なりに解釈をいたします。一徳一心で、この国というものを、地球を愛する私たちの気持ちを、希望をさらに広げて活動をしていこうではありませんか。私もその先頭にたって行動することをお誓いすることを申し上げ、私のごあいさつとさせていただきます。

写真は、鳩山由起夫氏、と元、IRN(国際河川ネットワーク)の現在、グレンキャニオンのダム撤去運動をおこなっている、オーエンラマーズと筆者。

修験道の祈りの山、月山に、バチあたりの月山ダムをつくり、市民の宝物の地下水100%の水を奪おうとしている。張本人は誰だ?加藤紘一さん、あなたでしょう!あなたが、真の改革の騎手ならば、今すぐこの事業を止めなさい。市民の水を守りなさい。_______山下弘文さんの魂は、世界ではじめてダム事業に疑問符をなげかけたデビッドブラウアーのスピリットは、永遠に消えない。いつも行動する私たちの胸にある。ダムはムダ。ダムの水はいらない。-------「草島進一  国際シンポジウムにて」