アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名運動とは


1.私たちの署名運動の目的と経緯

●私たちの運動は、ブッシュ政権の戦争政策に反対するものです。
 ブッシュ大統領は昨年末、「今年は戦争の時代になる」と物騒な発言をし、世界中を戦争に引きずり込む姿勢を露わにしました。アメリカはアフガニスタンでの勝利に増長し、戦禍をイエメン、グルジア、コロンビア、フィリピン等へ拡大し、当面の最大の狙い目をイラクに定め、中東だけではなく世界中を巻き込む戦争準備を本気で始めました。

●私たちの運動は、小泉政権の戦争政策に反対するものです。
 日本で小泉政権が有事法制制定を強引に推し進め出したのも、このブッシュ政権の戦争拡大政策に加担・協力するものなのです。「アメリカの戦争拡大」と「日本の有事法制」が不可分一体のものだという認識から、こんな長い名称になりました。

●私たちの運動は、署名運動として4月1日に始まりました。
 私たちの運動は、こうしたブッシュ政権と小泉政権が一緒になって世界平和をぶち壊し、世界中を戦争、紛争、軍事的緊張と反動の時代に導く戦争政策に反対する運動として、今年4月1日に始まった署名運動です。
 市民一人一人の小さな声を結集するには、署名が一番効果のある方法だと判断しました。しかし運動を進める中で、署名を広げるためにはもっと多様な手段、多様な方法を駆使しなければならないと考え、目下活動の幅を広げています。

●私たちの運動は、「アメリカの『報復戦争』と日本の参戦に反対する署名運動」を引き継いでいます。
 私たちの運動は、「9.11」後にアメリカの対アフガン戦争に反対するために始まった「アメリカの『報復戦争』と日本の参戦に反対する署名運動」を継承しています。
 この署名運動は、180名の呼びかけ人、1万1千名余の小泉首相宛署名、6500名のブッシュ大統領宛署名の力を結集することができました。


2.署名呼びかけ人

●私たちの署名運動は、いかなる政党やグループからも独立した市民運動です。

 私たちの運動は、政党から独立した様々な思想・信条を持つ全国各地の個人が呼びかけ人になっています。その中にはこれまで運動に関わってこられた方だけではなく、今度初めて参加された市民の方々もおられます。

 署名運動の発端は、沖縄・北海道・東京・神奈川・福岡・大分などで反基地運動を闘っている人たち、反戦平和の市民運動を続けてきた人たち、大阪や全国各地で「日の丸」「君が代」反対運動、「つくる会」教科書不採択運動を闘ってきた人たち、日本の戦争責任を追及してきた人たち、反原発運動・環境保護運動を闘ってきた人たちが、自分たちだけではできないが皆が一緒になれば大きな力になるのではないか、と呼びかけたもので、北海道から沖縄まで全国各地からその趣旨に賛同した個人が参加しています。


3.私たちの活動

●活動の中心は署名活動です。
 私たちの活動の中心は署名活動です。街頭・職場・学園・地域などで、諸個人や小さな市民グループがこつこつと集めています。5月21日時点で約5000名が署名されています。まだまだ少ないですが、国会情勢の緊迫化に伴って、その数はだんだん増えています。

●新しい趣向の署名運動。
 今回の署名運動では、より各地域や職場に根ざした運動を進めるために、それぞれの要求を入れたそれぞれの署名用紙を作って運動を進められるようになっています。その考え方は以下の通りです。
@ 署名の表題(アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対します)のみを共通の要求とする。運動の統一のロゴとして「PEACE君」を準備しました。
A 残りの要求項目は各地域、各団体、各グループ、各諸個人でそれぞれの要求を入れるなど、実情に応じて署名用紙を作る。(もちろん、事務局で準備した書式をそのままご利用いただいても構いません。)
B 緩やかな連携と統一性を持たせながら、国会への要請行動や署名提出行動は、できるだけ皆で一緒に行う。

●署名運動と並行して以下のような活動を行ってきました。(以前の署名を含む)
・アフガン戦争反対・日本の参戦反対署名の国会提出行動、沖縄のアメリカ領事館への提出行動。
・小泉首相とブッシュ大統領に宛てた抗議ハガキ行動。
・今年2月の名護市長選に向けて、沖縄基地建設反対のチラシ入れ行動(賛同人380人)。
・ブッシュ訪日反対の全国ビラまき行動。
・アフガニスタン写真・パネル展、沖縄写真展の開催。写真・パネルの貸し出し。(大阪、岡山、兵庫、石川、高知、北海道、埼玉など)
・パレスチナへの虐殺をやめさせるための、アメリカ大使館、イスラエル大使館、日本政府への抗議ハガキ行動。オンライン署名の紹介。
・米艦船ブルーリッジの入港反対の大阪市、外務省宛ハガキ行動。

●事務局のホームページが様々な宣伝活動の中心の一つになっています。
 ホームページは私たちの活動の中心の一つです。
・HPでは、有事法制の危険とデタラメさを批判するキャンペーンを行っています。
・HPでは、アメリカの戦争拡大を非難する世界中のメディア情報を集めて翻訳したり独自の論評を行っています。
 またHPとは別に、『署名運動ニュース』を発行し、メール・ニュースを配信しています。


4.私たちの要求

●有事法制に反対します。有事関連3法案の廃案を要求します。
●メディア規制法の廃案を要求します。
●平和憲法、民主憲法を否定する動きと断固闘います。憲法第9条の遵守を要求します。
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●アメリカの一切の戦争政策、侵略戦争や軍事介入に反対します。
●アメリカに追随して日本が参戦することに反対します。
●沖縄をはじめ全国の在日米軍基地の撤去を求めます。
●朝鮮民主主義人民共和国への戦争挑発に反対し、あらゆる民族差別に反対します。
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●日本の過去の侵略戦争と植民地支配の反省、謝罪と補償を政府に求めます。
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●イスラエルのパレスチナへの全面戦争、アメリカの支持・支援に反対します。


5.署名事務局

● 署名事務局はボランティアによって運営されています。
  署名事務局は、大阪の呼びかけ人の中からのボランティア(敗戦50周年を問う教職員の会、平和通信、「日の丸・君が代による人権侵害」市民オンブズパーソン、阪南中央病院労組などで活動する有志)によって運営されています。教職員、医療従事者、民間企業の会社員など様々な職業と年齢の者です。
 署名提出行動や、名護へのビラ入れ行動、交流集会などで、全国各地の、特に沖縄・東京・福岡などの呼びかけ人の方々に多大なご協力を頂いています。
 また集会の持ち方、運動の相互交流、HPやメール・ニュースの内容などについて、随時色々な方々からご意見を頂き、その都度、運動の改善に取り組んでいます。

●事務局の連絡先「阪南中央病院労働組合」とは?
 署名事務局の連絡先となっているのは大阪府松原市にある「阪南中央病院労働組合」です。この病院は、被差別部落住民に対する医療、水俣病医療、原爆被爆者医療、在韓被爆者の渡日医療など、民主的医療を目指して、社会的弱者のための医療活動を積極的に行ってきました。また職員と労働組合の自主的な活動として、ベトナム枯葉剤被害者の医療支援、JCO臨界被曝事故の被曝者の健康調査等、様々な社会的活動にも取り組んできました。
  (ホームページ:http://www2.osk.3web.ne.jp/~hannanun/


2002年5月22日