わいせつ・
体罰
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2000/10/30 熊本県天水町の小学校で、3年生担任の男性教師(33)が、「授業を理解していない罰」として、女子児童(小3)7人に「動物の気持ちになりなさい」と言って、全裸にさせた。
経 緯 写生大会を行った際、男性教師が児童に「自分で題材を選んで、他人とは違う絵を書くように」と指導したが、女子児童7人(小3)が似たような絵を描いた。
教師は、「他人と同じことをするのは動物と同じ。動物の気持ちになりなさい」と言って、7人を空き教室に連れていって、衣服をすべて脱ぐように命じた。
学校と教育委員会の対応 10/31 保護者から町教育委員会に連絡があって事件が発覚。
教育委員会から連絡を受けた校長が男性教師に確認したところ、「指導のためにやった」と認めた。
教師は校長らの調査に、全裸にさせた時間は数分間で、「命じた後は室外に出ていた」「(全裸姿は)見ていない」と説明。

11/7 校長と男性教師が保護者に経過を説明して、「行き過ぎがあった」と謝罪。

11/  学校から報告を受けた教育委員会が、「全裸になったのをどう確認したのか」と学校側に説明を求めたため、改めて校長が事情を聞いた結果、男性教師は「女児が裸になった時も室内にいた。裸の姿も見た」と認めた。

11/27 町教委は3年生を対象にスクールカウンセリングを実施。

11/28 教育長や校長が出席した町議会の全員協議会で、町議の一人が全裸体罰以前の同教師による体罰について指摘。教育長が「再調査して報告する」と回答。

11/29 校長が教師に、以前の体罰について事情を聴いた結果、別の体罰も発覚。

12/1 授業参観後に全保護者対象の臨時全体会を開催。保護者約120人が出席。
校長が経緯を説明して謝罪。

12/1 2回目のカウンセリングで、心理療法士が児童一人一人から話を聞いた。
報告書 11/24、県教委に最初に提出した報告書には、「女児の全裸姿は見ていない」と書いていた。
11/27 「全裸を見た」と訂正。
校長は被害にあった女子児童や保護者の話を直接聴かずに報告書を提出していたことを認めた。
別の体罰事件 3年前にも、男性教師は担任していた3年の学級で、宿題をしてこなかった男子児童の頭をアルミ製物差しでたたき、1針縫うけがを負わせていた。
同教師は当時、「生徒数人をたたき、最後にたたいた男児が物差しを避けようと頭を動かした拍子に切れた」と話していた。
当時の校長は「本人と2人で謝罪に出向き、保護者は理解してくれた。本人も反省して再発の恐れはないと判断し、町教委に書面での報告はしなかった。口頭で報告したかは覚えていない」と釈明。

2000/10/上旬、言いつけを守らなかったとして、男女児童約20人を2階教室のベランダに出し「服を脱ぎなさい」と指示していた。「(男子児童の)上半身はランニングシャツ姿になり、ズボンを脱ぎかけたところでやめさせた」とという。

10/21、女子児童3人のほおを平手打ちにした。
処 分 12/4 熊本県教育委員会は、男性教師を懲戒免職、校長を減給10分の1(3カ月)、教頭を戒告の処分にした。
調 査 県警は、強要あるいは強制わいせつの疑いもあるとして、教師から事情聴取。
参考資料 2000/11/20讀賣新聞、2000/11/28讀賣新聞・夕刊、2000/12/5讀賣新聞2000/12/1毎日新聞


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