Date: Sat, 28 Aug 1999 23:00:46 +0900 (JST)
From: Masahiko Aoki <btree@pop06.odn.ne.jp>
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Subject: [keystone 1835] キティーホーク横須賀「帰港」抗議
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X-Sequence: keystone 1835
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 ご存じのように、さる25日に空母キティーホークが「母港」横須賀に半年
ぶりに帰港しました。以下は、その時に出された抗議声明。
 以下の抗議文中にもあるように、キティーホークはイラクで爆弾を落とした
(これは安保条約で「事前協議」を必要とするはずですが)ことを大いに自慢
しています。弱い者いじめが自慢に値することなのかどうか、そう言えば、あ
の「空爆男」クリントン氏はなにか寂し気で、サダムフセインやミロシェビッ
チの方が意気軒高と見えます。クリントン氏がミサイル発射命令を出す度に、
私が思い出すのは、「タイガーマスク」のエンディングテーマです。

> ♪強ければそれでいいんだ
> 力さえあればいいんだ。
> ひねくれて星をにらんだ僕なのさ。
 もちろんこの「星」というのはスター独立検察官。
 イラクなんて、あれほど爆弾を落としても肝心かなめのフセイン大統領は、
ブッシュ+クリントン大統領よりも長期に居すわり続ける程です(関係のない
民衆だけが犠牲になった)。ユーゴ爆撃だって、表向きの「団結」とは裏腹に、
NATOは分裂目前であったとクラーク司令官自ら証言(例えば LONDON, Aug 20
(AFP) -NATO faced deep splits over Kosovo conflict)しています。いかに
「力」が無力であるか。
 アメリカで流布している暴露本では、クリントンは例の「不倫」がばれたと
き、家で土下座して謝ったのですが、ヒラリー夫人の往復ビンタというスマー
ト・ボムの直撃をかわせなかったということです。トマホークでは夫人の武力
行使を抑止することはできません。

> ♪ああそんな僕でも
> あの子らは慕ってくれる。
 そう、そんなクリントンさんを慕っているのは、アメリカの赤子(せきし)、
忠良なる「真空軍団」に他なりません。「ウチから出て行って爆撃されるのは
困るんですけど」の一言が言えなかったばかりに共犯になってしまって。
 キティーホークの「武勇伝」や「苦労話」は、抗議文中にあるキティーのホ
ームページや、Stars & Stripesのホームページ
http://www.pstripes.com/editor.html
の記事(現在三本ほどありますが、1週間で消えるので早めに) を見てください。

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 声明文
空母キティーホークの帰港及び、ペルシャ湾での軍事行動に抗議する

ヨコスカ平和船団
横須賀市本町3−14 山本ビル2階
TEL/FAX0468−25−0157

 本日、横須賀を母港として前進配備されている空母キティーホークが、ペル
シャ湾での軍事行動を終え、半年ぶりに帰港します。すでに厚木基地には艦載
機が飛来しており、厚木基地周辺での騒音地獄が再開されようとしています。
私達は、空母の横須賀母港そのものに反対する立場から、2隻(乗船者計8名)
の平和船団を軍港に浮かべ、キティーホークの帰港に抗議し、軍事力によって
は平和は作れないことを、兵士たちに訴えます。
 3月に横須賀を出港したキティーホークは、4月20日からのユーゴ爆撃によっ
て生じた湾岸地域での空母の不在の「穴埋め」として対イラク配備につき、ペ
ルシャ湾で作戦任務を行ってきました。
 キティーホークのペルシャ湾での軍事行動の様子を、同艦の広報部がホーム
ページ(http://www.kittyhawk.navy.mil/updateframe.htm)で明らかにして
います(Stars&Stripes紙等から)。それによるとキティーホークは、ペルシ
ャ湾に展開中に5426回の出撃を行い、このうち1320回がイラク上空への戦闘出
撃でした。イラク軍事施設への直接の攻撃も5回あり、20トンの爆弾を投下し
たと、ホームページは伝えます。
 日米安保条約は6条で米軍による在日米軍基地の使用を定めていますが、そ
こには
「日本の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与
するため」と書かれています。つまり、日米安保条約は、極めて地域限定的な
「軍事条約」であって、在日米軍基地から中東への軍事展開を認めてはいませ
ん。
 新ガイドラインはこうした「日米安保」の「狭さ」を突破するために、「周
辺事態」という概念を「日米安保」に導入しました。「周辺事態」を、地理的
概念ではなく、事態の性質に着目したものと定義付けることによって、日米安
保6条の地理的概念である「極東条項」を打ち消そうというのです。
 キティーホークのペルシャ湾での軍事行動は、新ガイドラインによる安保の
拡大、グローバル化の実践(=実戦)です。
 軍事力による紛争解決の手段は、より大きな矛盾と憎しみをその地に残すだ
けです。その「手段」は、いつも名もなき民衆の死という事実に目をつむった
ままで実行されています。
 横須賀に前進配備された空母機動部隊が、新ガイドライン(と周辺事態法)
をバックに、より露骨に、より強力に、より広範囲に軍事展開していくことを、
なんとしても止めなくてはなりません。
 周辺事態法、日の丸・君が代の国旗・国歌化、そして盗聴法…。時代が急速
に後ろ向きになっていくなかで、私たち市民の「平和力」が問われています。
とりわけ、軍事基地をかかえる地域の市民の責任は重大です。私たちは「大変
な時代」だからこそ、浮足立つことなく、ほほ笑みを忘れずに、「反戦」の声
を上げていきたいと思います。
 8月29日は284回目の月例デモです。この日も、私たちは空母の母港はいらな
い!と、町行く人々に訴えます。
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     Masahiko Aoki
     青木雅彦
     btree@pop06.odn.ne.jp
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