現代企画室

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AMBIENT
深澤直人がデザインする生活の周囲展

深澤直人/著
2017年9月刊行
定価2000円+税
A5変並製・112頁
ISBN978-4-7738-1713-3 C0070

世界的プロダクトデザイナー、深澤直人の国内初の個展となる展覧会の図録。

深澤直人は、ALESSI、ARTEMIDE、B&B ITALIA、BOFFI、DANESE、MAGIS、BELUX、LAMY、THONET、HERMAN MILLERなど世界を代表するブランドのデザインや、国内ではパナソニックや無印良品、マルニ木工などのデザインやコンサルティングを多数手がけており、電子精密機器から家具、インテリアに至るまで、そのデザイン領域は幅広く多岐に渡っています。
深澤は、人間の、意識していないときの行動の中にデザインのきっかけがあることを見出し、それを「Without Thought(思わず)」と名付け、1999年以降その名を使ったデザインワークショップを毎年開催し、書籍とともに発表を続けてきました。

本書のタイトル「Ambient」とは直訳すると「環境」ですが、深澤はこの言葉を「周囲」や「雰囲気」と捉えています。深澤は、環境からものの輪郭を導き出していますが、それはつまり、その環境が要したもの、そこにあるべきものを生み出すことなのです。そのようにして生み出されたものがその場所に投じられることによって、ものと空間が相互に作用し、はじめて「いい雰囲気」が醸し出されるのです。
深澤がデザインした「もの」は、生活の中で使用されることにより、さらにその周囲の空気をもデザインすることになるのです。

無印良品、au(KDDI)、B&B Italia、パナソニックなどのブランドの製品としてデザインされ、グッド デザイン賞など著名な賞を受賞した、深澤の思考を立体化する作品を多数掲載。

【著者紹介】深澤直人(フカサワナオト)

1956年 山梨県生まれ
1980年 多摩美術大学プロダクトデザイン科卒
1989年 渡米、IDEO入社
1996年 帰国、IDEO東京支社長
2003年 NAOTO FUKASAWA DESIGN設立

卓越した造形美とシンプルに徹したデザインで、イタリア、フランス、ドイツ、スイス、北欧、アジアなど世界を代表するブランドのデザインや、日本国内の企業のデザインやコンサルティングを多数手がける。電子情報機器から家具・インテリアに至るまで手がけるデザインの領域は幅広く多岐に渡る。

「行為に相即するデザイン」「意識の中心」「ふつう」「輪郭」「典型」など、自らのデザイン哲学をこれらの言葉で表すとともにデザインの具体を通してその実践を続ける。デザインのみならず、デザインを通して対象の本質にせまる力、その思想や表現などには国や領域を超えて高い評価を得ている。

人間の意識していないときの行動の中にデザインのきっかけがあることを見い出し、それを「Without Thought(思わず)」と名付けた。1999年からはその名を使ったデザインワークショップを毎年開催し、書籍とともに発表を続けている。

米国IDEA金賞、ドイツiF design award金賞、日本グッドデザイン賞金賞、英国D&AD金賞、ドイツred dot deign award、毎日デザイン賞、織部賞など受賞多数。「MUJI」壁掛け式CDプレーヤー、「±0」加湿器、「au/KDDI」INFOBAR、neonはN.Y.MOMA所蔵品となる。2007年ロイヤルデザイナー・フォー・インダストリー(英国王室芸術協会)の称号を授与される。フランス国立セーブル製陶所招待作家。

21_21Design Sightディレクター。良品計画デザインアドバイザリーボード。マルニ木工アートディレクター。2010年〜2014年グッドデザイン審査委員長。
2012年Braun Prize審査委員。日経優秀製品・サービス賞審査委員。毎日デザイン賞選考委員。
多摩美術大学統合デザイン学科教授。2006年Jasper Morrisonと共に「Super Normal」設立。2012年7月より日本民藝館五代目館長。

著書には「デザインの輪郭」(TOTO出版)、共著書「デザインの生態学-新しいデザインの教科書」(東京書籍)、共著書「デザインの原型」(六耀社)、作品集「NAOTO FUKASAWA」(Phaidon)がある。2008年には「THE OUTLINE 見えていない輪郭」写真家、藤井保氏との展覧会を開催、同タイトル書籍を出版(アシェット婦人画報社)。