現代企画室

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TTT
トラのトリオのトラウマトロジー

ギジェルモ・カブレラ・インファンテ/著
寺尾 隆吉/訳
2014年2月刊行
定価3600円+税
4-6上製・608頁
ISBN978-4-7738-1405-7 C0097

エル・ベダードと呼ばれる3ブロックほどの「夜も眠らぬ」歓楽街。そこには、外国人観光客、知識人、ポン引き、娼婦などが蝟集する。多くの極貧労働者によって購われた特権階級の遊び場にオマージュを捧げることで、作家は何を言おうとしたのだろうか?
1958年、革命前夜のハバナを舞台にした、キューバの鬼才、カブレラ・インファンテの翻訳不可能な怪作、遂に「超訳」なる!
【警告】真っ黒なページも、連続して登場する真っ白なページも、ひらがなを多用してたどたどしく書かれた手紙も、その中の誤字も、反転している文字も、すべてが作家が意図した「表現」です。印刷ミスだ、乱丁だ、誤植が多いと言って、返品なさらないでください!

【著者紹介】ギジェルモ・カブレラ・インファンテ(カブレラ・インファンテ,G.(ギジェルモ))

1929年キューバ東部ヒバラの生まれ。1940年代後半から『ボエミア』、『貼り紙』などの雑誌に協力し、翻訳や映画評論を寄稿。キューバ革命成立後、雑誌『革命の月曜日』の編集長となる。1960年に短編集『平和のときも戦いのときも』を発表。その後革命政府と対立し、1962年ベルギーへ出国。1963年映画論集『二十世紀的商売』を発表。1965年、一時帰国の後、永久にキューバを去る決意を固め、マドリードを経てロンドンに移り住む。1967年『TTT』を発表し、大成功を収める。1979年発表の長編第二作『亡き王子のためのハバナ』のほか、『文体怨集』(1976)、『我が罪キューバ』(1992)、『映画か鰯か』(1997)、『読まれる人生』(1998)といった興味深い評論集を残している。また、1985年には葉巻にまつわるエッセイ『煙に巻かれて』を英語で執筆した。1997年セルバンテス賞受賞。2005年ロンドンで没。

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