フェアトレード広場

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世界の富の8割は私たちが…
1ヶ月1万円生活、あなたはできますか?

世界の富の80%は世界の20%の富裕層が所有しているという事実は皆さんご存知の通りです。しかし、その20%に私たちも含まれているということを忘れてはいませんか?

簡単に言えば同じ日本国内で月の手取り20万円をあなたが得ようとすれば、8割の人たちは月12,500円しか得られないということと同じなのです。

月20万ではろくな生活ができないと思い、さらに収入を得ようとすれば、12,500円しか得られない8割の方たちはさらに少ない手取りになるのです。

つまりあなたが経済的に豊かな生活をするためには8割の人たちに苦しい生活を強いなければならないということです。1ヶ月1万円生活をあなたは出来ますか?

それでは他の人たちももっと収入を得ればよいと思うかもしれませんね。少ない収入の人たちも自分と同じ収入になれば問題はなくなると。世界の経済的に貧しい人たちの収入を上げればよいのだと。

けれども良く考えてみてください。世界の資源が限られているように全ての物の絶対量はきまっています。お金も例外ではありません。給与を全体で25万しか払えない会社が5人の社員を雇えば一人5万円の計算になりますよね。けれども皆が20万を得ようとすれば100万円の給与が必要です。そうなるとこの会社はつぶれてしまうということになりますよね。

皆が20%の経済的に豊かな世界と同じ生活をしようとすると、お金だけでなく食料や天然資源、自然環境に過剰な負担がかかり、その果てに地球がつぶれてしまうという結果になるのです。

しかし私たちは「経済成長」ということを良く耳にします。お金は例外的に膨張するのでしょうか?実は世の中のお金は私たちが日常パンを買うために支払うお金と投資に代表される資本の2種類に分けられています。パンを買うお金は現実に存在する物であり、総量は変わりません。しかし、資本は現実には存在せず、コンピューターの中で世界経済の中核として膨張しつづけます。そしてこの資本がお金の95%を占めており、それをコントロールできるのは20%の富裕層だけなのです。

それではこの増えつづける資本はどうのようになるのでしょう?現実に存在しないものはいずれ現実のなかで精算されなくてはならなくなります。20%の富裕層がこの資本を拡大しつづけ、さらに富を増やしつづければ、80%の貧しい人間が、自己の保有するお金以上の代償を現実として精算しなくてはならなくなるのです。

この世の全てはバランスでなりたっています。バランスが崩れるとどこかにしわ寄せがあり、痛みとなります。人の身体も同じですし、地球環境も同じです。

福猫屋ではフェアトレードを推進していますが、フェアトレードとは経済的に貧しい人たちの生活を向上させることだけを目的としているのではなく、お互いの「価値観」を「トレード」し、それを理解し、認め合うことを目的としているのだと考えています。

そしてそれが共に「豊かさ」を共有できる第1歩だと思うのです。


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