大林敏之さんの支援をお願いします

大林さんを支える会  田鎖 麻衣子(第二東京弁護士会)


<熊本刑務所懲戒事件とは>

96年春、熊本刑務所では11名もの職員が懲戒処分を受けました。中でも、ただ一人懲戒免職という最も重い処分を受けたのが、大林敏之さんです。
 大林さんの懲戒理由は、「暴力団関係者から多数回にわたり飲食の供応を受けたり、受刑者と外部との不正な連絡を行った。」というものですが、事実はまったく異なります。大林さんは、夜勤明けの朝に幹部から呼び出され、その日から連続して4泊も刑務所内に宿泊させられ、監禁状態で朝から晩まで長時間取り調べられました。その結果、幹部職員から無理矢理虚偽の供述をさせられてしまったのです。大林さん以外の人たちも、過酷な取り調べで虚偽の不正事実をねつ造されたり、あるいは10年も前の出来事を持ち出されたりして、違法不当な処分を受けました。また、この騒動に乗じて不当な配転が強行され、職を辞めなければならない人も出ました。
 一部のマスコミでは、「刑務官と暴力団との癒着」として報道されましたがこれは事件の本質をまったく見誤るものです。実際には、長期刑受刑者を収容するLB級施設の熊本刑務所で,一生懸命人間的処遇に努めてきた刑務官達が次々と処分され、それに伴い受刑者の処遇も悪化の一途をたどっているのです。

<カンパのお願い>

 大林さんの事件は熊本で起きましたが、この事件の相談がCPR刑務官部会を通じて東京の弁護士に持ち込まれました。人事院の規則では、全国どこの事案でも、東京での審理が可能な建前になっていますが、実際には現地審理の慣例があり、熊本現地での審理を半分、残り半分(東京周辺に住む証人の尋問)を東京で行うということで承諾せざるをえませんでした。このため、3名の代理人弁護士の航空券・宿泊代などの実費だけでもかなりの金額を要します。(もっとも、すべての審理を東京で行ったとしても、やはり証人の旅費として同等の出費を余儀なくされましたが)。また、本件は行政訴訟に発展することが予想され、今後ともかなり多額の費用がかかると思われます。刑務官の職を失いアルバイトなどで生計を支える大林さんにはとても過重な負担です。証人の方たちは手弁当で応援してくださっていますが、弁護団の財政は赤字続きです。心苦しい限りですが、一口いくらでも構いません。皆さんのお志をお願いいたします。

振込口座:さくら銀行 銀座東支店
普通預金口座 6525980
名 義 :大林さんを支える会 代表者 松井麻衣子