NewsLetter 12 Cover

CPR News Letter Vol 12

1996年11月

o東京拘置所建て替え問題

具体的問題点がさらに明らかに
東京三弁護士会と法務省との間で、協議が継続しているが、施設の構造の詳細がより明らかになりつつある。
田鎖麻衣子弁護士に報告してもらった。

o法務省による欧米刑事施設の視察概要

法務省大臣官房営繕課が今年6月から7月にかけて欧米6か国9施設を訪問視察し、その視察報告が明らかになった。
国際的な基準を目の当たりにした視察が、今後の東京拘置所の建て替え計画など、わが国の拘禁施設の改善にどのように活かされていくか、注目したい。

o独房の目隠しパネル等を撤去するよう求める裁判の報告

澤地和夫さんの裁判報告
東京拘置所の一部の房には、窓に白い波状のプラスチックパネルが設置され、外が見えない構造になっている。この撤去を求めて、東拘在監の確定死刑囚・澤地和夫さんの裁判が継続中である。
また、彼の死刑確定後も支給されてきた公務員年金が、雑誌に批判記事が掲載されたとたんに打ち切りになったことに対しても、支給を求めて訴訟を提起している。
代理人の古田典子弁護士に報告してもらった。

o毎日の戸外運動を求める訴訟

益永利明さんの裁判報告
東京拘置所在監の確定死刑囚・益永利明さんは、戸外運動が毎日行われないのは違法として裁判を起こしている。一審は本人訴訟としてすすめていたが、原告が一度も出廷できないまま敗訴。控訴審では、代理人(弁護士)をたてて、東京高裁で審理中である。
9月に、東拘内で原告本人尋問が行われた。そのさいの調書をもとに、益永美幸さんに報告してもらった。

o米国の死刑囚・ムミア・アブ・ジャマル氏の再審請求

公開ヒヤリングで、証人を逮捕
ペンシルヴァニア州で、無実を訴え続けている死刑囚・ムミア・アブ・ジャマル氏の再審請求ヒヤリングで、一審での証人が、当時の証言は警察によって脅迫された虚偽のものである、と証言した。しかし、裁判所はその証言をとりあげなかったばかりか、証人を別件で逮捕した。
「ムミアの死刑執行停止を求める市民の会」の今井恭平さんに報告してもらった。

oアムネスティー・インターナショナル/拷問に関する国際会議報告

10月4日からスウェーデンで、拷問に関する国際会議が開催された。アムネスティー・インターナショナルのみならず、50か国、120名の参加者が集まった。
この会議の模様と、今後の活動計画などについて、同会議に出席した桑山亜也さんから報告してもらった。

o世界の刑務所博物館訪問・サンフランシスコ編

アルカトラズ刑務所
脱獄不可能の重警備刑務所として知られ、いつくもの映画の舞台にもなったアルカトラズは、いま観光地となり、当時の様子を伝えている。この夏サンフランシスコを訪問したCPR会員の渡辺弘さんから報告してもらった。

oNEWS IN BRIEF