獄中検閲情報 no.2
提供 統一獄中者組合--------------(1996/10月〜12月)
東京拘置所:Sさん
- 1996年12月21日付朝日新聞夕刊(4版19ページ)のひとつの記事の全文が抹消
※これは千葉刑務所の未決被拘禁者が房内で自殺したという記事です。なお、12月30日付朝刊の「栃木県でダウンジャケットの襟の中に覚醒剤を縫い込んで差し入れしようとして発覚」、1月1日朝刊の「サンチャゴ刑務所で左翼ゲリラがヘリで脱獄」、1月6日夕刊の「コロンビアで左翼ゲリラが刑務所を襲撃、活動家19人が脱走」、一連のトゥパク・アマル関連の記事では一切抹消なしだったとのこと。10年前(1986年)には、新聞記事ではありませんが、ある通信紙の「ペルー監獄反乱の背景」という論文が全文抹消され、訴訟で争われましたが敗訴したことがありました。
東京拘置所:Mさん
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タイ語と英語でデザインされた年賀カードに英語でメッセージが書かれたものが外国文として不許可となりました。また、少し前には英語でデザインされた絵葉書(日本語でメッセージが書かれたもの)も不許可となりました。
※岩波新書の「ニーチェ」という本の中扉に使われたドイツ語文の写真について、デザイン的に用いられた外国語文にまで抹消を求めたのはおかしいとした判例も出ているのですが…。
東京拘置所:Eさん
- 10月8日入手のアムネスティのビラ「インドネシア・民主党本部襲撃と暴動」の記事の
一部が抹消になった。(外国語文のためと思われる)
- 11月21日入手のタイム紙の「HARD TIME」という英文記事のコピー、写真部分
以外全て抹消でした。
- 11月28日入手の本「テロルの決算」(文春文庫)p299の最終の3行、p300の最終の1行が告知なしのスミ塗りでした。