米軍用地特措法「改悪」強行と反戦地主不当逮捕にたいする抗議と、
全県民・全国民に対する訴え


 米軍用地特措法「改悪」は、何ら実質的な審理をへないまま、僅かに、二週間を要せず可決成立した。

 同時に国会審理されている脳死法案が、人の死について国民の理解を得ているか否かで深刻な国会審議がつづいたのに比較して、より基本的で重要な権利である、平和的に生きる権利と沖縄の人権の問題は、全く形骸化された審理と、単なる政治的数合わせの論議に埋没し、日米安保条約上の必要性との理由のみをもって圧倒的な数の暴力によって可決成立した。

 米軍用地特措法は、実質的には沖縄においてのみ適用される法案であり、とりわけ今回の「改悪」は沖縄に限って適用されることは極めて明白である。にもかかわらず、圧倒的沖縄県民が同法案に反対していることに恐怖する国は、姑息にも憲法上求められる住民投票を行うこともなく、しかも、県民意志の盛り上がりが全国に波及することを恐れて、法案の実質的問題点を隠蔽するため、超々短期の形式審理をもって本「改悪」を可決成立させたものである。

 本「改悪」は、国会における数の暴力を行使したのみではなく、「改悪」に反対する傍聴人を不当にも暴力的に排除したうえ、警察に引渡し、さらには逮捕させるという蛮行の下に行われたものである。

 とりわけ、我々の仲間である反戦地主会会長照屋秀伝、反戦地主知花昌一に対する威力業務妨害を理由とする逮捕は、全く逮捕事実がないデッチアゲ逮捕であり、反戦地主運動潰しを目的として、中心的人物を意図的にねらい打ちした、極めて違法不当な逮捕であると断ぜざるを得ない。

 法律の違憲性および問題点については、すでに多くの人々が問題提起しているが、暫定使用期間に入れば、本法律の問題点はより明確になるのであって、政府の言うように混乱を回避するどころか、新たな多くの混乱を生じることとなるであろう。

 沖縄の人権を侵害し、国の違法行為を適法行為と言いくるめるためになされた「改悪」を断じて許すことはできない。

 我々は、改正法の成立によって、闘いの場と手段を奪われたわけではない。我々が、土地を人殺しの軍隊に提供しないとの心を持ちつづける限り、闘いは不滅であり、戦争に反対し平和を愛する全世界の民衆との連帯の輪は広がっていくものと信じる。

 本法案は、沖縄の人権を侵害し、民主主義を破壊する極めて危険な法律であり、安保優先の名の下に憲法を破壊する有事立法である。

 我々は、全県民、全国民に呼びかけます。

 全県民のみなさんが本法案の違法性を認識し、沖縄の生活と人権を侵害し続ける米軍基地に提供するために行われる、土地の取り上げに反対する闘いに結集し、共に闘いを継続することを呼びかけます。

 全国民のみなさんが、基地により侵害され続ける沖縄の人権状況を理解し、憲法破壊の有事立法−米軍用地特措法−反対の闘いを継続することを呼びかけます。

 我々は、沖縄から、全基地がなくなり、平和で心豊かな沖縄が実現するまで、闘いつづけます。

 一九九七年四月二二日


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