146. 「鶴見良行文庫」が誕生します。応援してください  (2004/12/23掲載)  

「鶴見良行文庫」が誕生します。応援してください。

 私たちの仲間であり、友であり、師である鶴見良行さんが亡くなってちようど10年。
 みすず書房より刊行されていた「鶴見良行著作集」12巻も完結しました。

 鶴見良行さんは、数多くの貴重な蔵書(約7,000冊)、写真(5万枚)、カード(2万枚)、ノート類を遺しました。これらは、あとに続くものにとってはたいへん貴重な資料です。
 鶴見良行さんは、市民による市民のための調査研究を目指しました。遺された資料は、市民研究者に広く活用されるのが望ましいと私たちは考えますし、それが鶴見さんの意に沿うことだろうと思います。

 そこで、ご遺族の諒解のもと、2005年度はじめ、これらの蔵書・資料を、かねてよリつながりのある埼玉大学共生社会研究センターに託して、「鶴見良行文庫(仮称)」として一般公開することになりました。

 埼玉大学共生社会研究センターは、1960年代半ばから現在まで約40年間にわたる内外の社会運動資料を収集し、すべての利用者に公開しています。アジア太平洋資料センター、住民図書館、日本消費者連盟などから寄贈された膨大な数の市民発信文書のほか、 ベ平連資料、宇井純さん収集の公害問題資料、横浜新貨物線建設反対運動資料、戦後労使関係費科などで、すでに30万点を超えています。
 「鶴見良行文庫」は、東南アジア研究、日本・東南アジア関係史、市民社会論、市民研究、鶴見良行研究その他多様な関心で研究、学習、調査を進める研究者、学生、市民、すべての人に利用できるものを目指します。
 「鶴見良行文庫」所蔵図書・資料が幅広い層に効率的に活用されるためのツールとして、埼玉大学では、蔵書、写真、カード、ノートなど異なる資料の横断検索を可能とするこれまでにないタイプの検索ソフトの開発を進めています。
 しかし、この開発費およびデータ入力のための人件費など、多額の経費が発生します。残念ながら、今年4月に独立行政法人化された旧国立大学は、財政面で厳しい運営に直面しているため、大学の予算では、これらの資金の一部しか賄うことができません。同文庫の長期的・安定的運営のためには、自立を支援する市民からの資金の確保がどうしても必要になってきます。
 こうした事情から、私たちは「鶴見良行文庫」委員会を組織して、鶴見良行さんに関わりのあるみなさまに寄付を募ることにいたしました。

 これによって、文庫を安定的こ運営すると同時に、埼玉大学に対しては、この文庫に多くの費同者、支持者がおり、同大学が同文庫を将来にわたって維持管理する必要のあることを示そうと思います。
 たいへん厚かましいお願いですが、どうか私たちの趣旨をご理解のうえ、みなさまのご支援をいただくようお願いいたします。

「鶴見良行文庫」委員会
代表・中村尚司(龍谷大学教授)
内海愛子(恵泉女学園大学教授) 遠藤洋一(福生市議会議員)
新妻昭夫(恵泉女学園大学教授) 福家洋介(大東文化大学肋教授)
宮内泰介(北海道大学助教授)  村井吉敬(上智大学教授)
森本孝(周防大島文化交流センター参与)

 わたしたちも寄付を呼びかけます。

秋道智彌(総合地球環境学研究所教授)
小田実(作家)
鹿野政直(歴史家)
多田道太郎(京都大学名誉教授)
津田守(大阪外国語大学教授)
鶴見和子(上智大学名誉教授)
鶴見俊輔(哲学者)
花崎皋平(哲学者)
吉岡忍(作家)
吉川勇一(市民の意見30の会・東京)

[募金の概要]
目標額:1,000万円
金額:1口 1万円以上
(この金額は目安であり、可能な範囲でお願いします。できるだけ多くの方の賛同を希望しています。)
受付期間:2004年12月20日〜2005年2月28日
[郵便振替]。
加入者名 「鶴見良行文庫」委員会
口座番号 00130-1-777935
[銀行振込]
埼玉りそな銀行坂戸支店、
普通預金 「鶴見良行文庫」委員会
口座番号、4792196
[連絡先]
 ●事務局(郵便物のみ)
 〒106-0032 東京都港区六本木5-11-16
(財)国際文化会館 企画部気付 「鶴見良行文庫」委員会
 ●お問い合わせ(電話・FAX・E-Mail)
 大東文化大学国際関係学部 福家研究室
 TEL;0493-31-1522(呼び出し)FAX:0493-31-1524
 E−mail: t019577@t.daito.ac.jp