news-button.gif (992 バイト) 107.意見広告運動賛同者への資料発送4000通が一日で完了! のべ26人のボランティア作業で。 (2004/02/09掲載 )

 この「ニュース」欄 No.104 でお知らせしましたように、「自衛隊のイラク派遣と憲法改悪に反対し、戦争への非協力を宣言する意見広告」は、1月15日に掲載されました。これに賛同して、基金を寄せられた方は、5000団体・個人を超え、募金額は当初の目標の倍、3000万円という、この種の運動では前例のない結果をもたらしました。
 この賛同者のうち、名簿の整理がついた約4000人の人びとに、広告紙面のコピー(上質紙)も含め、これまでの経過を報告し、今後の提案もする文書や資料を発送する作業が、2月8日の日曜日に行われました。4種類もの文書を揃えて、4000通の発送作業をする(文書の組み合わせ、封筒詰め、切手張り、宛名のシール張りなど)ということは、大変な作業量で、この運動の事務局周辺のかたがたや、1月23日にあったシンポジウムへの都内からの参加者の方がたにご協力をお願いはしましたが、それでも1日では終わらないだろう、と覚悟していました。
 ところが、なんと、全部の発送が完了、それも正午から始めて、8時までの予定だったのが7時ちょっとすぎに終わってしまったのです。私は、この名簿の整理と宛名のタックシールの印刷を分担し、それで徹夜作業にもなったので、この発送作業は勘弁してもらったのですが、井上澄夫さんからの報告ですと、作業に加わってくださった方は、のべ26人、ハガキでの協力お願いに応えてきてくださった方が9人も
おり、仕事は和気藹々のうちにすごいエネルギーが発揮されたとのことです。この運動の今後の進展が予感できるような出来事でしたので、お知らせしておきます。なお、この日発送された文書のうち、事務局長の井上澄夫さんがまとめられた報告を以下に転載します。また、この発送資料の中に含められた私の書いた「『結局、イラク派兵は強行されてしまった――デモや意見広告などは効果があるのか?』という疑問に答える」という文書は、このホームページの「最近文献」欄に掲載してあります。

自衛隊のイラク派遣と憲法改悪に反対し、戦争への非協力を宣言する意見広告運動の賛同者・賛同団体の皆さんへ

                「自衛隊のイラク派遣と憲法改悪に反対し、
             戦争への非協力を宣言する意見広告運動」事務局
                       〒151−0051東京都渋谷区千駄ヶ谷4-29-12-305
                          「市民の意見30の会・東京」内
                              TEL&FAX:03−3423−0185
                            E-MAIL=info@ikenkoukoku.jp
                          URL=http://www.ikenkoukoku.jp

 全国の皆さんが共に力を合わせた結果、「イラク派兵と憲法改悪に反対し、戦争への非協力を宣言する意見広告」は、ついに『朝日新聞』と『北海道新聞』に掲載されました。両紙に掲載された意見広告のコピーを同封いたしますのでご覧下さい。またできればそれをご活用下さい。
 この意見広告運動が成功するに至った経過と、広告掲載への反響については、事務局の井上澄夫が「市民の意見30の会・東京」発行のメディアに記しました。この『市民の意見30の会・東京ニュース』82号を、賛同者の数だけ、市民の意見30の会・東京から寄贈されましたので、同封いたします。
 上述の報告にもありますが、掲載された意見広告「イラク派兵と憲法改悪に反対する市民の宣言――私たちは戦争に協力しません――」は、爆発的と言って過言ではない反響を巻き起こしました。『北海道新聞』と『朝日新聞』の関東以北版に広告が掲載された1月15日の早朝以来、事務局の電話は鳴りっばなしになり、FAXやメールも続々入りました。言うまでもなく、そのほとんどが「市民の宣言」への強い共感を表明するもので、FAXに躍る文言は「私(たち)も戦争に協力しません」でした。反戦のイラストや小泉政権をきびしく批判する意見の他、次のような短歌も寄せられました。

 幼な子の胸撃ち砕く戦場(いくさば)に
    ゆかむと言ふや日の丸の隊  谷川道雄 京都市

 それだけではありません。長野でも新潟でも京都でも、同主旨の意見広告を出す取り組みが始まりました。また私たちの今回の意見広告は、イラク派兵に反対する行動の予定を紙面で紹介しましたので、反戦・反派兵の行動が各地で活発になりました。今回の意見広告はその意味で、反戦運動の活性化にとても役立つものになったと言えるでしょう。それは≪意見広告≫という手段に、新たに運動的な意味を加えることだったと思います。
 寄せられた賛同金は、当初の目標額だった1500万円の倍、実に3000万円に達しました。詳細な会計報告は近く運動のホームページに掲載する予定ですが、2紙への掲載費と実務に要した経費を除いても、いくらか残る見込みです。それはむろん、次回の意見広告運動の基金になります。
 今回の意見広告運動の事務局は全員がボランティアで、それぞれが仕事を持ちながら、休日なしでがんばりました。後述するように、全国から寄せられる賛同が激増したため、歳末も年始も関係なく奮闘しました。その活動を支えて下さったのは、言うまでもなく、全国の皆さんの熱い思いです。事務局一同より、皆さんのご支援とご協力に改めて御礼申し上げます。
 また、「市民の意見30の会・東京」は、事務局の多くの方が、意見広告運動の実務処理に協力されたほか、意見広告運動のために、数ヶ月間、事務所の使用を無料で提供してくれました。感謝いたします。

運動の今後について
 
 この意見広告運動の事務局は維持されます。事務局は、まず皆さんから寄せられた膨大な数のメッセージをまとめて刊行する予定ですが、政府がイラク派兵を強行し(「日の丸」の小旗を打ち振って家族が自衛隊員たちを送り出すあの光景は、かつてこの国の各地で見られたものではないでしょうか!)、憲法改悪の意図を露骨に表明している今、私たちに何ができるかを共に真摯に追求せねばなりません。
 ところで今回の意見広告運動は、実質的には、昨年の夏、8月15日に準備が始まり、運動の全国展開の開始は10月初旬でした。全国に呼びかけてから本年の一月中旬に広告の掲載が実現するまでだけでも3ヵ月半を要したことになります。ですから次の意見広告を考えるにしても、準備期間を含めて相当の時間を考慮せねばなりません。
 とはいえ、本年6月にはイラクに主権が「委譲」されることになっており、その直後に参院選が控えています。しかも現在イラクに送り込まれている自衛隊が現地でどのような作戦を行なうか、それによってどういう事態が起こるか、まったく予断を許しません。政治情勢の推移を凝視し、どのようなタイミングでいかなる内容の主張を打ち出すか、慎重で大胆な判断が求められています。

事務局強化のためのご協力のお顔い

 今回の意見広告運動には、広告掲載後を含めて5700件もの賛同が寄せられたため、実務の処理は非常にたいへんでした。とりわけ昨年末から新年にかけては、賛同の振込用紙が津波のように殺到し、事務局一同はおおわらわ、睡眠時間を大幅に削って奮闘しましたが、それでも賛同者名簿を作成したスタッフは、数日も徹夜しなければなりませんでした。
 今後新たな取り組みをする場合、同様の事態が繰り返されるとは限りませんが、事務局体制を強化することは喫緊の課題です。そこで皆さんにお願いがあります。
◎これは事実上、首都圏在住の方に限られますが、事務局にボランティアとして参加して下さいませんか。
◎自宅でパソコンの人力をやれる人を募集します。たとえば、寄せられるメッゼージを次々に入力する仕事です。これは、事務局に来なくても、そして東京でなくても自宅でやっていただける仕事です。メッセージの編集は事務局でやりますが、とりあえず一定の形に従ってどんどん入力する作業です。
◎現在、ホームページはプロのスタッフが担当しています。しかしその人自身の仕事もあるので、運動の仕事が激増すると困難が生じます。ホームページ編集の仕事を手伝ってくださる方はいませんか。
◎意見広告運動を今後もつづけるため、「殺すな・市民意見広告運動」と書いた旗を作ります。今は、臨時のものを掲げています。この旗を集会やデモで持ってくださる方はいませんか。旗と旗竿は事務所にあります。事務局貝が会場に持参して、そこでお渡しすることもできます。しかし場合によっては、事務所に取りにきていただくこともあり得ます。
◎新たに意見広告運動を始めると、チラシをできるだけ多くの人に渡すことが必要になります。今回は全国各地でその活動を無数の人びとが担ってくれました。むろん今後の話ですが、そのようなとき、皆さん、どうか積極的にご協力下さるようお願いします。
 現在、事務局長は井上澄夫です。意見広告への反響がほぼひと区切ついた今は、事務局に常駐しているわけではありませんが、不在の場合、電話やFAXやメールでご連絡いただければ、こちらから連絡します。         ノー
 事務局はJR代々木駅から徒歩で5分くらいのところにあるマンション(北参道ダイヤモンドパレス)の305号室にあります。これは「市民の意見30の会・東京」の事務所で、そこに置かれています。(「市民の意見30の会・東京」は毎週金曜日の夜、事務局会議を開いていて、意見広告運動・事務局のスタッフもそこに参加しています。)


各地の運動との連携について

 今回の意見広告運動の成功は、各地で同様の動きや、それぞれの地で賛同者の会を作る動きを生み出しています。たとえばすでに長野では、イラク派兵と憲法改悪に反対する意見広告を地元紙(『信濃毎日新聞』)に掲載するため、今回の「市民の宣言」の文言を取り入れたアピールを発する準備が進んでいます。京都では、近畿・中国版の『毎日新聞』朝刊に「イラク派兵反対」の意見広告を掲載する運動が始まりました。愛媛では、憲法の前文を意見広告として地元紙(『愛媛新聞』)に掲載する動きがあります。
 当事務局は、そのような活動と連携・連帯したいと思います。必要があれば、各地の運動を事務局員が訪ねて交流することも考えています。言うまでもなく、いろいろな要請にできるだけ応えるつもりです。

今後の活動について

 さて首都圏では、まず3月6日、以下の要領で賛同者の懇談会をやります。そこでは、同様の懇談会の定例化を含め、今後の活動のあり方を話し合う予定です。
と き 3月6日(土)午後6時半から9時まで
ところ 文京区民センター3階のC会議室
      東京都文京区本郷4・15・14
      地下鉄丸の内線・後楽園駅から徒歩3分
     都営地下鉄三田線・春日駅から徒歩0分(A2出口直上)
※イラク情勢に詳しい人の短い報告なども考えます。また会終了後の交流会も予定しています。
 以上は、当事務局の存続を前提にしてのもので、すでに多くの方から、次の予定の問い合わせをいただいています。「次はぜひ参加したい」という声もたくさん寄せられています。きびしい情勢ではありますが、無数の人びとの思いが一つの力になる意見広告運動への期待は、いよいよ高まっています。その思いに応えるべく事務局は努力をつづけるつもりです。
                                         以上