1998年5月の総会で、今年の方針が決まりました。(1998年度活動方針を転載)
1998年度 活動方針<こどもたち、親たちは今>
《こどもたち、親たちは今》
全国的に少子化が進み、昔はあちこちで見かけた子ども集団がどこかへ消えてしまったかのようです。
第2、4土曜の学校休業日と引き換えられた詰め込み授業。それについていくために塾やお稽古事に通い、スケジュール表を見ながら遊ぶ約束をする。集まっても、交通量が多い道路や、野球やサッカーができない公園では、自由に遊ぶことさえままならず、家の中で、ほんの少しの友達と静かにテレビゲームをする。子ども同士で遊びを作り出しながら、社会のルールや人づきあいを学ぶという場が少なくなった小学生。心も身体も発散しきれずにキレる「パニックボーイ」達。
子どもを巡る環境と子ども自身の変化に不安を感じ、わが子の放課後を心配している親たちも、核家族化のなか「親育ち」ができず、悩みを持ったまま解決できないでいます。
今年4月、国は学童クラブを「放課後児童健全育成事業」として、児童福祉法に定めました。
学童クラブの施策を全国的にみると、その内容は千差万別、多くの運営は不安定で職員の労働条件も劣悪です。こうした背景から、今回の法制化は「国が公的責任をもってほしい」という各地の父母の願いを実現したものとなりました。
しかし福祉全般をみると、サービスを受けられるのは自分から申請をした人に限られ、これまでのように、公が困っている人に手をさしのべ救っていかなければならないという責任が、なくなる方向にあります(介護保険法や保育園の措置制度改悪)
学童クラブも法制化されたからといって、安心できる状況ではありません。
練馬区は、「練馬区福祉基本計画」の見直しとともに「練馬区子ども家庭支援計画」を策定、子ども家庭分野を政策の重要課題として位置付けました。しかし、この計画の中で
@「行政の福祉、保健、教育、健全育成・コミュニティなど多様な関係 領域が一体となって子ども家庭支援サービスとして総合的・計画的に 問題をとらえ取り組んでいくことが、今、求められている。」
A「児童館を利用しにくい地域について地域の既存資源などを活用」し、 「放課後に異年齢の子どもたちが共に遊べる場としての地域の遊びの拠点としての学校資源(室内体育館、校庭など)の有効利用について検討を行っていく必要がある。」
としているのにもかかわらず、そのネットワークに学童クラブの存在が全くと言っていいほど入っていません。
また、保育園では保母削減が提案され、この4月に、21名が減らされてしまいました。その理由として介護保険導入を含めた財政上の問題、待機児解消、他区との平均化、非常勤でも保育水準は低下しないためという、学童クラブの運動のなかでは出してこなかった内容を含めた区側の理由に、区民が納得できないままでした。
他区の学童クラブでは、北区、葛飾区、江東区で非常勤が導入され、荒川区の一部では委託が始まり、板橋区でも委託への道が開かれるなど「行政改革」の名のもとに、子どもへの攻撃はつづいています。
今回、学童クラブの正規常勤複数体制を守ることはできましたが、子どもにとって学童クラブが大切な施設だということを、区民や地域の中で位置付けられるような運動をしなければ、再燃するか、またはそれ以上の事が提案される可能性があるということを、忘れてはなりません。
=子どもをまんなかに話し合おう=
私たちは、足掛け5年に渡る運動や、増設運動をしながら、学童クラブが単にランドセルの預かり場ではなく、保育に欠ける子どもの成長にかかせない場だということを、父母と指導員が共に語り合いながら確かめ合ってきました。
「ただいま!」と帰ってくる子どもが、より安心して生活できるような学童は・・・仲間とのびのびと遊べる環境を作るには・・・親が安心して預けられる制度を充実したものにするには・・・・など出しあいました。また、楽しい子どもたちの話、子育ての悩み、働きながらの生活で工夫していることなど、学童の仲間だからこそ分かり合えることがたくさんありました。
これからも指導員と親が一緒になって、 子供が泣いたり笑ったりして成長する姿を見、子どもの言葉を聞きながら、放課後の生活の内容を考えていきましょう。
《放課後保育が豊かなものとなるためにA》
=子育ての輪を広げよう。地域に根ざした学童クラブ=
働くことと子育ての両立を願う親は増えつづけ、今年度の練馬区の学童クラブ入会児童数は、3000名を越えました。これは、署名活動をする中で、放課後保育をしてくれる施設があるということ、その保育が子どもにとって、より良い放課後をすごせる場だということが理解された結果であり、その必要性がますます高まってきているということのあらわれです。しかし今の子育ては多様化していて、学童クラブに通う子どもだけを考えていては、より良い成長ができるとは思えません。
これから、学童クラブに求められる姿はどんな色?かたち?
学童クラブに通う子どもと学童っ子と共に育つ子どもの成長に、大人達の関わりが必要になってきています。
学童クラブは、笑い声が聞こえる子どもの「たまり場」、保育のプロがいつでもいる、集い合う大人がいる、育児の「たまり場」です。
練馬区中には、「たまり場」になりうる学童クラブが17の児童館併設を含め86も点在していて、地域の中での様々な活動が評価を得ています。「地域の子どものなかで育てたい」という障害児を持つ父母の願いもあります。
地域の人々とも手をつなぎ、協力しあって放課後保育を充実させていきましょう。
地域の子ども、みんなが輝けるように・・・・。
◎交流会や学習会を開きます。
・円滑な父母会運営のために、活動の交流をしたり援助をしあっていきましょう。
・どんなことが、学童クラブや父母会に求められているのかを話し合いましょう。
・練馬区が父母・指導員と作った条例・要綱・指導方針から、練馬区が学童クラブをどのように位置付けてきたか、学童での保育で大切にされているものは何なのかを学びましょう。
◎子どもを取り巻く関係諸団体(保育園、小学校、障害児団体、都連協など)と交流していきます。
◎保育が充実するために、話し合いや交流、区への要望をしていきます。
7月を目途に行政内部で「障害児の6年生までの受け入れ」や「4年生までの入会」について、実施に向けての論議が行われています。父母に状況を知らせ、父母・指導員の声を反映させるような取り組みをおこないます。
<障害児受け入れ制度について>
全学年の受け入れが早く実現することと、障害児を持つ父母が働き続けられる制度であることが大切です。
障害児のいる父母会もいない父母会も、共に育つ障害児について、学び、理解を広げましょう。
<学年延長について>
希望する4年生が全員入会できるように区にはたらきかけていきます。
他地域の制度・保育の実践などを情報収集し、知らせていきます。
<時間延長について>
4月から制度として始まった6時までの保育は過渡期であり、5時までと同じように充実した保育が行われています。通学時の安全の問題など新たな問題には、父母と指導員が話し合い解決をめざします。
<職員体制や研修制度、施設の充実などについて>
時間延長、障害児の全学年受け入れ、学年延長などの制度改定にあたっては職員体制や研修制度の充実、施設の拡充など、保育環境の改善がどうしても必要です。