第7回やめて!!家族同意だけの 「脳死」・臓器摘出!市民の会 結成3周年記念集会 尊厳死法制化について考える 2014年2月22日 エルおおさか 人工呼吸器をつけた子の親の会〈バクバクの会〉 大塚孝司 ----------------------------- 本日の資料 . 資料−1 レジュメ(スライド) . 資料−2 尊厳死法案(問題点の整理) . 資料−3 尊厳死法(第2案(未定稿)) . 資料−4 尊厳死法(第1案・第2案対照表) . 資料−5 小松美彦氏資料 . 資料−6 バクバクっ子のいのちの宣言 ----------------------------- 「終末医療」関連ニュース(1) ◆麻生財務相発言 . 「死にたいと思っても生きられる。政府の金で(高額医療を)やっていると思うと寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらうなど、いろいろと考えないと解決しない」 ◆人工透析の中止 . 人工透析が必要な患者が、回復の見込みがない終末期を迎えた場合、本人や家族が透析を望まなければ、中止も選択肢とする提言案を日本透析医学会がまとめた。 ----------------------------- 「終末医療」関連ニュース(2) ◆麻生発言をタブーにしない . ・・・必要なのは「終末期医療や介護のケアはどうあるべきか」という本質的な議論だと思うからだ。・・・「さっさと死にたい」と思う人は増えているのかもしれない。 ただし気をつけたい。それが、いつの間にか「延命はすべきでない」という空気を醸し、さらに「病気でも生きたい」がタブーになることを。 ・・・ (朝日新聞社説余滴) ----------------------------- 「終末医療」関連ニュース(3) ◆高齢者「延命より苦痛緩和を」終末期調査 . 終末期の延命措置を望む高齢者は16年前に比べて減る一方、苦 痛を和らげる措置を望む高齢者は増えているとする調査結果を、東京都健康長寿医療センターなどの研究グループがまとめた。 ・・・日本老年医学会で発表した。・・・外来患者を対象に終末期医療について意識調査・・・968人が答え、平均年齢は77歳・・・ 「がんなどで余命3か月とされた場合でも徹底した延命措置を望む」と答えた人は前回の9・3%から3・9%に減った。 「重い認知症や脳卒中で食べられず、寝たきりで意思表示も出来ない場合」の胃ろうなどの人工的な栄養補給については、「何も望まない」と答えた人は40%から47%に増えていた。 (2013年6月6日10時13分読売新聞) ----------------------------- 尊厳死法案の問題点 1.患者の意思の尊重・自己決定(第一・二条) 2.「終末期」の定義(第五条) 3.「終末期」の判定(第一・六条) 4.医師の免責(第一・九条) 5.書面での意思表示(第七・八条) 6.啓発及び知識の普及(第三・十一条) 7.法案の拡大(第十二条・附則) 8.見えない圧力(第十三条) ----------------------------- 「日本安楽死協会」から「日本尊厳死協会」に改称 「消極的安楽死の思想を普及させるためには、『どちらの表現が正しいか誤りか』ではなく、その時その時の内外の情勢を考えて運動に有利な表現を採用すればよいわけであります。今回の改称はあくまで今日の情勢への対応に過ぎません」 (太田典礼1983.6.28) 尊厳死という言葉によって議論が阻害されるなら、協会名を変えることもやぶさかではない。 (尊厳死協会理事長岩尾總一郎2014.2.5) 参考資料:大谷いづみ氏立命館大学産業社会学部講演資料から尊厳死に関する検討(自民党) ----------------------------- 安楽死 . 積極的安楽死 医師が致死薬を直接投与して死に至らせる . 消極的安楽死=尊厳死 人工呼吸器、経管栄養などの“延命治療”の不開始や中止によって死を迎えさせる . 医師による自殺幇助 医師が致死薬を処方し服用の判断を患者に委ねる 参考文献:『政権力の歴史−脳死・尊厳死・人間の尊厳をめぐって』(青土社) ----------------------------- 安楽死×尊厳死 ◆安楽死の動機 . 肉体的ないし精神的な苦痛の除去 ◆尊厳死の動機 . 人工呼吸器やチューブにつながれた闘病状態 を否定的にとらえる ◆医療の継続よりも死を優先 尊厳の無い苦痛に満ちた生よりは、尊厳のある安らかな死を選ぶ 参考文献:『政権力の歴史−脳死・尊厳死・人間の尊厳をめぐって』(青土社) ----------------------------- 自己決定権 ◆思考のねじれ . 尊厳の無い苦痛に満ちた生 . 尊厳のある安らかな死 . 尊厳のある安らかな生 参考文献:『政権力の歴史−脳死・尊厳死・人間の尊厳をめぐって』(青土社) 『自己決定』美意識の喚起・共感 ----------------------------- 死ぬ権利から死ぬ義務へ . 国の医療費の削減政策 . 健康に務めることは国民の責務(義務) . 個人が望む死に方(死ぬ権利) 社会からの無言の圧力 不要な人間(死ぬ義務) ----------------------------- おわりに . 「死にたい人のため」の法整備 . 「死なせるための」法整備 . 「生きさせるか死の中へ廃棄するか」 . 「生きるに値するもの」「生きるに値しないもの」 . どんな状態であっても生きられる社会 . 「存在の価値」「ただ生きている事の価値」 -----------------------------