8月25日・第79回厚生労働省交渉一部抜粋項目 薬害・医療被害をなくすための厚生労働省交渉実行委員会 U.脳死・臓器移植問題 1、前回の交渉で、厚生労働省と臓器移植ネットワークが出している「ドナーカードと一体型のリーフレット」と中学生向けパンフレットに、法解釈についての掲載方法が議論された。その結果下記表現を持ち帰って検討する事を約束された。結果の報告を願いたい。 「脳死は臓器移植に限って人の死」と表現する事の合意ができたのだから、今後あらゆる機会と説明書、リーフレットに上記表現を使うようにしていただきたい。 2.初の15歳未満の脳死・臓器移植について @今回15歳以下の臓器提供者について、ネットワークは交通事故による外傷と公表している。一方『週刊文春4月28日号』の報道では、ドナーは自殺と報道されている。二つの公表は国民を混乱させている。脳死となった原因についての疑義は厚生労働省で調査して改めて事実を公表すべきではないか。 A又前回の交渉で「臓器提供の機会がある事をご家族に説明する時点では、その虐待の事実確認はしていますので、虐待防止委員会の後に倫理委員会が開かれるという順番になります」と説明しています。家族に説明する時点とはガイドラインで規定している「脳死とされる状態」を確認した後と解釈していいのか。 B虐待防止法にいう「暴言又は著しく拒絶的な対応、著しい心理的外傷」等の精神的虐待はどのようにチェックされたのか。もし精神的虐待を確認するマニュアルがなく、確認できないなら、児童福祉法の対象となる年齢の児童自殺者からの臓器摘出は禁止するべきと考えるがどうか。 C児童のいじめによる自殺や犯罪が社会問題になっている。児童福祉の観点からも、いじめによる死亡者からの臓器摘出は禁止するべきと考える。厚労省の見解を伺いたい。 3.本人意思表示のない家族承諾第1例目に関して以下伺いたい。 厚労省は、交通事故による骨折の手術中に起きた脂肪塞栓症候群は異状死である、と認識しているか。 4.検証会議に関して、現段階でこれまでの事例ごとに検証を終えた事例(年月日を含む)と検証は終えたが調整中で未公表事例と検証中事例が判る一覧表を示して下さい。  5、臓器売買事件、病気腎移植事件について @ 宇和島市立病院は、5年間経過したカルテは一律に廃棄していたとの報告でした。しかも市の調査で他にも市内で同じようなケースがあったようだと、あいまいな回答があった。市が調査した全様および是正のための通知を提出願いたい。 A 宇和島徳州会病院が関連して臓器売買事件が起きた。病気腎移植の臨床研究を続けている事が起因していないか?今回の事例を見ても院内の倫理委員会は機能しているとは思えない。病気腎移植の臨床研究そのものを中止させるべきではないか。 B 再び臓器移植事件(売買)に加担したのであるから、厚労省は倫理委員会の議事録を取り寄せ、事実調査をするべきである。その調査結果と社会保険事務局の監査結果を公表されたい。 6.東京医科大学八王子医療センターが多くの生体肝移植患者の死者を出した事件では、生体移植に対する法律規定が必要と考えるが、厚労省は「現時点では必要ない」との見解を示した。その根拠は何か、具体的に示していただきたい。