TKOPEACENEWS
 2面 NO.53/05.3.24発行

被災51周年3・1ビキニ・デー


・2004年12月20日
・自治労東京会議室

 東京平和運動センターが中心になって取り組んだのは、2月26日(土)午前10時に江東区・夢の島に展示されている「第五福竜丸展示館」前での集会からJR錦糸町駅まで6キロの平和行進でした。先週の米第一軍団はくるなキャンプ座間司令部包囲行動につづく土曜日の行動になつたのにもかかわらず、大勢の仲間が参加してくれました。雨こそ降らないものの、北風が強く吹く寒い日でした。
 集会においては、平和フォーラム、広島、長崎からの代表のあいさつ、特別に訴えるとして、静岡の代表からは東海地震の震源地の真上にある「浜岡原発をとめて」として現在取り組んでいる100万人署名活動への協力要請などもありました。東海地震は専門家の分析によればいつ発生してもおかしくない時期にあるといわれ、なにわともあれ浜岡原発は止めなければならないと1月19日には、京セラ名誉会長の稲森和夫氏、哲学者の梅原猛氏、イエローハット相談役・鍵山秀三郎氏、元国土事務次官・下河辺淳氏、難民を助ける会会長・相馬雪香氏、長野県知事・田中康夫氏、元参議議員・俳優中村敦夫氏、元米国物理学会プラズマ部会長・長谷川昇氏、沖縄アクターズスクール会長マキノ正幸氏、東大名誉教授・文化人類学増田義郎氏、もと西武百貨店社長・水野誠一氏、元スイス大使・村田光平氏などが原発の廃炉に向けて行動を本格化させたと報道されています。
 浜岡原発がもしも地震により倒壊したならば静岡県はもとより、南の風が吹ている場合なら横浜、東京まで200万人が被災すると分析されています。今、一番危ない原発は浜岡といえます。広島、長崎、第五福竜丸とつづいた核による犠牲者をだしてはなりません。
 被災51周年ビキニ・デーから05年の原水爆禁止世界大会まで活動が全国で取り組まれます。核と人類は共存できません。核と戦争をなくす闘いの始まりです。浜岡原発の廃炉、青森六ヶ所村での核燃料サイクル政策の中止、もんじゅの復活をとめる、すべての原発においてMOX導入の反対など今年も頑張らなければ私たちの命は守れません。断固ガンバロウ!


被災51周年ビキニ・デー アピール

 1954年3月1日アメリカがビキニ環礁でおこなった水爆実験は、マーシャル諸島住民の生活を根底から破壊するとともに、周辺海域で操業していた多くの漁船に多大な被害を与えました。なかでも第五福竜丸のヒバクは日本に大きな影響を与え、幅広い原水爆禁止運動として全国に広がりました。
 あの衝撃的な事件から半世紀を越えたビキニ事件は、けっして過去のことではありません。今なお、多くの人々が放射能の被害で苦しみ続けています。
 また、今年は、広島・長崎に原爆が投下されてから60年目を迎えます。一瞬にして多くの命が奪われ、筆舌に尽くしがたい惨状が繰り広げられ、命ある人も未だに癒されず、その苦しみを背負い続けています。
 ヒバクの歴史が、連綿とヒロシマ・ナガサキービキニーチェルノブイリーJCOと60年を経た今でも続いています。第五福竜丸の傷ついたヒバクシャを迎えたこの静岡は、いままた東海地震とその想定震源域の真ん中にある浜岡原発の存在によって、再びこの地にヒバクシャを新たに生み出す危険性をはらんでいます。巨大地震による地震災害と放射能災害が同時に起こり、人類がいまだ経験したことのない巨大災害=原発震災の危険性が多くの有識者から指摘されています。
 私たちは、広島・長崎そしてビキニ事件を契機に原水爆の禁止を訴えて運動を進めてきました。その中には、「ヒバクシャを二度と再びつくらない」という広島・長崎やビキニのヒバクシャの強い願いがありました。残念ながらその願いは、ビキニ事件以降も、相次ぐ核実験や原子力の平和利用(商業利用)という美名の下で、多くのヒバクシャを生み出してきました。近くはJCO臨界事故で、二人の労働者の命が奪われました。また、浜岡原発でも嶋崎伸行さんが被爆労働で亡くなっています。
 私たちは、あらためてヒバクの歴史に終止符をうたねばなりません。
 世界に3万発もの核兵器が存在することも、日本が核の傘に甘んじていることも、全ての核の軍事利用や平和利用についても、ヒバクシャをつくりだすことにつながっていることを直視し、行動しなければなりません。
 この5月、ニューヨークの国連で開かれるNPT再検討会議に向けて核軍縮の機運を高め、核兵器保有国を国際的に包囲しましょう。また、六か所再処理工場の稼働やプルサーマル計画など、核拡散や事故の危険性を高める動きにも反対していきましょう。そして、被爆60周年の原水爆禁止世界大会を成功させ、核と戦争のない平和な21世紀をつくりだす契機にしましょう。
 私たちは、ビキニのヒバクシャをはじめ世界中のあらゆるヒバクシャや平和を求める人々と連帯し、あらゆる国の、あらゆる核実験・核兵器に反対し、そしてヒバクシャを生み出す全ての核開発を止めていくことをあらためて決意するものです。


2005年3月1日
被災51周年3・1ビキニ・デー全国集会参加者一同


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