TKOPEACENEWS
 2面 NO.30/02.9.1発行

被爆57周年原水爆禁止世界大会の基調


−運動課題−
1.核兵器廃絶にむけた課題

 米・ブッシュ政権の核政策は、これまで世界の反核運動が積み上げてきた成果を一気に後退させる危険をもっています。とくにミサイル防衛政策はロシア、中国を刺激し、核軍拡をもたらす危険があります。
 そしてこの方向は、冷戦後存続の危機に直面していた防衛産業の要求とも一致しています。長期間の研究・開発と・膨大な費用を必要とするミサイル防衛は、防衛産業にとってはたまらない魅力的な分野です。しかし「ならずもの」国家をでっちあげ、いくら軍事力を強化しても、9・11テロは、そのような軍事力強化が何の役にも立たないことを如実に示しました。
 膨大な軍事費を差別や貧困の解消、人権・民主主義の確立に向けることこそが、テロを根絶し、平和な社会をきずく最短の道なのです。
 私たちは富が一部に集中するようなグローバル化に反対するとともに、アメリカの軍事優先政策に反対しなければなりません。NPT再検討会議で核保有5ケ国が約束した「核廃絶への明確な約束」の履行を迫り、CTBTの発効を確実にするとともに、核兵器全面禁止条約を締結する交渉の早期開始を強く求めます。そのためにも世界の反核運動の再結集はかる必要があります。
 未臨界実験は、核実験再開準備の維持機能を持っています。世界で未臨界実験の中止を求め、停滞しているカットオフ条約の即時交渉開始や核保有国に核の先制不使用宣言をさせる運動を進めなければなりません。私たちはアメリカのミサイル防衛構想(MD)に強く反対しますが、とくに日本のTMDの共同研究参加を中止させなければなりません。
 3年後には再びNPT再検討会議(2005年)がやってきます。この2005年のNPT再検討会議を実りあるものとするために、いまから各国NGOと連携し、準備を進める必要があります。とくに被爆国でありながら核の傘の下に安住し、積極的な非核政策をとろうとしない日本政府に対する働きかけを強めなければなりません。
 私たちは「非核三原則」の法制化によって、さらに厳格な実行をせまり、核艦船寄港の黙認密約の破棄を求めていきます。さらにこれまで進めてきた北東アジア非核化実現の運動を一層進めなければなりません。
 メガネで有名なHOYAがアメリカNIFにおける核兵器開発に必要な主要部品を納入している事実は、被爆国の企業として許されるものではありません。HOYAに対する抗議をさらに強めていきます。
 有事関連法案は、日本国憲法の理念に根本的に反するだけでなく、米軍に協力することによって、米軍が選択肢の一つとして考えるイラクなどへの核兵器使用を支えるものともいえます。私たちは強く廃案を求めなければなりません。
 混迷する世界情勢のなかで、いまこそ日本に必要なことは、アメリカとの積極的な友好・共生の道を探ることです。人間の安全保障という概念をもっと一般化し、アジア諸国との協力関係を運動の側から作り上げなければなりません。
 現在各地で進められている、地方自治体の非核宣言促進についても、単に非核・平和条例の制定だけではなく、核燃料輸送や、核廃棄物持ち込み反対など真の非核化条例の制定に努力する必要があります。また、これまでの核物資にまったく触れない非核宣言については見直しの論議を進める必要があります。
 さらに政府閣僚がしばしば「核兵器保有は憲法に違反しない」と発言してきたことは、日本の一部に独自核武装への要求が根強く存在してきたことを示しています。とくに小型なら問題ないという発言は、核兵器の持つ特別な性質を考慮しない発言です。破壊力の大小にかかわらず核兵器を否定することこそ、原爆投下の被害をうけた国の責務といえます。私たちは決して核兵器使用のハードルを低くしてはなりません。ヒロシマ・ナガサキの経験はもちろん、チェルノブイリ、東海村の経験をも教訓として、被爆57周年原水爆禁止世界大会を成功させなければなりません。

2.脱原発にむけた課題
 すでにヨーロッパを初め各地で原子力社会からの離脱が始まっています。その中で日本は、何の見通しもないまま強引に原子力政策を推進し続けています。
 それがMOX・プルトニウム利用政策の中のプルサーマル計画、再処理工場の建設に如実に現れています。
 福島、新潟、福井でMOX利用計画が頓挫し、「もんじゅ」も止まっている中で、原発推進勢力にとってさえプルトニウムをこれ以上作り続けることの意味はありません。経済性や安全性にも大きな問題があるプルトニウム利用政策は、その存続理由のないことがいっそうはっきりしてきました。
 私たちは再処理、プルサーマル計画の中止を求め、核サイクルの輪を断ち切るための運動を進めます。
 今年4月、青森県六ヶ所村で建設が進められている再処理工場の運転をやめさせるために「再処理をとめよう!全国実行委員会」が結成され100万人署名運動が全国的に展開されています。私たちはできるだけ早い時期に、東京に集まり、中間的な再処理工場運転阻止の集会を開催したいと考えます。この運動はまた各地のプルサーマル計画に反対する運動とも連携する運動として計画します。私たちは日本の原子力政策の根本的転換を求めていきます。
 核廃棄物問題は、今後ますます大きな問題となっていくでしょう。この問題は、原発建設の当初から「トイレの無いマンション」と同じだと問題にしてきました。原発が最初に運転を始めてから30年以上が経過するなかで、政府、電力会社の無策・無責任さが、一気に表面化しつつあるのです。今後、老朽化原発がどんどん廃炉になり、それを解体していくとしたら、発生する放射性廃棄物はものすごい量となります。こうしたなかで一定の放射能レベル以下のゴミを産業廃棄物として処分したり、再利用したりしようとする動きが出てきているのです。低レベルとはいえ、半減期の長いものや、プルトニウムなどの毒性の強いものも含まれる危険があります。私たちの生活圏に放射能をおびた製品がフライパンなどになって出まわる危険性もあります。核廃棄物の処分場がみつからない以上、原発の運転停止を含めた総合的な論議が必要です。一時的な補助金につられて、各地に核のゴミ捨て場をつくるようなことがないよう運動を強めます。
 浜岡原発事故は、老朽化した原発が大地震に見舞われたらどうなるのかというゾッとする恐ろしさを改めて私たちに感じさせています。20年以上稼働している原発は24基にのぼっています。原発の老朽化はそのまま事故の多発、労働ヒバクの増大、大事故の危険を高めます。老朽化原発の徹底的な点検とともに廃炉を求めていきます。とくに浜岡原発は、東海地震の想定震源域の真上に建てられ、100年以内の大地震が予測されています。大地震は明日起こるかもしれないのです。浜岡原発の廃炉を住民とともに求めていきます。
 さらに日本は、アメリカ、EU、ロシアとの共同で進めてきた国際熱核融合研究炉(ITER)の候補地として六ヶ所村を選定しました。ITERそのものの技術的、経済的問題、そして安全面での問題などを抱えたまま、六ヶ所村に誘致することは地質上の問題からだけ見てもあまりにも危険といえます。核燃サイクル基地に反対するとともに、ITER建設に反対していきます。
 大間や上関の原発新設や浜岡原発5号炉などの増設をゆるさない闘いを、現地の運動と連携を強化し進めます。また台湾をはじめとするアジアヘの原発輸出にも、「放射能の輸出を許さない」立場から国際連帯を強め運動を進めます。

3.原発から自然エネルギーへの課題
 日本の社会は、エネルギーを大量に消費していることにまず根本的な問題があります。無駄なエネルギー消費をやめ、省エネルギー政策を大胆に推進しなければなりません。地球温暖化が叫ばれる今日、京都議定書で示されたCO2の削減をクリアし、さらにそれ以上の排出制限を達成することが国際的にも求められています。そのためにもエネルギー多消費型社会からの転換が急務となっています。
 代替エネルギーとして、すでに、各地においても市民の手による自然エネルギーの利用が先進的に取組まれています。それらの経験をまなび、各地で広げ、分散型エネルギー(風力、太陽光、バイオマスなど)の開発・普及に力を入れています。
 北海道での市民の手による風力発電所建設をはじめ各地の先進的な取組みに学び、運動を起こしていきます。今回、長崎において8月8日におこなわれる国際会議は、まさにその動きを国際的にも私たちの運動に位置付け確認しようとするもです。

4.世界のヒバクシャとの連帯の課題
 被爆者援護法の国家補償の明記や在外ヒバクシャ、ヒバク二世、三世の問題など現行の援護法の改正は、高齢化するヒバクシャの実態を考えると緊急の課題です。いままで根本的な補償も援護もないまま放置されてきた在外ヒバクシャ問題は、日本の戦争責任と戦後補償問題とあいまって重要な課題です。すでに在外ヒバクシャが提訴した裁判では、日本を離れたとしても援護法を適用すべきだとの判決が相次いでいます。
 このような司法判断が主流となるが、国は控訴を続けています。私たちは一日も早い在外ヒバクシャへの援護法適用を実現しなければなりません。そのための政府交渉や政党への働きかけなど国のヒバクシャ行政の転換を求めていきます。
 また、国家補償の精神に基ずく被爆者援護法の改正もいまだ実現していません。国家の責任を明確にする方向で援護法の改正を引き続き強く求めていきます。
 今大会では、在外ヒバクシャの交流をはかることも重要なテーマです。韓国やブラジルの在外被爆者と交流を深め、来日できなかった北朝鮮のヒバクシャに対しても今後も交流と支援を追及していきます。とくに北朝鮮のヒバクシャについては、政治問題と切り離し人道問題として解決をはかっていく必要があります。
 ヒバク二世、三世の組織化を積極的にはかります。そのなかで、ヒバクシャ援護法のなかに二世、三世条項の挿入や健康実態調査など、二世、三世の要求を大きな運動とする必要があります。そのために全国被爆二世協議会を中心とした取組みを支え、組織拡大を追求していきます。原子力の「平和利用」の名のもとにヒバクシャが生み出されました。600名を越すヒバクシャを生み出し、2名の労働者の命を奪ったJCO臨界事故を風化させないことは、今、重要な課題となっています。現在、再びこのような事故を起こさせず、また、こ以上のヒバクシャを生み出さないために、原水禁と原子力資料情報室が共同で立ち上げたJCO臨界事故総合評価会議が、事故の原因と責任、影響の総合的調査・研究をおこなっています。これらの調査結果を生かして東海村ヒバクシャとの連携や原発防災などにも取組んでいきます。
 またウラン採掘から原子力開発・施設の運転、再処理、廃棄物処理の過程で多くの犠牲者が生まれています。とりわけチェルノブイリ原発事故の被害も深刻の度を強めています。今年の大会ではフランス核実験の被害者の実態が明らかとなります。「ノーモア・ヒバクシャ」は、原水禁運動の原点です。私たちはすべてのヒバクシャ、そしてその救援運動との連帯を強めていきます。
 劣化ウラン弾による影響も深刻になりつつあります。湾岸戦争やコソボで使用された劣化ウラン弾禁止も大きな運動にしなければなりません。

5.次世代への運動の継承を
 私たちは原水禁運動の課題として次世代への運動の継承を掲げてきました。その新たな試みとして昨年、高校生が独自に企画・運営した「メッセージfromヒロシマ」に、全国から1,500名ものこどもたちが参加しました。そして、国内外に平和へのメッセージを発信しました。今年も高校生を主体として、広島では独自に「メッセージfromヒロシマ2002」を、長崎では「高校生シンポジウム」を開催します。これからも少女・少年たちが主体となった運動参加を目指し、積極的な支援や機会の提供をはかることが重要です。
 また、原水禁運動の理念や被爆の実相を次世代に伝えるために、昨年制作したビデオ「君たちはゲンバクを見たか」の全国各地での上映と配布運動を引き続き行っていきます。 
 さらに、今年の夏発刊した原水禁運動史「開かれた『パンドラの箱』と核廃絶のたたかい−原子力開発と日本の非核運動」についても全国的に活用していきます。

6.終りに
 核をめぐる状況は、しばらくは厳しく困難な局面を迎えますが、核廃絶を求める人々の運動によって、「核社会」は大きく揺らぎ、「非核社会」を求める声が圧倒的になりつつあるのも事実です。その声をより確かな反核の大きな流れとするために、創造的なさまざまな運動をあらゆる場所、地域で取組んでいこうではありませんか。
 反核運動は、核に反対するだけでなく人種差別や性差別など様々な差別や抑圧、貧困からの解放をめざす運動と連帯し、非核社会をめざさなければなりません。核こそさまざまな差別や抑圧、貧困の上に存在しているのです。20世紀から21世紀に生きてきた私たちの責任は、21世紀に生まれてくる未来世代のために、核も戦争もない社会を用意することです。それは私たち一人一人の意思・運動にかかっています。私たちがうごかなければ核社会を終らせ、非核社会を築くことはできません。希望をもって非核社会実現のために行動しましょう。


〈57原水禁大会−国際会議の報告−〉
 横浜市で8月1日午前10時より午後5時まで核兵器をめぐっての報告・問題提起と討論が行われた。
 この会議には、海外ゲストとしてアメリカからピース・アクションのケビン・マーチンさん、イギリスからCND(核廃絶キャンペーン)のディビッド・ナイトさん、インドからMIND(インド核軍縮運動)のアチン・バクナイさんが参加し、日本側から大阪大学の黒沢満さん、日朝国交正常化を求める市民連絡会議の石坂浩一さんがスピーチとして参加しました。
 午前中はマーチン、ナイト、黒沢の各氏からアメリカにおけるブッシュ政権の核政策についての報告があり、参加者をも含めての討論が行われた。
 アメリカはABMから脱退し(この条約からの脱退はこれまでの国際政治にはなかったことで−1994年に北朝鮮がNPT条約から脱退しようとしたことがあったが−非常に悪い先例をつくったといえる)、核態勢見直しを発表した。それはこれまでの各戦略3本柱(ICBM、SLBM、戦略爆撃)から、核・非核戦力による攻撃力の維持、ミサイル防衛の強化、ならずもの国家などによる不測事態からの対応という新しい3本柱を設定し、さらに新しいタイプの核兵器(バンカーバスターより地中深くに到着する戦術核兵器など)の開発を進めるというものである。この新核兵器はこれまでの核兵器とは一線を画する非常に威力の大きいもので、この核兵器の開発によって核実験の再開は現実のものとなろうとしている。
 また5月24日に米ロ首脳間で調印された「戦略攻撃兵器削減条約」は、2012年末までに配備された戦略核兵器を1,700〜2,200発以下に削減することを決めたが、これは実践配備された戦略用の核弾頭のみが対象で、サイロもミサイルもそのまま残すだけでなく、撤去した核弾頭もそのまま保管するというもので、検証制度もなく、削減のスケジュールもない。ただ2012年末までに削減さえすればよいことになっている。3ケ月前に通告すれば脱退できるがその理由を述べる必要もない。STAT2条約は無効となり、この結果MIRV(個別誘導多弾頭核ミサイル)の禁止もなくなってしまう。ロシアはSS18などの多弾頭MIRVミサイルを復活させることができる。
 この「条約のようなもの」によって、ブッシュ政権は、配備から外された戦略核弾頭を廃棄し、戦術核をも減らす条約を締結する機会を逸してしまったといえる。それはブッシュ政権自身が新しい戦術核兵器を開発し使おうと考えているからである。
 そしてイラン、イラク、北朝鮮をならず者国家(この呼称はきわめて差別的発言である)、悪の枢軸と呼び、戦争の準備をしている。その政策は先制攻撃もあり得るというものである。しかもテロリストをかくまっている疑いがあればどの国でも攻撃するというもので、中国に対しても先制攻撃は有り得るという国際法を無視したものである。
 とくにイラクに対する攻撃をあまりにも声高にいい続けたために、引っ込みが付かなくなっている。また実際の攻撃するための準備をおこなっている。      
 こうしたブッシュ政権の政策に対して、アメリカ国民の多くはイラクにはフセイン一人しかおらず、経済制裁によって多くのイラク人が悲惨な生活を強いられている現実を知らない。またブッシュ政権はイラクがアルカイダを支援していると主張しているが、9・11同時多発テロにイラクが関与していたという証拠をだせないでいる。
 しかし、イラクへの攻撃が現実味をおびるにしたがって、ドイツやフランスが反対の態度を示し始めた。ヨーロッパの外交政策は伝統的に多国主義であり、お互いに協力して進めるというものである。とくに生物兵器禁止条約草案への参加拒否、ICC(国際犯罪裁判所)規定の署名撤回、PKOへのICC規定適用の除外などはEC諸国の反発をかっている。
 一方、アメリカ、ヨーロッパの運動は9・11以降の停滞から徐々に力を回復しつつある。今年6月12日(この日はかってニューヨークで100万人の反核デモがおこなわれた日であるが)、アメリカでは戦争反対の大集会を開催した。さらにこの秋の米中間選挙には平和政策を掲げて積極的に関与していくつもりだ。
 イギリスやヨーロッパでも平和運動は少しづつ力をたくわえつつある。しかしこうした平和運動をマスコミはほとんど報道しない。このため多くの人がなにが問題かを知る機会がないというのが現状である−などの報告がなされ質疑・討論がおこなわれた。
 午後からは、まずインド、パキスタン問題についてアチン・バナイクさんから報告があり、質疑がおこなわれた。1998年印パはともに核保有国となったが、翌99年にカルギル戦争が起こった。インドはパキスタンが「核の盾」に隠れて攻撃をかけられると自信をもったと憤慨し、インドはパキスタンが核兵器をもったからといってインドが攻撃をかけられないことはないと思い知らせようと考えている。
 今年7月13日に起こったテロ襲撃事件に対するインドの対応は抑制されたものだったが、印パの指導者はともに自分たちの瀬戸際政策がうまくいったと考えている。両国の憎しみはそれぞれ宗教的原理主義によって操られていることを忘れてはならない。
 現在、印パ両国に必要なことは、第一にカシミールをめぐって、国際的な緩衝役割部隊をおくこと。第二に通常兵器の交戦状態が発生しても、核戦争に至らないようにすることが必要である。それはこの地域の完全な非核化である。印パの相互不信・緊張は55年間続いており、この深刻な対立をなくすためには核をなくすことしかないといえる。
 ここでもアメリカの責任は大きい、アメリカが印パの小さな核保有はいいだろうと考えているとしたら、10年後にはイラクも核武装しているかもしれない。このような考えを世界は許してはならないと訴えた。
 次に石坂浩一さんから朝鮮半島問題を中心に問題提起がおこなわれた。韓国の金大中政権は政治的掌握力が急速に低下している。北朝鮮との関係に進展がないことからも、太陽政策が力を失ったかのような主張が一部でなされているが、太陽政策は北朝鮮への宥和政策やバラマキを意味するような底の浅いものではない。軍事的バランスをよく管理し、政治的イニシアチブを確保すること、関係各国との利害を調整しコンセンサスを取り付け、その上で緊張緩和政策を推進することが太陽政策の柱である。つまり東アジアレベルの緊張緩和政策が太陽政策であるといえる。米・ブッシュ政権は北朝鮮への悪意にあふれている。米朝枠組み合意で軽水炉が2005年に北朝鮮に引き渡されるが、その前に徹底した査察をブッシュ政権は求めようとしている。
 北朝鮮はブッシュ政権に対して警戒的だが、対話を閉ざしているわけではない。むしろ繰り返しアメリカにシグナルを送っている。北朝鮮は内部にさまざまな問題をかかえつつも、経済解放を通じて開発独裁型の体制へと進もうとしているように見える。
 日本では北朝鮮と関わりを持つ政治家は抹殺される傾向にある。しかし日朝間の正常な関係を築き国交正常化を一日も早く実現することが北東アジア安定の鍵である。
 アメリカが単独で世界を思い通りに引きずり回し、北朝鮮を追い詰めようとしていることに反対し、日朝国交正常化こそアジア平和の要であることを再確認し、日朝の対話・交渉に道筋をつけることが緊急に必要である。などの問題提起があった。


▲海外ゲスト−ケビン・マーチンさん(米)
▲チェルノブイリの子ども基金へ協力を訴えるナターシャ・グジーさん
▲長崎総合体育館での閉会総会

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