東京平和運動センター132-2

TKOPEACENEWS

　2面　NO.132　2014.9.25

被爆69周年原水禁世界大会開催
フクシマ～ヒロシマ～ナガサキをつなぐ
「戦争を、被爆の実相を忘れず、人類が生き残るために立ち上がろう」

●福島大会
　福島隈だけでも、未だに13万人におよぶ人々が、故郷を奪われ先の見えない避難生活を余儀なくされています。政府や東電は、重大事故を起こした責任を認め、心から謝罪し、被災者に対する正当な賠償や援護施策を果たすべきです。被災者の生活は困難を極め、心労や病気、言われなき差別など精神的・肉体的に追い込まれ、「震災関連死」は1700人を超え直接死を上回ることとなっています。また、事故原発では、多くの労働者が通常運転時とは桁違いの被曝を強いられています。そのほとんどが下請け労働者です。
　ヒロシマ・ナガサキから69年。ヒロシマ、ナガサキ、ビキニ、ＪＣＯと続いた核被害の歴史にフクシマが加わりました。事故の現実を無視した「福島の復興」はありえません。フクシマ支援を抜きにした脱原発もありません「「第二、第三のフクシマ」を許さず、フクシマを核時代の終わりにしましょう。
　　　　（福島大会アッピールより一部抜粋）

●広島大会
　被爆69周年原水爆禁止世界大会・広島大会は、今年も「折り鶴平和行進」から始まりました。平和公園資料館前に集まった全国ながからの参加者約2000人は、時折、激しい風雨の中、シュプレヒコールをあげ行進ました。夕方から広島県立体育館で開かれた開会総会には3300人が参加。犠牲者への黙とう後、主催者あいさつに立った川野浩一・大会実行委員長（原水禁議長）は「あの日から69年、被爆者は高齢化しており、継承が重要になっている。被爆者はこれ以上の犠牲者が出ないように祈ってきた。しかし、３年半前に福島原発事故がおき、新たは被害者が出た。それにも関わらず、安倍内閣は原発再稼働を進めている。また、集団的自衛権の行使容認で戦争のできる国にしようとしている。私たちは人類の未来のために、がんばらなくてはならない」と訴えました。

●長崎大会
　大会基調の提案を、藤本泰成・大会事務局長が行い、「来年は被爆から70周年、原水禁が結成されたから50周年、そして核不拡散条約（ＮＰＴ）再検討会議も開かれる年だ。それに向けて運動をさらに強化しよう」と訴え、鹿児島の川内原発などの再稼働の阻止や、ヒバクシャの権利獲得に向けた課題などを訴えました。
　長崎の高校生の運動から始まった「高校生平和大使」と「高校生1万人署名活動実行委員会」の代表60人余りが登壇し、８月17日からの国連欧州本部訪問などの抱負を語り、また、運動の継承への決意も表明されました。

三多摩ヒロシマ子ども派遣団に参加して
団　長　石野　一（三多摩平和運動センター副議長）

　今年で３３回目となる三多摩ヒロシマ子ども派遣団に小学生１０名、中学生７名が参加をしました。派遣団員は現地に向かう事前の学習会を行い、７月２９日の丸木美術館と埼玉県平和資料館における学習では戦争の悲惨さや原爆の恐ろしさを痛感したようです。８月１日には結団式を行い ‘団結ガンバロー’で意思統一をはかりました。

　初日の８月４日。東京駅には原爆が投下されて６９年目を迎えるヒロシマの地で‘平和と命の尊さ’を学ぶ派遣団員が大きな荷物と行動に胸を膨らませ全員が集合しました。広島に着き宿泊ホテルにチェックイン、三日間の行動を再確認して、広島駅から広電（路面電車が初めての団員は物珍しそうに乗車）で平和記念資料館に向かいました。ここに来ると１９４５年（昭和２０年）８月６日午前８時１５分に広島で何が起きたのか！？一目瞭然。展示されている遺品や写真などは子どもたちの目にどのように映り、どんな思いを感じたのだろうか？
　二日目の８月５日。各地から訪れた子どもたちと共に原爆供養塔で行われた‘子ども慰霊祭’に参加。全員で黙祷、各団の代表が献花と哀悼のことばを捧げました。その後、平和記念公園内を巡るフィールドワークでは団員が熱心にメモをとっていたのが印象的でした。午後は広島グリーンアリーナでの子ども広場‘メッセージｆｒｏｍヒロシマ２０１４’に参加。このイベントは地元の高校生を中心とした実行委員会が主体となり、平和への願いを各地から参加した仲間たちが自ら参加し、歌あり、ダンスあり、最後に平和のメッセージを全世界へ発信しました。ここでの学習・交流は団員たちにとって思い出に残る機会になったことでしょう。灯篭づくりでは死者の魂を弔って灯篭を川に流すことを知り、これまで学んだこと、見たことを言葉や絵にして、それぞれの思いを描いていました。夕食後‘被爆体験談を聞く会’が行われ、当時１４歳（中学生）であった江田島出身の下畠準三さんから被爆した時（日）の様子を聞き、団員全員が真剣に耳を傾けていました。
　三日目の８月６日。原爆投下の日。朝からの雨は国民の怒りと戦争で尊い命を失った約３２０万人の無念の涙ではないのか！原爆ドーム前での‘ダイ・イン’は黙とうに切り替え、最終学習である安野発電所へバスで向かう。この発電所は３６０人の中国人を強制連行し、４ヵ所の収容所に分け、長さ８ｋｍの導線トンネルを掘る作業をさせ、粗末で少ない食べ物、牛馬以下の厳しい労働で多くの中国人はケガや病気にかかり、２９人が死亡するといった状況下で建設されたことを知った団員たちは、戦時下での人間としての尊厳、命の尊さを学ぶことができたのではないでしょうか。その日の夜、団員たちは元安川に平和を祈り、思い思いに作った灯篭を流し、派遣団一行は寝台特急サンライズ瀬戸・出雲号で帰路へ。
　私は日常あまり子どもたちと生活を共にすることはなく、戸惑いながらの行動でしたが、この三多摩子ども派遣団にお母さんがかつて参加したという団員がいたことに３３回目という歴史ある行動に感銘し、私も父（石野昇）と親子二代で団長を務めさせて頂いたことを感謝しています。そして、無事に団長の任を終えることができたのも、献身的に派遣団行動をまとめて下さった指導員の皆さんのおかげと感謝いたします。

★活動日誌

07.27　被爆69周年原水禁世界大会福島大会(福島市)
07.29　戦争をさせない三多摩1000人委員会結成総会（18：30　立川アイムホール）
07.31　戦争をさせない1000人委員会院内集会・抗議行動(18:30～全電通会館)
08.04～06被爆69周年原水禁世界大会広島大会(広島市)
08.07～09被爆69周年原水禁世界大会長崎大会(長崎市)
08.09　平和の灯をヤスクニの闇へキャンドル行動(韓国YMCA)
08.15　戦争犠牲者追悼・平和を誓う集会(11:55～千鳥ケ渕戦没者墓苑)
08.30～05　辺野古新基地建設反対現地激励
09.01　関東大震災朝鮮人虐殺追悼式典09.04　戦争させない・9条壊すな総がかり行動
09.05～06　平和フォーラム全国責任者会議　　
09.06　全国基地ネット総会
09.17　狭山東京実行委員会幹事会
09.17　東京平和運動センター常任幹事会
09.17　戦争をさせない東京1000人委員会幹事会
09.20　辺野古に基地を造らせない　東京から声をあげよう集会（宮下公園）　　
09.23　さようなら原発大集会〈亀戸中央公園〉

★今後の日程
09.28　JCO臨界事故14周年集会(13:00～茨城・東海村)
09.28　「国連・人権勧告の実現を！」集会(13:30～東京・芝公園)
10.08　日弁連・集団的自衛権行使に反対する集会＆パレード(18:00～日比谷野音)
10.17　戦争をゆるさない東京集会(18:30日比谷公会堂)
10.21　オスプレイの横田基地飛来阻止・訓練阻止！基地の整理縮小を求める三多摩集会（18：30福生公園　）
10.24　戦争をさせないコンサート(日比谷野外音楽堂)
10.24　部落解放・人権政策確立要求中央集会(13:00～憲政記念館)
10.31　狭山事件の再審を求める市民集会(13:00～日比谷野外音楽堂)
11.01～03　憲法理念の実現をめざす第51回大会(護憲大会、岐阜市)
11.11　戦争させない・9条壊すな総がかり行動(国会包囲行動)
11.28～29　第46回食とみどり、水を守る全国集会(日本教育会館)
12.04　狭山東京実行委員会
12.04　東京平和運動センター常任幹事会
12.06　もんじゅを廃炉に！全国集会(福井･敦賀市)

10.17　戦争をゆるさない東京集会に総結集しよう

　日時　10月17日（金）18：30～
　場所　日比谷公会堂
　講演　集団的自衛権行使容認閣議決定と沖縄
　　　　前泊　博盛さん（沖縄国際大学教授・元琉球新報論説委員長）
　
　主催　戦争をさせない東京1000人委員会

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