TKOPEACENEWS
 1面 NO.116 2012.11.20

11.4 「止めるぞ!オスプレイの沖縄配備 許すな!低空飛行訓練集会」に4,000人が参加(芝公園)

 10月1日に、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが、沖縄県宜野湾市の普天間飛行場へ強行配備されたことに抗議して11月4日、東京・芝公園を会場に「止めるぞ!オスプレイの沖縄配備 許すな!低空飛行訓練」集会が開催され、好天に恵まれる中、全国から約4,000人が参加しました。集会は、オスプレイの沖縄配備に反対する首都圏ネット(首都圏ネット)と平和フォーラムが主催しました。
 初めに主催者あいさつとして、平和フォーラムの藤本泰成事務局長が、「アメリカで飛ばすことのできないオスプレイが、なぜ日本で飛ぶのか。アメリカは今だ、日本を『敗戦国・日本』と見ているのではないか」と訴えました。続いて、首都圏ネット参加団体から、ピースボートの野平晋作共同代表が、「沖縄配備に強く反対を訴えることで、低空飛行訓練の反対の声につなげること、これを全国の運動として展開したい」と力強く発言しました。
 地元である沖縄から、自ら普天間飛行場ゲート前で抗議活動を続けてきた、沖縄平和運動センターの山城博治事務局長が参加。「頂点に達した憤りや悲しみ。沖縄は日米共同の軍事植民地となっている。日米両政府の姿勢が変わらない限り、沖縄の怒りがやむことはない」と厳しく訴えました。同じく沖縄からかけつけた宜野湾市議会議員で普天間米軍基地から爆音をなくす訴訟団の桃原(とうばる)功事務局次長が、米兵が酔っ払って住居に侵入し、寝ていた中学生に暴力をふるったとされる事件についてふれて、「県民は安全に外を歩けないどころか、家で寝ることもできないのか」と、怒りをあらわに発言しました。

 集会では問題提起も行われ、非核市民宣言運動・ヨコスカの新倉裕史さんは、自ら作成したパンフレットを紹介しながら、低空飛行訓練の危険や問題点を指摘し、アジア女性資料センターの本山央子さんが、米兵による性暴力事件について、「軍隊と性暴力は切っても切れない」として、女性への性暴力が後を絶たない背景に、女性への差別や裁く法律がない点を厳しく指摘しました。
 オスプレイが一時駐機された山口県・岩国からのメッセージが読み上げられた後、参加団体からの発言として、静岡県平和・国民運動センターの鈴井孝雄事務局長から、地元での運動を積極的に展開するという決意表明があり、沖縄の闘いと連帯する東京東部集会実行委員会の田附高正さんから、首都圏での行動について提起を受けました。

 集会の最後に、「ムーブメント三線クラブ」の演奏に合わせて、「沖縄を返せ」を全員で歌った後、シュプレヒコールをあげた参加者は、神奈川県平和運動センターによる小原慎一事務局長の閉会あいさつを聞きながら、アメリカ大使館近くを通り、解散地点の六本木・三河台公園をめざしてデモ行進へ出発しました。

(平和フォーラム報告転載)


 

「生命の尊厳」をもとに、原発も基地もない平和な社会へ 憲法理念の実現をめざす第49回大会(護憲大会)開催


  11月9日から11日、山口市で、「『生命の尊厳』をもとに、原発も基地もない平和な社会へ 憲法理念の実現をめざす第49回大会(護憲大会)」が、維新百年記念公園をメイン会場として開催されました。
江橋実行委員長は「憲法理念の実現のためにも東アジアの中で相互に連携し、尊重しあう関係を作り上げること、未来の展望が切り拓かれることを期待したい」とあいさつ。纐纈県実行委員長は大会を山口で開催することの意義とともに「『護憲』を『愛憲』と置き換え、憲法を愛することが護憲運動の方向性であり、それを全国へ、国際社会へ発信していきたい」と述べました。
大会には、東京からも70名が参加しました。


第49回大会(護憲大会)アピール
2012年11月11日

 私たちは、上関原発建設や米軍岩国基地に対して長年とりくみを続けてきた山口県の山口市に集い、憲法理念の実現をめざす第49回大会(護憲大会)を行いました。
 昨年3月11日の東日本大震災・福島第一原発事故による未曽有の被害は、私たちに改めて「生命の尊厳」のために、脱原発社会への変革や、憲法理念の実現を問いかけました。
 しかし、事態は、震災からの復興を前に、「領土問題」という形で、東アジア諸国との関係を悪化させ、偏狭なナショナリズムを煽り、軍事力増強や集団的自衛権の行使を是としたり、憲法理念の破棄や変更、原発の維持・存続を図ろうとする政治勢力が、与野党を問わず跋扈しています。
 1945年の敗戦まで、日本は、アジア・太平洋諸地域に対する植民地支配と侵略戦争によって、世界の人々に多大な被害をもたらし、国内でも原爆をはじめ多数の犠牲者を生み出したことを、私たちはけっして忘れてはなりません。その反省のもとに、日本国憲法は、前文で「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのない」ように、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意」しました。
 70年近くを経ても、なお未解決の問題が山積しているにもかかわらず、歴史や憲法の理念を無視した事態を、私たちは許してはなりません。
 そのためにも、憲法の生存権のもと、震災・原発事故・放射能被害などの補償と復旧のためのとりくみを進めましょう。脱原発・温暖化克服の環境づくりとライフスタイルを築きましょう。署名をはじめとした「さようなら原発1000万人アクション」のとりくみとともに、脱原発基本法の制定を実現しましょう。
 日中国交正常化40年、日朝平壌宣言10年のいま、日本の戦争責任を改めて謝罪・反省し、日本政府に「過去の清算」や朝鮮民主主義人民共和国との国交正常化、平和・友好に向けた対話と共存のとりくみをさせましょう。また、アジア蔑視の差別的な歴史観と貧困な人権感覚を払拭し、多民族・多文化共生社会をめざしましょう。朝鮮学園に対して一刻も早く高校無償化を適用させましょう。国際人権条約を完全批准し、国内人権機関の設立をはじめ、すべての人に差別のない人権を保障する制度を確立しましょう。
 「武力で平和はつくれない」という立場で、9条をいかして平和を築きましょう。日本の安全保障にとって、在日米軍基地の機能がどのようなものであるのか、徹底して検証し、日本と東北アジアの非核化・軍縮をすすめましょう。米軍再編や原子力空母母港化、危険なオスプレイ配備をやめさせましょう。復帰40年でも米軍・米兵の横暴がつづく沖縄の内実を県民とともに万感の怒りを込めて問い、普天間をはじめ基地を縮小・撤去させましょう。災害救助隊の整備など、平和基本法を制定しましょう。
 「人間の安全保障」を確立し、「格差と貧困」をなくしましょう。東アジアや世界、日本各地の平和・人権・環境の運動をすすめる人々と連帯する大きなネットワークを築きましょう。いまこそ「つなげよう 子どもたちの未来へ」を胸に刻んで。

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