常任理事会だより
― 2000年度 第10号 ―
発行日 2001年2月26日(月)
発行 所沢高校PTA常任理事会

常任理事会だより       発行日 2001年2月26日
― 2000年度  第10号 ―             発行 所沢高校PTA常任理事会

◇◇ 第5回常任理事会の報告 ◇◇  2月17日(土)、グラウンドで1年男子のラグビー大会の熱戦がくりひろげられ る中、所高会議室では<第5回常任理事会>が開催されました。 ●校務報告(校長先生より)  ・1/29 2年対象進路講演会  ・2/ 8 推薦入学許可候補者89名内定  ・2/13〜/19 1年男子ラグビー大会  《今後の予定》  ・2/22 1・2年女子手具体操大会  ・2/27〜3/2・6 入学試験のため臨時休校  ・3/ 7 卒業行事予行・同窓会入会式  ・3/ 8 卒業式・卒業記念祭  ・3/12〜/15 期末考査  ・3/19 新入生入学説明会 ●各部の報告  ≪支部≫ 所沢‥‥「支部だより」で新理事を募集したところ大成功!           1・2年1名ずつの申し出あり。           来年度より理事を1年交代制にすることを検討中。       狭山・飯能‥‥「支部だより」発行準備・支部役員会開催予定       入間・川越‥‥支部役員会開催予定       新座‥‥「支部だより」発行準備・茶話会開催予定  ≪専門部≫広報‥‥第3号発行予定       生活文化‥‥柔道着リサイクル準備・講演会のテープ起こしのコピーあり       自由と教育‥‥1/24「生徒会活動を知ろう」学習会            ・2/22「教育改革国民会議の最終答申って知ってます?」                                     学習会  ≪学年部≫1年‥‥クラス懇親会(1−1・1−7)       2年‥‥学年懇談会報告作成中・4月の進路講演会準備       3年‥‥日弁連により生徒達の「人権救済の申立」が認められたこと         (詳細は『常任理事会だより』第9号参照)を受け、3年学年部と          して<卒業に向けて> (1)入学式参加を強制的に促した3年前の          手紙についての謝罪、 (2)卒業行事における生徒の意志の尊重…          の2点を校長先生に、 (2)については3学年の先生方へも要望書          を提出しようと3年生の保護者に提案し、保護者の意思を確認中。          2月末に提出する予定。 …………………………………………………………………………………………………… ●人権救済に関する日弁連「要望書」について  校長先生から、次のような見解が述べられました。「日弁連から私宛に要望書は届 いている。しかし、要望書の1〜4(内田前校長が生徒の意見表明権、学校運営への 参加権を尊重せず、生徒との合意形成を図り納得を得る努力を行わなかったことや、 入学式への参加を心理的に強制するような手紙を出したことが人権侵害にあたるとい う部分)については、私はコメントする立場にない。今後の対応については、自分と しては生徒とできるだけ話をしてきたつもりだし、これからもそういうスタンスで臨 む。生徒の言うことを丸呑みするというのではなく、校長として言うべきことは言っ てあげなくてはいけないし、どう生徒を納得させるかが大切と考えている。こちらも 真摯に話せば、生徒もわかってくれる。そういう意味でも今の生徒会本部を評価して いる。」  また「要望書」に付随した日弁連作成の「調査報告書」は読まれましたか?という 問いには「まだ全部をよく読んではいない」というお返事でした。「要望書」につい そは職員室にコピーを掲示して全職員が見られるようにしてあるとのことです。  日弁連の「要望書」と校長先生の見解を受けて、常任理事会として、校長・教職員 宛の<所沢高校生徒の人権ならびに学校運営に関する要望書>(裏面参照)を採択し ました。 ●新教育課程への準備について  2003年度からの新教育課程への移行にむけた準備状況について、教頭先生から 「(1) 完全学校5日制、(2) 総合的な学習の時間、(3) 情報の新設、を含む新課程 については、新たに新課程構想委員会を組織し、所高の将来像をも視野に入れながら 検討を開始している。保護者への説明なども、必要ならば委員会で検討しましょう」 との説明がありました。 ●卒業・入学行事について  教頭先生から「式次第は昨年度と同様。式は30分程度、記念祭は10:00〜 12:30を目安に。卒業式での職員の役割分担を提案しているところ。今年は県教 委からの派遣がないので、報道対応などの増員を考えている」という説明がありまし た。  これを受け、第4回理事余(1月開催)の結果に従って作成された<要望書>案 (添付資料参照)の審議が行われました。文中の「謝罪表明」という言葉はきついの ではないかという意見をきっかけに、活発な討論が交わされました。  3年の理事からは、☆式場への誘導は強制的な印象を与えないよう配慮してほしい、 ★生徒、保護者の思想・信条の自由が保障されるような式の運営を望む、 ☆入学式に出席しなかったので、ずーつと「教育的配慮で入れてもらった子」という  思いがこびりついている。せめて卒業式では校長先生にそんな親子の思いを汲み取  ってもらえる言葉がほしい。 ★入学式には悩んで迷った末に出なかったんだから、卒業式にも出るわけにはいかな  いと言っているお子さんもいる、☆雨の中で必死に訴える生徒達の声に後ろ髪を引  かれながら、親子して入学式に出席したけれど、あのあっけない式は何だったのか、 ★人権救済の新聞記事を見てたら、あの時の生徒達の頑張りが思い出されて…、 ☆日弁連は所高の校長職宛に要望書を出したのだから、人は代っても現校長が人権侵  害を謝罪すべきではないか。etc. 3年保護者全員の“気持ちよく卒業したーい”という熱い思いが語られました。  こうした討論を受け、<卒業行事に関する要望書>を採択しました(→2月23日 に校長先生と懇談予定)。また卒業行事については、別に教職員宛の要望書も採択し ました。 …………………………………………………………………………………………………… 《今後の予定》  2月27日〜3月2日6日  入学試験のための臨時休校  3月 3日         PTA 理事会  3月 7日         卒業行事予行、後援会入会式  3月 8日         卒業式、卒業記念祭  3月12日〜15日     1・2年生 期末考査  3月19日         新入生入学説明会                  PTA支部役員選出 【三年生の今の心境を紹介します】   推薦が 楽してるんだとバカ言うな 3年間の努力の結果   いつもなら なんのことない軽口も やたらムカツク今日この頃   いままでは どうでもよかったこの景色 目に焼き付けたいもうすぐ卒業   汚いし 問題多いし水飲めない でも所高はいいところだった         あ な た の P T A !!          1・2年生の保護者の皆さん       新年度で役員(クラス理事・委員など)として         PTA活動に参加してみませんか?        有意義で楽しいこと、いっぱいあります。           立候補してくださ〜い。 ……………………………………………………………………………………………………                             2001年2月17日 埼玉県立所沢高等学校 校長 長沢 攻 殿      同     教 職 員 殿                   埼玉県立所沢高等学校PTA会長 清水康幸                        同    PTA常任理事会    所沢高校生徒の人権ならびに学校運営に関する要望書  去る1月26日、日本弁護士連合会(日弁連)は、1997年度入学式以降98年 度入学行事までに起こった事態に対し当時の生徒達から起こされた人権救済の申立に 関して、所沢高校校長および埼玉県教育委員会に対する「要望書」を決定しました。  日弁連の決定は、所沢高校生徒の人権ならびに学校運営に関して、きわめて重要な 提起を行ったものと考えます。とりわけ、(1) 入学・卒業行事に際して内田前校長が 行った行為が「申立人らに保障されていた学校行事に関する意見表明権及び参加権を 侵害する行為であって、子どもの権利条約12条に違反するものである」こと、(2) 98年4月に新入生・保護者に送付した文書が「新入生に対して入学式へ出席するよ う心理的に強制した」ものであり、「新入生の思想・良心の自由の侵害にあたり、憲 法19条、子どもの権利条約14条1項に違反するものであること」を確認し、今後 このようなことを行わないよう是正を要望しております。  私どもPTAは、このかん一貫して、内田前校長のやり方が所沢高校の民主的学校 運営のルールを破壊するものであると批判してきました。世間には様々な反応があり ましたが、法律専門家団体の公的機関である日弁連が詳細な調査をふまえて上のよう な判断を下したことは、この問題に対する一つの社会的な決着がつけられたものと考 えます。このことはまた、所沢高校で培われてきた学校運営スタイルと自主自立の校 風が、子どもの権利条約が掲げる意見表明権・参加権を保障する具体的一形態であり、 誇るべきものであることを証明したともいえます。  以上をふまえ、所沢高校校長ならびに教職員の皆様に、次の要望をいたします。 1.校長は、9日弁連の決定を真摯に受け止め、生徒の人権に関する認識をいっそう   深めるとともに、民主的な学校運営に向けて最大限の努力を払っていただきたい。 2.教職員は、これまでの学校運営の民主的伝統をさらに引き継ぎ、その定着と発展   のためになおいっそうの努力をお願いしたい。 ……………………………………………………………………………………………………                             2001年2月17日 埼玉県立所沢高等学校校長        長沢 攻殿                   埼玉県立所沢高等学校PTA会長 清水康幸                        同    PTA常任理事会            卒業行事に関する要望書  来る3月8日に予定されている卒業行事に関して、以下の2点を要望いたします。 1.今年度卒業生が入学した1998年度入学式を前に、当時の校長より新入生およ  び保護者に送付した文書の責任、および内田前校長在任中の学校運営の責任につい  て、卒業生および保護者に対し、所沢高校校長として何らかの謝罪表明をお願いし  たい。 2.「卒業式」式場において、参列者(生徒・保護者・教職員)の思想・良心・内心  の自由を保障するため、十分な配慮をお願いしたい。 (理由) 1.今年度の卒業生が入学した1998年度入学式に際して、3月に行われた竹永先  生に対する戒告処分に続き、4月に送付された校長および県教育委員会の文書は、  新入生・保護者に対し大きな衝撃を与えました。この文書については、これを「入  学式に出席しなければ入学できないのでは」と受け止めた新入生・保護者が少なか  らず存在した事実は否定できません。このたび発表された日弁連の校長・県教委宛  「要望書」においても、これが「心理的強制」であり、「新入生の思想・良心の自  由の侵害にあたり、憲法19条、子どもの権利条約14条1項に違反するもの」と  認定しております。   さらに、日弁連「要望書」は、内田前校長在任期間の学校運営が、「申立人らに  保障されていた学校行事に関する意見表明権及び参加権を侵害する行為であって、  子どもの権利条約12条に違反するものである」と、その人権侵害の事実を認定し、  是正を要望しております。今年の卒業生もまた申立の当事者であります。したがっ  て、卒業生が心から卒業を喜び巣立っていけるための条件として、日弁連「要望書」  に対する校長としての責任ある態度表明が不可欠であると考えます。 2.昨年の生徒総会決議には、「個人の思想の自由が尊重されるように努力していく」  (卒実方針)、「卒業式・入学式で思想・信条が保障されるように教職員と話し合  っていく」(本部方針)という項目が含まれています。PTAとしてもこの決議を  尊重したいと思います。校長が生徒に対し、「国旗・国歌の強制はしない」と明言  されていることは承知しておりますが、さらに生徒の自主的判断を保障するための  具体的手だてが必要と考えます。特に、「卒業式」式場において全ての参列者(生  徒・保護者・教職員)の思想信条の自由を保障するためには、昨年のやり方に改善  を加え、なおいっそうの配慮が必要であると考えます。 ……………………………………………………………………………………………………                             2001年2月17日 埼玉県立所沢高等学校 教職員の皆様へ                   埼玉県立所沢高等学校PTA会長 清水康幸                        同    PTA常任理事会           卒業行事に関する要望書  来る3月8日に予定されている卒業行事に関して、以下の点を要望いたします。 1.「卒業式」に際しては、生徒の自主的判断に基づく行動を尊重していただきたい。 2.式場においては、生徒のみならず保護者を含めた参列者全体の思想・良心・内心  の自由を保障するため、十分な配慮をお願いしたい。 (理由) 1.学校行事として「卒業式」が実施される以上、教職員が生徒に式への参加を指導  することは、一般論としては当然のことと思われます。しかしご承知のように、  「式」に対する生徒個々人の意見には様々なものがあり、生徒会も各人の意志が尊  重されるよう校長・教職員に要望をしております。PTAとしても、生徒個々人の  自主的判断に基づく行動を尊重することが望ましいと考えます。少なくとも、画一  的ないし強制的な印象を与える指導は避けていただきたくお願いするものです。 2.校長宛要望書の趣旨と同様ですが、「式」次第の具体的実施の面では、参列者の  思想・良心・内心の自由を保障するための配慮をなおいっそうお願いしたいと思い  ます。
(Web管理者記)
前のページ(所高資料)に戻る
前のページ(経過)に戻る