人事委員会

平成10年(不)第3号懲戒戒告処分事案

第8回口頭審理調書

1999年9月21日(火)


(Web管理者記)

┌────────────────────────────────────┐ │         第 8 回 口 頭 審 理 調 書          │ ├───────────┬────────────────────────┤ │ 事 案 の 表 示 │   平成10年(不)第3号事案        │ ├───────────┼────────────────────────┤ │ 請   求   人 │   竹永 公一                │ ├───────────┼────────────────────────┤ │ 処   分   者 │   埼玉県教育委員会             │ ├───────────┼────────────────────────┤ │ 期       日 │   平成11年9月21日           │ ├───────────┼────────────────────────┤ │ 場所及び公開の有無 │ さいたま共済会館  601会議室   公 開 │ ├───────────┼────────────────────────┤ │ 開会及び閉会時刻  │ 午後2時32分開会    午後4時44分閉会 │ ├───────────┼────────────────────────┤ │           │ 委 員 長   坂 巻  幸 次       │ │ 審 理 委 員   │ 委   員   久保木  宏太郎       │ │           │ 委   員   渡 邉  圭 一       │ ├───────────┼────────────────────────┤ │           │  事務局長   加村 トク江         │ │           │  次  長   上野  義光         │ │ 審理事務補助職員  │  主  幹   若山   保         │ │           │  主  査   川崎   啓         │ │           │  主  事   湯本 佳代子         │ ├───────────┼────────────────────────┤ │           │ 請求人側                   │ │           │  請求人 竹永公一              │ │           │  代理人 桜井和人  中山福二  堀 哲郎  │ │           │      野本夏生  佐々木新一 設楽あづさ │ │           │      鍛治伸明  池永知樹  岩下豊彦  │ │ 当事者の出席状況  │      谷村勝彦  和田 茂  米浦 正  │ │           │      林  哲              │ │           │ 処分者側                   │ │           │  代理人 鍛治 勉  飯塚 肇  白鳥敏男  │ │           │      根岸 玲  赤松峰親  桝澤 智  │ │           │      水野 潔  神尾哲夫  遠山幸雄  │ │           │      伊東良男  柴崎昌子  芹川真澄  │ │           │      中村悦子              │ ├───────────┼────────────────────────┤ │ 審理の記録     │       別 の と お り        │ ├───────────┼────────────────────────┤ │ 付属書類      │         な   し          │ └───────────┴────────────────────────┘ ------------------------------------(01)------------------------------------        平成10年(不)第3号事案 第8回公開口頭審理 平成11年9月21日(火曜日) 午後2時32分開会 ○委員長(坂巻) ただ今から、平成10年(不)第3号懲戒戒告処分議案の第8回    口頭審理を行います。     人事委員会としては、不服申立制度の趣旨のもとに審理を進めてまいります    ので、両当事者及び代理人におかれましては、秩序ある審理が行われますよう、    御協カを願います。     また、傍聴人の方も、不服申立制度の趣旨を御理解のうえ、静粛にお願いい    たします。     なお、審理に際しまして、注意事項を申し上げます。     まず、両当事者の発言は、速記者が記録をとりますので、その都度、お名前    をおっしゃって発言していただきたい。     次に、録音機の使用や写真撮影を行うことは禁止いたします。     次に、傍聴人は、傍聴券の裏に記載されている傍聴規則を守っていただきた    い。特に、審理関係者の発言に対して批判や野次を加えたり拍手をしたりする    ことは厳に慎んでいただきたい。     また、審理の進行の妨げになるので、場内では携帯電話やポケットベルのス    イッチは切っておいてください。これを守らない傍聴人には退場していただく    こともありますので、御注意申し上げます。     前回審理以降に提出されました書面を確認します。     請求人側から、1999年7月21日付けの証拠申出書(7)、それから、    9月20日付け証人申出書(3)、これは、舩津和信証人に対する証人申出書、    それから、99年の7月22日に提出されました甲第36号証ないし37号証    が提出されております。     これらは、いずれも処分者側に渡してあると思いますけど、それはよろしい    ですね。 ○処分者代理人(鍛治) はい。 ○委員長(坂巻) それから、処分者側からは、9月21日付けで、甲第35号証か    ら37号証についての書証認否書が提出されております。これは請求人側に渡っ    ておりますね。 ○請求人代理人(中山) はい。 ○委員長(坂巻) 書証については、前回以降は、以上でよろしいですか。 ○処分者代理人(鍛治) はい。 ○請求人 代理人(中山) はい。 ○委員長(坂巻)それでは、前回に引き続きまして、当事者双方の申請にかかる、内    田達雄証人への証人尋問を行います。     内田証人、証人席にお座りください。     宣誓につきましては、前回の審理で行いました宣誓の効カが維持されており    ますので、今回は行いません。     前回も申し上げましたが、一言、御注意を申し上げます。     証人が証言に際して、正当な理由なく証言を拒み、もしくは虚偽の陳述をし    ますと、地方公務員法第61条の規定により、3年以下の懲役又はI0万円以    下の罰金に処せられるという制裁があります。良心に従いまして真実を述べて ------------------------------------(02)------------------------------------    いただきますよう、お願い、また注意申し上げます。     それでは、前回に引き続き、請求人側代理人から尋問をどうぞ。 ○請求人代理人(中山) 請求人代理人の中山から、前回に続いてお尋ねします。     前回のあなたの証言によりますと、要するに、あなたのおっしゃる、その事    故を県教育委員会に知らせたのは、あなた自身から3月18日の6時ごろに、    高校教育第二課の永松さんに電話したのであって、反対に県教育委員会のほう    から、こういうことを聞いたんだけれどもどうなのかという問い合わせが、あ    なたにあったというわけではないんですね。 ○証人(内田) 電話でお話をしましたけれども、電話がどちらから、こちらからか    けたか、向こうからかかってきたかということは、はっきりしないです。 ○請求人代理人(中山) 今言われた電話っていうのは、3月の18日の6時ごろの    電話のことを言っているんですか。 ○証人(内田) ええ。電話で連絡しました。 ○請求人代理人(中山) で、永松さんとの話のことを言っているんですね。 ○証人(内田) そうですね。 ○請求人代理人(中山) それ以外に、電話で県教育委員会の人と、この3月18日    当日話したことはないんですか。 ○証人(内田) ないと思います。 ○請求人代理人(中山) その永松さんと話したのが、あなたから教育委員会に電話    をかけたのか、逆に県教育委員会のほうから、つまり永松さんからあなたのほ    うに、学校にいたわけですよね、学校に電話があったということは、どちらか    ははっきりしないということですか。 ○証人(内田) そうですね。 ○請求人代理人(中山) 保護者から、入学説明会について県教育委員会のほうに苦    情の電話があったという、あるいはその、なんらかの電話があったので、それ    をあなたに確認するというような話はあったんですか、なかったんですか。 ○証人(内田) そういう話は、前回申し上げましたように、ないです。 ○請求人代理人(中山) ない。 ○証人(内田) 私のほうで事故報告の内容を電話でしたということです。 ○請求人代理人(中山) そうすると、高校教育第一課の人と、電話で当日のことに    ついて話したことはないんですね。 ○証人(内田) ないです。 ○請求人代理人(中山) 次回証人として予定されております舩津さんと電話で話し    た記憶もないんですか。 ○証人(内田) 18日ですか。 ○請求人代理人(中山〉 はい。 ○証人(内田) 18日はないですね。 ○請求人代理人(中山) 3月18日当日、とにかく県教育委員会の人と話したのは、    その電話1回きりだということでよろしいですね。 ○証人(内田) 入学許可候補者説明会の今回の内容について話をしたのはそのとき ------------------------------------(03)------------------------------------    だけだと思います。     要するにその、普段電話がかかってきたり、こちらから電話したりというこ    とは毎日ありますからね、別の件で。そのへんのところは定かでないです。     ですが、今回の問題について話をしたのは、そのことだけだと思います。 ○請求人代理人(中山) 3月18日に別のことで県教育委員会の人と話したか、記    憶がない……。 ○証人(内田) そのへんは定かじゃないということです。 ○請求人代理人(中山) それも定かでないということ。そういうことなんですね。 ○証人(内田) ほかの件で連絡しあうことがありますから、ということでございま    す。ですから、そのへんのところは、ほかにどういうことを話したか話さない    か、話したとしたら、どういうことを話し合ったかということは、わかりませ    ん。 ○委員長(坂巻) 証人にちょっと注意申し上げますけどね、よく質問の趣旨を聞い    ていただきたい。それに対することだけを答えてください。そうでないと、脇    へ広がってしまい、先へなかなか進まないから。 ○証人(内田) そういう答えを求められたと思いましたので。気をつけます。 ○請求人代理人(中山) あなたが作成した事故報告書、乙第1号証ということでこ    の審理に提出されておりますけれども、それによると、竹永教論があなたの説    明と異なる内容の説明を入学説明会の場で行って、その結果、保護者、侯補者    に混乱を与えたということですよね。 ○証人(内田) はい。 ○請求人代理人(中山) 混乱を与えたのは竹永教諭で、混乱を与えられたのは保護    者、侯補者ということですね。 ○証人(内田) そうですね。 ○請求人代理人(中山) 竹永教諭が混乱の加害者であり、候補者、保護者が混乱の    被害者だと、そういうことですね。 ○証人(内田) 私も被害者なのかもしれませんけどね。校長として、そういうこと    を言ってもらっては困るわけですから。     そのへんは、法的にどういうふうになるかわかりませんけれども、私自身は    校長も被害者だなというふうに思いますけれども。 ○請求人代理人(中山) 混乱を与えられたんですか、あなた自身は。 ○証人〈内田) そうです。 ○書責求人代理人(中山) 混乱したんですか、あなたは。 ○証人(内田) 言葉が、混乱という言い方は適当でないかもしれませんけれども、    そういうようなことを言ってもらって、大変困ったと。 ○請求人代理人(中山) 事故報告書には、あなたが混乱を与えられたとか被害者に    なったとか、そういうふうには書いてありませんね。 ○証人(内田) ないと思います。 ○請求人代理人(中山) 保護者、それからあなたの言う侯補者が、混乱を与えられ    た被害者であることは、間違いないんですね。 ○証人(内田) も含まれます。 ------------------------------------(04)------------------------------------ ○請求人代理人(中山) どちらが主なんですか。あなたなのか、保護者か、保護者    及び候補者なのか。 ○証人(内田) 先ほど申し上げましたように、両方だと私は思います。 ○請求人代理人(中山) どちらとも、その優劣をつけがたいということですか。 ○証人(内田) 両方だと思います。 ○請求人代理人(中山) いやいや、優劣をつけがたいかということで聞いているん    ですよ。その区別。 ○証人(内田) そうですね。 ○請求人代理人(中山) あなたは、前回も、事前にですね、事故報告書の様式につ    いて、事前に県教育委員会から出ている通知を御覧になったと言いましたよね。 ○証人(内田) 見たと思います。      〔甲第35号証1ページの4を示す] ○請求人代理人(中山) ここの、4を見ていただけますか。     関係者の立場を配慮しながら十分な調査を行い、特に加害・被害のある事故    については、事故の正確な把握に努めと、こうなってますね。 ○証人(内田) はい。 ○請求人代理人(中山) 被害を受けたという保護者及び候補者から、混乱を受けた    実情について、あなた自身、聴き取り調査なり、調べることをしましたでしょ    うか。 ○証人(内田) しておりません。      〔甲第35号証の5ページ、9、その他欄を示す〕 ○請求人代理人(中山) ここに、アとして、「事故関係者(事故者、加害者又は被    害者、目撃者及び保護者等)に、事故に対する意見等がある場合は、事故関係    者ごとに記載する。」ということで、事故報告書の書き方が明確に示されてお    りますけど、ここに書かれているように書きましたか。 ○証人(内田) 事故報告書には書いてないと思います。 ○請求人代理人(中山) そこに書いてある目撃者、あなたが、混乱を与えられた本    人でもあるとおっしゃってますけど、生徒なり保護者なりは、その一部始終を    聞いているわけですし、それから、他の職員も聞いてるわけですよね。     そういう人たちに、改めてその発言をですね、聞いたり、つまり竹永さんの    発言がどうであったかとか、その結果どういうことだったかとか、そういうこ    とを調査しましたか。 ○証人(内田) 調査をしておりませんけれども、入学許可侯補者説明会の中で、保    護者の方が質問をしたということがございます。 ○請求人代理人(中山) あなた自身としては、直接その保護者の誰かに当たってみ    たということはないわけですね。 ○証人(内田) ありません。 ○請求人代理人(中山〉 他の職員に当たったということもありませんね。 ○証人(内田) はい。 ○請求人代理人(中山) それから、3月18日以後、処分のあった3月26日まで    の間に、あなたが混乱を与えられたという、竹永さんの発言によって混乱を与    えられたという保護者や候補者のほうから、事情を、当日の発言についての事    情を聞くということもありませんでしたね。 ------------------------------------(05)------------------------------------ ○証人(内田) はい。      〔甲第32号証を示す〕 ○請求人代理人(中山) この手紙は、あなたも受け取ってますね、前回も示されま    したけれども。     この説明会に参加した「1年保護者懇談会出席者一同」ということで書いて    ありますけど。 ○証人(内田) これ、前にも申し上げましたと思います。 ○請求人代理人(中山) 見てるかどうか。 ○証人(内田) この前のこの証人尋問のときには見ましたけれども、前に見たかど    うかは、覚えがはっきりありません。 ○請求人代理人(中山) あなた宛になってんですけれども、見た覚えがないという    んですか。 ○証人(内田) 覚えておりません。しぱしばこういうようなものはいただいており    ましたので。 ○請求人代理人(中山) この中身を読むと、竹永教諭の発言により不安は払拭され    た、反対に、あなたの手紙、このあとに、本件入学説明会の後にですね、あな    たが保護者に送った手紙によって脅迫を感じたと、で、眠れなかった人もいる    というふうに書いてありますよね、これには。そうですね。     いやいや、読まなくてもいいです、時間かかるから。書いてあるんですけど    れも、次の質問に移りますが、ちょっと念のために確認しますけど、前回書証    として提出してなかったので確認しますが、あなたが、この入学説明会の後に、    入学許可侯補者、生徒ですね、それから入学許可侯補者の保護者宛に4月3日    付けで手紙を送ってますよね。 ○証人(内田) はい。 ○請求人代理人(中山) これは、第37号証ですね。 ○証人(内田) はい。 ○請求人代理人(中山) この甲第32号証、逆に、先ほど示した、当日参加した保    護者の手紙は、あなたのその甲第37号証の手紙によって脅迫を感じたとか、    夜眠れなかったとか、いうことが書いてあるんですが、竹永さんの発言によっ    て混乱を与えられたとか、そういう苦情をあなた自身に申し出てきた人はいま    せんね。直接、申し出てきた人はいませんね。 ○証人〈内田) 入学許可侯補者以外……あの説明会以外ではありません。     説明会の中では、私に申し出たというか、ああいう意見があり、質問があり    ましたから。 ○請求人代理人(中山) あなた自身がそういう苦情を受けたということはないです    ね。 ○証人(内田) その後はありません。 ○請求人代理人(中山) 当日、あなた自身に苦情があったということで理解してま    すか。 ○証人(内田) いえ、侯補者説明会の時にですね、ある保護者の方が、さっき申し    上げましたように、4月9日当日は何時に来ていいかわからない、一体何時に    来たらいいんですかという質問があったわけです。 ○請求人代理人(中山) その結果、竹永教諭はきちっと、8時45分に来てくださ ------------------------------------(06)------------------------------------    いというぷうに説明してますね。     どうですか。質問に答えてください。 ○証人(内田) 竹永先生はそういうふうにおっしゃいました。 ○請求人代理人(中山) え? ○証人(内田) そういうふうにおっしゃいました。 ○請求人代理人(中山) 竹永教諭はそう言ってるんでしょう。 ○証人(内田) ええ。 ○請求人代理人(中山) あなたは、その質問に対して、また改めて、8時45分に    来てくださいと言ったんですか。 ○証人(内田) 当日配った……。 ○請求人代理人(中山) いや、質問に対してですよ、その。 ○証人(内田) 案内を見せて、答えていると思います。 ○請求人代理人(中山) え? ○証人(内田) 案内で、そこに書いてありますからというようなことで、私のほう    でも答えたと思います。 ○請求人代理人(中山) 何時に来たらいいですかという質問があったんでしょう、    保護者から。それに対してあなたは、8時45分ですというふうには言わなかっ    たんですね、あなたは。そういう言葉は。 ○証人(内田) 言ってないと思います。      〔反訳書(職第1号証)の5ページを示す〕 ○請求人代理人(中山) 当日の反訳書を示しますが、これの5ページを見てくださ    い。この5ページの、下から5、「あのね、卒業式の後遺症なんかね、感じな    いようにね。関係ないんだから本当は」って、これはあなたの発言ですね。 ○証人(内田) わかりません。 ○請求人代理人(中山) わからない。 ○証人(内田) はい。 ○請求人代理人(中山) 段落を下げている言葉はあなたの発言ということで書いて    いるわけではないんですか。 ○証人(内田) 隣に教頭先生がおりましたから、二人のうちどっちかだと思います    けれども、私が言ったかどうかということはちょっと、わからないということ    でございます。 ○請求人代理人(中山) あなたは、こういう言葉を吐いた記憶が今ないんですか。 ○証人(内田) ありません。前に申し上げましたように、こういうところは独り言    だというふうに申し上げたと思います。 ○請求人代理人(中山) いや、独り言でも、あなたがその録音をもう一度、その事    故報告を書くに際して聞いたんじゃないんでしたっけ。 ○証人(内田) 全部は見ておりません。 ○請求人代理人(中山) いや、見るんじゃなくて。反訳書はずっと後でしょ、でき    たのは。入学説明会当日あなたが録音したテープを、事故報告書を教育委員会    に提出する際にもう一度聞いたんではないんですか。 ○証人(内田) 聞きました。 ------------------------------------(07)------------------------------------ ○請求人代理人(中山) その際に、この部分が自分の発言かどうか確認しなかった    んですか。 ○証人(内田) 長いですから、ちょっとわかりません、ここは。 ○請求人代理人(中山) 記憶がないんですか。 ○証人(内田) ありません。      〔反訳書(職第1号証)18ページを示す] ○請求人代理人(中山) この真ん中よりやや下に、行を下げて「大変なことを言っ    たなあ、全部録音してあるからね。あれは大変なことだよ。」とありますが、    これはあなたの言葉ではないですか。 ○証人(内田) そうですね、二人以外いないわけですから、私だと思います。 ○請求人代理人(中山) この「全部録音してあるからね」というのは、そのテープ    のこと言ってるんですね。 ○証人(内田) そうです。 ○請求人代理人(中山) 何が大変なんですか、ここで「大変なことを言ったなあ。」    と言ったのは、何のことを言ってるんですか。 ○証人(内田) 全部だと思いますけどね。 ○請求人代理人(中山) 竹永さんの発言のことを指してるんですか。 ○証人(内田) と思いますけれども。 ○請求人代理人(中山) 自分の説明と異なることを言ったということが大変だった    んですか。そう思ってこういう言葉が出ちゃったんですか。 ○証人(内田) 原稿を作って言っていることではありませんので、はっきりこうだ    ということは申し上げられません。 ○請求人代理人(中山) だから、そのとき何でそういう言葉を発したのか、記憶呼    び戻してもらえないですか……記憶は戻らない。戻らないんですか。 ○証人(内田) すみません、はっきりこうだとは言えません。      〔反訳書(職第1号証)25ページを示す] ○請求人代理人(中山) 25ページの一番上から6行目、やはり段落下げたカツコ    内の言葉、「あれがね、南陵中学だよ。あれあれ、南陵中学」。これは誰の言    葉ですか。 ○証人(内田) さっき申し上げたとおり、教頭先生か私、どっちかだと思いますけ    れども。 ○請求人代理人(中山) どっちかって言わないで、どっちなんですか。 ○証人(内田) 私かもしれませんが。 ○請求人代理人(中山) これは、どういう意味で言ったんですか……わからない、    覚えてない。 ○証人(内田) 覚えてないですね。 ○請求人代理人(中山) 次の質問。26ページ、一番下、「前に並べたんだね。前    のほうに、親衛隊は」。これはあなたの言葉ですか。 ○証人(内田) そうだと思いますね。 ○請求人代理人(中山) これはどういう意味ですか、親衛隊というのは。 ○証人(内田) よくわかんないですけどね。 ------------------------------------(08)------------------------------------ ○請求人代理人(中山) これは思い出さない……。 ○証人(内田) 多分ですね、これは前のほうに、早くから来て並んだ方々がいらっ    しゃって、その方々が拍手を、先頭に立って拍手をされたりしていたので、前    でしゃべる人を守るようなかたちになっているように私には見られたので、こ    ういう言葉が出たのかなあというふうに思います。      〔反訳書(職第1号証)28ページを示す〕 ○請求人代理人(中山) 上から7行目に、やはりカギカツコ段落下げたところです。     「前の方だけだ、前の方だけ、前の方だけだよ、拍手しているのは。大丈夫    だよ。」これもあなたですね。そういう意味で言ったんですか。 ○証人(内田) そういう意味だろうと思いますですね。今おっしゃったのは、もっ    とつながると思います。 ○請求人代理人(中山) それは何、その前に発言していた保護者の発言について、    あなたどうも否定的な評価を抱いているような言葉に聞こえるんですけど、そ    ういうことですか。 ○証人(内田) すみません、どこがですか。 ○請求人代理人(中山) その「親衛隊だよ」とかね、「前の方だけだよ今の拍手し    ているのは」、というふうに読めますよ。「大した話じゃないよ、こんな、前    の方の人だけだよ拍手しているのは」、というような、そういうふうに否定的    に、ちょっと、これ読むと聞こえるんですけど、そう気持ちでいたんでしよう    か。 ○証人(内田) 現実に前の方が中心になって拍手をしていたということを覚えてい    ますから、そのような気持ちだと思います。 ○請求人代理人(中山) あなたからすれぱ少々困った発言だという、否定的な評価    を持っていたということですね。 ○証人(内田) 発言て、何がですか。 ○請求人代理人(中山) だから……。 ○証人(内田) 拍手のことを今申し上げたんですけど。 ○請求人代理人(中山) 私が聞いているのは、発言した保護者の反応、周りの反応    ですね。「前の方だけだよ拍手しているのは」とか、「あれは親衛隊だよ」と    いう言い方をしているのは、これは、この場を取り仕切っているはずの校長先    生の気持ちとしてはいささか不穏当だと私は思うんですけど、そう思いません    か。     こういう気持ちを持って、まあ録音もされてしまっているんですけれどもね。    あなたは別に、こういう発言が、まあ知らず知らず出ちゃったのかもしれませ    んけど、自身で不穏当だと思いませんか。それだけ確認します。 ○証人(内田) そうですね、いいことだとは思いません。 ○請求人代理人(中山) それから、28ページの最後から4段目、「最後でちょろ    ちょろとやっちやうからね。最後の時にね」。これ、どういう意味ですか。 ○証人(内田) わかりません。 ○請求人代理人(中山) これもあなたの発言でしょう。 ○証人(内田) わかんないですけど。 ○請求人代理人(中山) どっちかなんですね、教頭か。教頭先生に聞くしかないか ------------------------------------(09)------------------------------------    もしれませんけど、はっきりしないんだったら。     どっちなんですか……はっきりしないんですか、これも。 ○証人(内田) さっき申し上げましたように、独り言ですので、いちいち考えて言っ    てないで言葉に出るようなこともありますからね、こういうような言葉は。で    すから、どういうことを言ってるかって言われても……。 ○請求人代理人(中山) いや、意味は覚えてないのはわかりましたけど、あなたが    発した言葉ですか。 ○証人(内田) それは、さっき申し上げたように、私か教頭先生で、私の方が多い    から確率からすれば私だと思います。      〔反訳書(職第1号証)29ページを示す〕 ○請求人代理人(中山) 最後、29ページ、一番最後から5段目。下から6行目。    「もうね。入学を許可しなきゃいいんだよ。許可しないでね。これ大変なこと    になる。そういう例がね、ないからね。もっといったらね、そういう例がない    からね。これは裁判になった場合どうなるかわからないということでしょう。    ないからね。」と、こういう言葉がありますけど、これはあなたの言葉ですね。 ○証人(内田) だと思います。 ○請求人代理人(中山) あなたはそういう気持ちでこの入学説明会に臨んでいたと    いうことですね。そういう気持ちを懐いてたんですね。 ○証人(内田) そういうことはないと思いますけれども……。 ○請求人代理人(中山) でも、入学を許可しなけれぱいいんだなという気持ちを持っ    ていたんでしょう。     最後に、竹永さんの発言がその速記録の15ページぐらいから後に、2、3    ページ載っていますけど、その竹永さんの発言のあるときにですね、保護者な    り、あなたの言う侯補者なりからですね。ざわついたとか、あなたの言う混乱    が、その時点でありましたでしょうか。その発言のときですよ。 ○証人(内田) なかったと思います。 ○請求人代理人(中山) 終わります。 ○委員長(坂巻) それでは、処分者代理人から。 ○処分者代理人(飯塚) 処分者代理人の飯塚が質問いたします。     今、請求人が発言したときに、その場で混乱が生じてざわついたり、それか    ら混乱が生じたことがあったかどうかと、二つのことを聞かれましたね。つま    り、ざわついたかどうかという事実と、混乱が生じたかどうかという事実。で、    あなたは今、それに対して、なかったと思いますというふうに答えたようなん    ですが、それはその二つともなかったと認める趣旨ですか。 ○証人(内田) ざわざわしたとか、そういうことはなかったということでございま    す。 ○処分者代理人(飯塚) それでは、混乱についてはどうですか。 ○証人(内田) さっきもちょっと申し上げたんですけれども、ざわざわしなかった    からその場が混乱しなかったというふうには、私は言い切れないと思います。 ○処分者代理人(飯塚) それでは結論として、混乱はなかったというふうには認識    してないわけですか。 ------------------------------------(10)------------------------------------ ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) ちょっとさかのぽりまして、証人が所沢高校に校長として    赴任した平成9年4月当時のことについてお伺いします。     平成9年4月9日の入学式に関してお伺いいたしますが、所沢高校では、証    人が校長として赴任する前は、入学式、卒業式は行われていなかったんでしょ    うか。 ○証人(内田) 行われていました。 ○処分者代理人(飯塚) それは、どういったかたちの式でしたか。 ○証人(内田) 国旗、国歌を実施しないという入学式、卒業式だったというふうに    思います。 ○処分者代理人(飯塚) 証人は、所沢高校に赴任するに当たり、前任者の校長から、    4月9日に予定されている入学式につきましては、どのような引継ぎを受けま    したか。 ○証人(内田) 確か平成9年の3月22日だったと思いますけれども、職員会議を    して、次の平成9年度の入学式は国旗、国歌をやらないという、そういう入学    式だということで職員会議で先生方の方の意見・意向がまとまったと。それに    対して校長の方からですね、是非、入学式では国旗、国歌を入れた入学式をやっ    てくださいというふうに、校長の方から話があったと、話してあると、そうい    うふうなことを前任の校長先生から聞いております。 ○処分者代理人(飯塚) あなたは、その引継ぎを受けまして、御自分としてはどう    いった方針でやろうと思っていたんですか。 ○証人(内田) やはり学習指導要領に定められた、示された厳粛な入学式をやりた    いと、いうふうに考えたわけです。 ○処分者代理人(飯塚) 結果的には、そのようなかたちで入学式を証人は行ったわ    けですか。 ○証人(内田) そういうつもりで先生方にいろいろ話をしたり、生徒に話ししたん    ですけれども、なかなか思うようにはいかなかったということでございます。 ○処分者代理人(飯塚) 入学式は、混乱したと言ってよろしいですか。 ○証人(内田) 実施はできたんですけれども、妨害があったというふうに私は考え    ております。 ○処分者代理人(飯塚) その妨害というのは、具体的にはどういったことですか。 ○証人(内田) 9日の日に職員会議があったわけですけれども、1時半から入学式    ということで、1時ごろになりましたら、先生方に入学式の仕事の分担をお願    いしてありますので、それをお願いをして、職員会議を中断してですね、これ    でしばらく中断しますと、私のほうからお願いをして、そして、30分前です    から準備しなきゃなりませんので、教頭先生と、2階にある職員会議のやって    いる部屋から出ようとしたんですけれども、先生方に行く手を阻まれて出られ    ないと。監禁状態ですね。入口のところは、机を置いてですね、出られないよ    うにして、何人かの先生が私を囲んで、まあ動かさないということで、私はしょ    うがないので、机に戻ったということです。     また、そのあと1時間ぐらいして、遅れて始まったわけですけれども、実際    に始めてみると、生徒の何人かがカセットラジオを取ろうとしたりですね、上    で演説したり、いろんな妨害をしたということでございます。 ------------------------------------(11)------------------------------------ ○処分者代理人(飯塚) それでは、平成9年度の、続いて卒業式のことについてお    伺いいたします。     平成9年度の卒業式のことが初めて職員会議の議題とされたのは、いつのこ    とか、記憶にありますか。 ○証人(内田) 卒業式をやらないでということですか。 ○処分者代理人(飯塚) 卒業式のことが職員会議の議題として取り上げられたのは    いつかということです。 ○証人(内田) 平成9年の9月の最初の方の職員会議ですから、11日頃だと思い    ます。11日だと思います。 ○処分者代理人(飯塚) その9月11日の職員会議ではですね、従来の卒業式は行    わず卒業を祝う会を行うという提案が賛成多数で可決されたんでしょうか。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) その提案について、質疑応答ですね、これはどの程度なさ    れたんでしょうか。 ○証人(内田) たしか、一つだけ、お一人だけ質問をして意見を述ぺたかなにかあっ    たと思うんですが、それだけで、いわゆる、これはえらい変更ですし、大変な    ことでありますけれども、その割には議論がなくですね、すぐ採決というよう    なふうに記憶しております。 ○処分者代理人(飯塚) 事柄の重要性に比べると、あまりその実質的な審議はされ    なかったように思えるんですが、所沢高校では、日頃の職員会議の審議状況と    いうのは、いかがなんでしょうか。 ○証人(内田) こと、入学式、入学を祝う会、卒業式、卒業記念祭の件に関しては、    ほとんど議論はありません。少しは、あると言えば言えますし、私に言わせれ    ば、こんな大事なことをほとんど議論なしに採決すると、いうふうにずっとやっ    てきたというふうに考えております。 ○処分者代理人(飯塚) 卒業式を実施するかどうかについての職員会議に戻ります    けれども、その職員会議のときには、証人はどのような態度をとりましたか。 ○証人(内田) 大変なことで、卒業式やらないということになると、これは一体そ    ういうことができるのかどうかということもありますし、その影響等を考えて、    そのときは保留したと思います。     もっと審議して話し合ってくださいと言ったかもしれません。 ○処分者代理人(飯塚) 後にですね、入学式についても同じように職員会議で議題    として取り上げられましたね。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) そのときの審議状況はいかがだったんでしょうか。若干重    複になるかもしれませんが。 ○証人(内田) 先ほど申し上げましたように、この件に関しても、ほとんど議論は    なかったと記憶しております。 ○処分者代理人(飯塚) その入学式を実施するかどうかが議題として取り上げられ    たのは、平成9年の10月23日の職員会議ですか。 ------------------------------------(12)------------------------------------ ○証人(内田) そうです。 ○処分者代理人(飯塚) 請求人は、入学許可侯補者説明会で説明したときには、入    学式を行うかどうかについては職員会議でも随分議論したというふうに言って    いたようなんですが、それはいかがですか。 ○証人(内田) たしか請求人の竹永先生は説明の中で、先生方も十分議論をしたと    いうような話をされたと記憶しています。しかし、実態は、さっき申し上げま    したように、そういうことではありません。 ○処分者代理人(飯塚) 平成9年10月23日に職員会議でですね、入学式は行わ    ない、入学を祝う会を行うという議決が可決されましたね。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) そのときあなたは、陳述書で、あなたはそのときに、入学    式をやらないことは認めませんと、自分が決定したことを伝えたと述べていま    すが、それは間違いありませんか。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) そのとき、意見をね、あるいは態度を保留した事実はあり    ませんか。 ○証人(内田) 卒業式のときに、職員会議で2回ほど、考えさせてくれというふう    に言いましたけれども、入学式のときについては、関しては、保留したことは    ありません。 ○処分者代理人(飯塚) そうしますと、入学式については、当初から、入学式をや    らないということは認めませんというはっきりした態度を示したということで    すか。 ○証人(内田) そうです。      〔甲第26号証43ページを示す〕 ○処分者代理人(飯塚) これは平成9年11月20日の職員会議の会議録ですが、    この43ページの一番上に、「用意不十分なので保留したい」という記述があ    るんですが、これはどういったことですか。 ○証人(内田) 確かにこういうことをその職員会議で述べた記憶がありますが、入    学式や卒業式の件について校長の考えを保留すると、そういうようなことで言っ    たのではありません。     その日は生徒総会の議案書を持ってなかったので、そのことについて議論す    るということは今日はできないので、ということを申し上げるつもりで申し上    げたわけで、そしたら議長さんが次回にということで送ってくれたんだという    ふうに記憶しています。 ○処分者代理人(飯塚) その前のページ、42ページを見ますと、下から4行目に    ですね、「生徒総会の内容そのものが了承できない」という記述がありますが、    これは誰の発言ですか。 ○証人(内田) これは私だと思います。 ○処分者代理人(飯塚) その次に、「前回の職会」、これは職員会議の略ですか、    「職会で内容を検討しているので、蒸し返すのはおかしい、疑義はこの場で出    してほしい」という記述がありますが、これは誰の発言ですか。 ○証人(内田) ある先生だと思いますけれども。 ○処分者代埋人(飯塚) その次に、今取り上げました「用意不十分なので保留した ------------------------------------(13)------------------------------------    い」という発言があるんですが。 ○証人(内田) 私が言ったことです。 ○処分者代理人(飯塚) そうしますと、この保留というのは、何を指して保留した    いと言っているんですか。 ○証人(内田) 審議するということですね。審議するということを今日はやらない    でということだというふうに思います。 ○処分者代理人(飯塚) その前の発言で、疑義があればこの場で出してほしいとい    うことに対して、保留したということですか。 ○証人(内田) 改めて職員会議をやるということでお願いしたんだと思います。 ○処分者代理人(飯塚) そうしますと、これは、生徒総会の内容について態度を保    留したということではないですね。 ○証人(内田) そうではありません。 ○処分者代理人(飯塚) それから、職員会議録の記載なんですが、証人の意見は職    員会議録には記載されていたんでしょうか。 ○証人(内田) ほとんど記載されてない場合もありましたし、少しということもあ    りましたし、そういうようなケースが多かったということてす。 ○処分者代理人(飯塚) あなたは、職員会議の記載というのは非常に不備であると    いうふうな認識でおられたわけですよね。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) これは、御自分の発言があまり記載されてないということ    を指しているわけですか。 ○証人(内田) そうです。 ○処分者代理人(飯塚) 具体的にですね、証人が職員に対して、校長の発言を記載    するように指示したことはありますか。 ○証人(内田) はい、何回かあります。      〔甲第26号証59ページ及ぴ60ページを示す〕 ○処分者代理人(飯塚) これは、1998年1月16日の職員会議録ですね。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) その59ページの下から2行目、「質」と書いてあって、    「校長」、2、「決定事項について校長としての意見の記述がないがどう考え    ているか」という発言がありますが、これはあなたの発言ですか。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) 次の60ページ、4行目、「校長」としてありまして、    「職会録に私の言葉のポイントだけは書いてもらいたい、印が押せない」とい    うふうな記載がありますが、これはあなたの発言ということですか。 ○証人(内田) はい、そうです。 ○処分者代理人(飯塚) これは何を求めたものですか。 ○証人(内田) ちょっと前に戻りますけれども、4月当初からなかなか、いろんな    会議等で時間がなくてですね、職員会議に目を通すという時間がなかったとい    うことで、二学期になって、平成9年度ですけれども、見ましたら、私の意見、    私の言ったことが中心に書いてないということが、わかりました。 ------------------------------------(14)------------------------------------     で、たしか10月頃だと記憶していますけれども、職員会議で、そのときか    ら何回か、書いてくださいということでお願いをして、そのうちの1回が、こ    の職員会議録に、1月16日に記入してあるということでございます。 ○処分者代理人(飯塚) 今示しましたのは平成10年の1月16日の職員会議の発    言なんですが、その前年の10月頃からそういった指示は実際にはしていたと    いうことですか。 ○証人(内田) はい、職員会議で言ったと思います。 ○処分者代理人(飯塚) それでは、再び入学式等のことについてお伺いします。     証人は結局、入学式と入学を祝う会、これについては両方やるというふうに    決定したわけですか。 ○証人(内田) はい、そうです。 ○処分者代理人(飯塚) その決定を教職員に初めて伝えたのは、平成10年1月1    6日、先ほど会議録を示しましたが、この日の職員会議ということですか。 ○証人(内田) はい。その日だというふうに記憶しております。 ○処分者代理人(飯塚) あなたは、それ以後、その決定を変更したりしたことはあ    りませんか。 ○証人(内田) ありません。 ○処分者代理人(飯塚) 入学式と入学を祝う会、両方やるということは、一貫して    その後も変わらなかったわけですね。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) それでは、平成10年3月18日の入学許可候補者説明会    についてお伺いします。     その説明会が始まる前、会場の机の上に、証拠では甲第15号証なんですが、    「教育の基本は信頼、学校の主人公は生徒です」と題する文書が配付されるよ    うに置いてあったということのようですが、それについては、事前にあなたに    は連絡があったんでしょうか。 ○証人(内田) ありません。 ○処分者代理人(飯塚) そうしますと、あなたには断りなく配付されたものですか。 ○証人(内田) 断りなく配付しようとしたわけですね。 ○処分者代理人(飯塚) 先ほどもちょっと触れましたけれども、証人は、前回の尋    問に対する陳述で、請求人が4月9日は入学を祝う会のみ行いたいと述べたと    き、会場にざわめきなどは起こらなかったというふうに証言しています。そう    すると、保護者や入学許可候補者はですね、特に混乱はなかったというふうに    なりませんか。 ○証人(内田) ざわざわとかですね、そういうことはなかったですけれども、後で、    どうしたらいいんだろうというお母さんの、保護者の質問が出ましたから、ざ    わざわざわざわしたから混乱した、そういう音が出なかったから混乱しないと    いうような簡単なふうに結論を出すのは間違いだと思います。 ○処分者代理人(飯塚) 保護者から、当日は何時に来たらいいのかというような質    問が出たわけですね。 ○証人(内田) 一体、4月9日は何時に来たらいいんですか、というような質問が    出ました。 ------------------------------------(15)------------------------------------     非常にやはり緊張した状況の入学許可候補者説明会ですので、それだけおっ    しゃられるのも勇気のいることだったというふうに私は感じました。質問はそ    れ一つですけれども、やっぱりそういうふうに思った方もほかにおられるんで    はないかというふうに、その質問を聞きながら感じました。 ○処分者代理人(飯塚) その質問に対しては、請求人はですね、「あの、現在考え    ていることはですね、8時45分ですか、ええ、そこを目途に学校に来ていた    だければ、混乱のないように最大限努カしたいと考えております」と、こうい    うふうに発言しているんですが、請求人はそういうふうにはっきり時間を示し    て一応回答しているんですが、あなたはその、具体的には何時ということは答    えてないようですね。 ○証人(内田) 最初に資料を配って案内を出していますので、それをよく見てくだ    さいとか、校長として、これは覚えていますけれども、本校の校長として申し    上げますというようなことで、そのお母さんに答えたと思います。 ○処分者代理人(飯塚) 確かに、今の職第1号証の25ページ、請求人の発言の下    の部分にですね、「本校の校長として、その日の日程についてお配りしたわけ    でございますので、それは皆さん、御判断いただきたいとこういうふうに思い    ます。」というふうに発言しているんですが、あなたは、これによって回答し    たということですか。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) その入学許可候補者説明会では、それまでの卒業式、ある    いは卒業記念祭等の事実の経過について、校長として説明する必要はなかった    んでしょうか。 ○証人(内田) やはりですね、入学侯補者説明会の趣旨といいますか、これは、入    学式のこと、次に来るのは入学式ですから、学校に入ってからのこととか事務    的なこととかですね、そういうようなことを連絡するために来ていただいてい    るわけで、学校の中でですね、校長と先生方と生徒と言い合うような場をそこ    で作るということは、私はできなかった、やるぺきでないというふうに思った    わけです。     今、何時に来たらいいですかということだけでも、そういう質問があると両    方で答える、また何かあったら両方で答える、その中でですね、入学許可侯補    者並びにその保護者は、本校の生徒並びに保護者じゃありませんからね、何か    事故があったりするとこれは大変なことになりますし、校長としては、そうい    う争いみたいな、言い合いみたいな、その場ではやりたくないと、こういうふ    うに思って、校長としてこういうふうにお願いをします、あとは保護者が判断    してくださいと、そういうことで話をしたわけであります。 ○処分者代理人(飯塚) それでは、続いて、職員会議録を後で加筆等したことにつ    いて伺います。     職員会議録はですね、結果的には情報公開請求がなされた時以後に加筆をさ    れているわけなんですが、これは、情報公開請求があったからそういうふうに    加筆したんではないんですか。 ○証人(内田) 時間的にはですね、情報公開が請求があって、そのあと加筆したと    いう、そういう時間的な順序になると思います。     ただ、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、二学期になって職員会議    録を見たら、きちっと整理されてないということで、先生方にお願いを職員会    議等でしてきたわけです。で、情報公開が請求されまして、私はこのまま情報    公開すればいいというふうには思ったんですけれども、県の先生のほうに伺い ------------------------------------(16)------------------------------------    まして、やはりこういうことでは、情報公開、要するに公文書でないと、こち    らの決裁がないものは公文書でないというような指導がありまして、これは学    校で備えなけれればならない記録類の一つでありますし、きちっとした公簿で    すので、こうなると、公開されたものはないということになっちゃいますので、    きちっと決裁をしてくださいというような指導を受けました。     その後、先生方にも引き続き、加筆するなり、修正するなり、きちっと整理    してですね、私の言っていることを中心にまとめてくださいというふうにお願    いをしたわけですけれども、やっていただけないと。     公開の時期が迫るし、延長もしてもらいましたけれども、やむを得ないとい    うようなことで私自身が加筆したと、そして公開したということでございます。     ですから、公開してから、請求が出てからあわてていろんなことをしたとい    うことでなくて、それ以前にですね、準備をし、仕事をしながらやってきたと    ころ公開請求が出て、時間的にはそのあと、加筆したというようなかたちになっ    たわけでございます。      〔甲第34号証を示す〕 ○処分者代理人(飯塚) これは平成9年4月10日と、それから後半のほうが4月    11日、翌日の職員会議録ですね。     これ、以前の請求人代理人の方の指摘で、どうも会議録の日を間違えて、取    り違えて加筆してるんじゃないかというような指摘があったんですが、これは    いかがですか。 ○証人(内田) これは前に、前の公開口頭審理の時だったでしょうか、その前だっ    たでしょうか、あったところなんですが、後で調べますというような返事をし    たと思うんですけれども、11日の職員会議録の1枚がですね、10日のほう    に誤って綴じられていて、そこのところに私のほうで10日の加筆分の加筆を    した、してしまったということだというふうに思います。 ○処分者代理人(飯塚) 今おっしゃいました11日分の1枚というのは、この会議    録の右下にページ番で番号をふってありますが、この番号で言いますと何番の    用紙ですか。 ○証人(内田) これは要するに、6番ですね。 ○処分者代理人(飯塚) 6番の、本来はこれは何日の会議録ですか。 ○証人(内田) 11日のですね。 ○処分者代理人(飯塚) 4月11日の会議録ですか。それはどこからわかりますか。 ○証人(内田) 内容からわかりますけれども、この前も代理人の方がおっしゃって    ましたけれども、字体からもなんとなくわかると。 ○処分者代理人(飯塚) 字体ですか、筆跡。 ○証人(内田) 筆跡ですか。 ○処分者代理人(飯塚) 字体ですね。4月11日の記録者は岩下さんという方のよ    うなんですが、その人の筆跡……。 ○証人(内田) というふうにも、後のほうからも、考えられます。 ○処分者代理人(飯塚) あなたが加筆したときには、その職員録の綴り方は、この    甲第34号証の状態で存在していたわけですか。 ○証人(内田) そのへんはよくわからないんですけれども、どこかで、番号がふっ    てないので間違えて、この10日の方に入ってしまったんだというふうに思い    ます。 ------------------------------------(17)------------------------------------ ○処分者代理人(飯塚) 結果的には、この右下に(6)と書いてある部分ですね、こ    この会議録は、4月10日の職員録とあなたは認識して加筆したわけですか。 ○証人(内田) ええ。上に書いてあるものを見ればよかったんですけど、そこのと    ころに気がつかないで、ここの場所にあるということで加筆したということで    す。 ○処分者代理人(飯塚) ここは完全に取り違えてしまったということですか。 ○証人(内田) そうです。取り違えました。 ○処分者代理人(飯塚) そういった職員会議録の加筆、あるいは整理っていうんで    しょうか、そういったものは実際にはどなたが行ったんですか。 ○証人(内田) 私と教頭先生です。 ○処分者代理人(飯塚) それ以外の人に頼んだりしたことはないですか。 ○証人〈内田) 加筆とか、削除とか訂正とか、そういうことはやってもらっており    ません。二人だけでやりました。 ○処分者代理人(飯塚) それでは、証人の今までの陳述、あるいは証言について、    少し補充的にちょっとお伺いいたします。     証人は、第6回の口頭審理で、平成10年2月5日の卒業認定会議の後、再    度卒業認定会議をやっているというふうに証言しているようですが、これは事    実ですか。 ○証人(内田) 後で調書を読みまして、私の方でですね、よく聞こえなくて間違っ    た返事をしました。そのあとは認定会議は行っておりません。訂正させていた    だきます。 ○処分者代理人(飯塚) 卒業認定会議というのは、そうしますと、平成10年2月    5日に開催された1回だけということでよろしいですか。 ○証人(内田) そうです。 ○処分者代理人(飯塚) それから、証人が作成しました乙第1号証の事故報告書な    んですが、これは、証人は何を基にこの報告書を作成したんですか。 ○証人(内田) 録音テープでございます。 ○処分者代理人(飯塚〉 それを聞きながら、反訳するようなかたちで作成したとい    うことですか。 ○証人(内田) そうです。 ○処分者代理人(飯塚) 証人はですね、甲第37号証で提出されておりますが、入    学許可侯補者とその保護者に対して文書を出しましたね。その中でですね、証    人は「入学は認められるためには、入学式に出席し、校長の入学許可を受ける    ことが必要である」というふうに記載していますか。 ○証人(内田) 入学式に出席してということは、書いて、言っておりません。     入学式で入学を許可します、入学を許可するのが校長ですと、この二つだけ    でございます。 ○処分者代理人(飯塚) あなたはそういったことは記載していないということです    ね。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) 同じころ出されました県教青委員会の文書では、どういう    ふうに書かれていましたか。 ○証人(内田) ちょっと覚えがありませんけれども。 ○処分者代理人(飯塚) 若干、あなたの文書とは二ユアンスが違いますか。 ------------------------------------(18)------------------------------------ ○証人(内田) 違ったと思います。 ○処分者代理人(飯塚) それから、平成10年3月18日の入学許可候補者説明会    であなたが録音テープとった……説明会でとった録音テープなんですが、これ    を県教育委員会の方に提出した時期はいつですか。 ○証人(内田) それは前に、事故報告書を出した前の、前だったと思いまして、そ    ういうような証言をした記憶があるんですけれども、いろいろ思い出してみま    すと、事故報告書を出した後だと思うんですけれども。 ○処分者代理人(飯塚) 後。 ○証人(内田) 訂正させていただきたいと思います。 ○処分者代理人(飯塚) 私からは以上で終わります。 ○処分者代理人(鍛治) 処分者代理人の鍛治でございます。私のほうから2、3お    聞きいたします。      〔第5回の口頭審理調書を示す〕 ○処分者代埋人(鍛治) この審理調書の22ページを見てくれますか。     この中にですね、生徒会の説明、文書の配付、話合い、経過説明とかの質問    等がありますよね。そういう文句で質問されているでしょう。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) この当時、生徒会は何を求めてこのような要求をしていた    んですか。     わかりますか。話合い、生徒会の説明、文書の配付、経過説明等々の文言が    あるでしょう。生徒会ではどういうことを求めていたんでしょうか。 ○証人(内田) 自分たちの考えを知ってもらいたいということだと思いますけれど    も。 ○処分者代理人(鍛治) 結局、入学式は行わないようにという、そういう趣旨の要    求をしてたんじゃないんですか。 ○証人(内田) それは、生徒の方は、入学式はやらないと、入学を祝う会のみでや    りたいというふうに……。 ○処分者代理人(鍛治) そういうことを要求してたんでしょ、生徒会の方は。 ○証人(内田) そういうようなことを結局、自分たちがいろんなところで話をした    いということでございます。 ○処分者代理人(鍛治) それから、同審理調書の22ページの下から2行目、よろ    しいですか。そこにですね、「昨年と同じにならないように」ということがあ    るでしょ、記載されているでしょう。 ○証人(内田) ええ。 ○処分者代理人(鍛治) これは、具体的に言うとどういうことなんですか。「昨年    と同じにならないように」という……。 ○証人(内田) ちょっと……。 ○処分者代理人(鍛治) わかりませんか。 ○証人(内田) いえ、頭を切り替えなくちゃ……。 ○処分者代理人(鍛治) 簡単で結構ですよ。     じゃ、もう一つね、23ベージ見てください。その中ほどにね、「昨年度の    状況からそういうふうに、二度とそういうことのないように」という、答えて ------------------------------------(19)------------------------------------    いるでしょ。 ○証人(内田) 何行目で……。 ○処分者代理人(鍛治) 中ほどに、ありませんか。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) こういうことは、どういう、もう少し簡単に説明していた    だくと、昨年と同じようにならないようにとか、二度とそういうことがないよ    うにという、簡単に言うとどういうことなんですか。 ○証人(内田) これは平成10年のことでございますよね。 ○処分者代理人(鍛治) 平成9年度じゃないですか。平成9年度、平成10年。     だから、質問を受けて、そういうことを内田先生は答えているでしょう。そ    れを簡単にね、もう少し具体的に説明をしてもらいたいんですよ。 ○証人(内田) 平成11年度の入学式のことですか。 ○処分者代理人(鍛治) 具体的にどういうことなのか述ぺてみてください……意味    がわかりませんか。 ○証人(内田) 入学式のときに、講堂のほうへ誘導してですね、すぐに体育館のほ    うに行かないように、結果的には入学式が遅れたということがあったわけです    けれども、そのこと……ちょっと、年度が2回ありますので。 ○処分者代理人(鍛治) そういうようなことを指してるんですか……記憶している    範囲内でいいですよ。 ○証人(内田) ちょっと前の方を読ませていただく時間というのは……。 ○処分者代理人(鍛治) そうするとね、今あなた言ったでしょ、二言三言、言いま    したよね、具体的にね。そういうようなことでよろしいんですか、大体。 ○証人(内田) そのことが、この前後から、今のことを言っているのかどうか、ち    ょっと……そうですというふうに言い切れないわけなんですけれども、入学式    も、卒業式もそうですけれども、会場のほうへですね、みんな出て、参加して    いただきたいと、そういう気持ちがあったことは事実です。 ○処分者代理人(鍛治) それから、同じくね、その審理調書の24ページを見てく    れますか。この1行目、そこに「従来どおりの式にしてほしい」ということが    書いてあるでしょ。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) 生徒会では具体的にどういうことを言ってたんですか。従    来どおりとは何なのか。 ○証人(内田) 国旗や国歌のない入学式ということでございます。      〔第6回口頭審理調審を示す〕 ○処分者代理人(鍛治) 第6回の口頭審理調書の10ページを見てください。     ここに、11行目ですね、「質問書」というのがあるでしょ。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) これ生徒会からの質問書だと思うんですけど、生徒はどう    いう、この質問書で質問をしていたんですか、わかりますか。どういうことを    言っていたんですか。質問していたというのか。 ------------------------------------(20)------------------------------------ ○証人(内田) これは平成9年度のことだと思いますので、9年度の一学期の間は    国旗国歌のことが中心でしたので、それらのことだというふうに思います。 ○処分者代理人(鍛治) だから、国旗、国歌をどうしろというんですか。 ○証人(内田) 国旗、国歌を入学式や卒業式にですね、やらないでいいんじゃない    かというようなことが入っていたと思います。     あと、幾つかありましたけれども、特に覚えておりませんですけれども。 ○処分者代理人(鍛治) それからね、ついでに聞きますけど、その調書の11ペー    ジから12ページ。その中にね、話し合いたいとかですね、あるいはまた説明    会というものが書いてあるでしょ。ありますよね。 ○証人(内田) ええ。 ○処分者代理人(鍛治) これは、どういうようなことについて生徒会のほうから話    し合いたいとか、説明会どうのこうのって言ってたんですか。 ○証入(内田) 学校行事について、入学式、卒業式、学校行事ですけれども、そう    いうようなものをですね、生徒と先生方、生徒と校長と話をして、話し合うだ    けでなくて、それによって対等なかたちで何か結論を出そうと、そういうよう    なことを言われてきたというふうに私は思っております。 ○処分者代理人(鍛治) そういう中で、入学式、卒業式について、具体的にですね、    国旗、国歌を掲揚しないとか斉唱しないとか、そういうような要求も入ってい    たんですか。 ○証人(内田) 一学期の間はほとんどそのことが中心でしたので。 ○処分者代理人(鍛治) 中心ですか。 ○証人(内田) 当然、入っているということでございます。      〔第6回口頭審理調書の19ページを示す〕 ○処分者代理人(鍛治) 19ページ、いいですか。その2行目から3行目にかけて    「厳粛で清新な卒業式を実施したい」とあるでしょ。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) これは先生がおっしゃったことですよね、内田先生がね。    これは、生徒あるいは生徒会では、卒業式を行うということ自体に反対してい    たんですか。卒業式はやらないと。 ○証人(内田) 平成9年度の夏休み後だったと思いますが、入学式や卒業式で国旗    や国歌をやらない、実施しないということをするためには、式というかたちを    とらなければいいんだということで、祝う会とか記念祭ということになったわ    けですけれども、それは生徒が出した新聞にもそれは定期的に載ってまして、    式というかたちをとらなければやる必要はないと、こういうようなことで、二    学期からはそれの流れの中で進んでいったというふうに思います。 ○処分者代理人(鍛治) それから、その同じく調書の19ページ、よろしいですか。     19ページの14行目以下に、1、2、3という印がついて、文書、こうい    う文書を掲示したという文言があるでしょ。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) これは、そうすると、生徒、生徒会では卒業式を行うこと    については反対してたんですか。 ------------------------------------(21)------------------------------------     こういう掲示を校長先生が貼ったんでしょ。 ○証人(内田) 卒業式やることは反対してたわけです。 ○処分者代理人(鍛治) 卒業式を行うことについて反対してたんですか。 ○証人(内田) はい。卒業式やると国旗、国歌、掲揚、斉唱しなけれぱなりません    からですね。 ○処分者代理人(鍛治) 卒業式を行うことについては、先生方はやはり反対してい    たんですか。 ○証人(内田) そうです。 ○処分者代理人(鍛治) そうですか。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) 職員会議では、卒業式は行わないということにしていたん    ですかね、やはり。 ○証人(内田) そうです。 ○処分者代理人(鍛治) それから、第7回口頭審理調書に関係してきますけれども、    平成10年度の入学式がありますよね、平成10年4月9日に行われた入学式。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) この日までで、職員会議では、内田先生が決めた、入学を    祝う会は入学式を行った後に行うということを、職員会議で先生方が認めたと    いうことはないんでしょ。 ○証人(内田) ないです。 ○処分者代理人(鍛治) その日まで。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) 認めてないんでしょ。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) 入学を祝う会だけを行うということを職員会議では決めて    いたんでしょ。 ○証人(内田) そうです。先生方の意見はそういう意見でまとまっていたわけです。 ○処分者代理人(鍛治) それから、生徒会の方でも同様ですか。 ○証人(内田) 生徒会の方もずっとそうです。 ○処分者代理人(鍛治) 入学を祝う会のみ行う、入学式は行わないということを、    その日まで、4月9日の日までそういうふうに決めていたんでしょ。 ○証人(内田) はい、そうです。 ○処分者代理人(鍛治) それは間違いないんですよね。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) 終わります。 ○委員長(坂巻) どうぞ。 ○請求人代理人(佐々木) 請求代理人の佐々木ですが、今、鍛治代理人から質問が    あった部分からちょっとお伺いします。     生徒会からあなたに、生徒会のホームルーム委員会からあなたに、この入学    式について9項目の質問書が出ましたね、というのを確認されましたね。それ    であなたは、質問の内容、生徒会からの質問の内容について、どういうふうに ------------------------------------(22)------------------------------------    理解をされていたんですか。 ○証人(内田) どういうふうに理解……。 ○請求人代理人(佐々木) どういう質問が出ていたという理解なんですか。 ○処分者代理人(鍛治) 9項目というのは何ですか。 ○請求人代理人(佐々木) いや、9項目の質問書が出ましたねという観点での。     いろいろ出たけれども、こういうことだろうという、記憶の範囲で、どうで    すか。 ○証人(内田) さっきも申し上げましたように、ここへ臨むについて一応全部調べ    てきたんですけれども、思い出すように、そこのところは逃してしまいました    ので、覚えてないんですけれども。 ○請求人代理人(佐々木) 生徒たちが質問している内容は、所沢高校の伝統である、    話合いで進めていくと、生徒の自主性、自由が尊重されると、ここが今危機に    瀕しているんだと、こういう観点での質問だったんじゃないんですか。 ○証人(内田) 覚えてないんですけれども。申し訳ありません。 ○請求人代理人(佐々木) 結果として、あなたは、所沢高校の校長先生でおられた    時期に、最後まで生徒たちの気持ちについて理解ができなかったということに    なると思うんですよね。     ちょっと確認をしますけどね、ホームルーム委員会の発行しているチラシだ    と、原点は校長先生のやり方についてだと、日の丸、君が代を行う行わないと    いうことではないと。     それで、質問の内容は、なぜ自分たちに前もって伝えなかったのですかとか、    なぜ、1年生が入学式で返事をしないのに呼名をどんどん続けているんですか    とか、そういう、あなたの行われたスタイルについての質問だったんじゃない    んですか。 ○証人(内田) その質問にそのまま答えられませんけれども、さっきも申し上げま    したように、最初の一学期の間は、入学式、卒業式での国旗、国歌の実施とい    うことが中心で、そのあとは、そうでない、ほかのいろんな議題に、というか、    中心、話題に変わっていったというふうに私は認識しておりました。 ○請求人代理人(佐々木) だから認識が全然ずれているんだけど、生徒たちが本当    にあなたにお願いをしていたのは、どうして今までの話合いの伝統があなたに    よって破られるんですか、ということだったんでしょ。 ○証人(内田) さっき答えたとおりなんてすけれども。 ○請求人代理人(佐々木) ちょっと質問を変えますね。竹永教諭の処分理由につい    て、あなたの事故報告書は、校長の説明に対し、これと異なる内容の説明を行    い、保護者、候補者に混乱を与えたと、こう記載していますね。     すると、この候補者説明会でのいわぱ被害者というのは、あなたの文書でも、    保護者、侯補者ということになりますね。あなたではないんじゃないんですか。 ○証人(内田) そのへんのところはよくわかりませんけれども、私の考えは、さっ    き申し上げたとおりでございます。 ○請求人代理人(佐々木) あなたの証言を聞いたから聞いているんです。つまり、    あなたが記載をされた事故報告書には、あなたが被害者であるというニュアン    スの記載は見当たらないんです。保護者、候補者に混乱を与えたとのみ書いて    あるんです。     お見せしてもいいんですが、どこにあなたが被害者であるという、あなたの    証言に沿った記載部分があるんですか、特定できますか……。 ------------------------------------(23)------------------------------------     じゃ、答えがないという前提で更に聞きますが、更にですね、竹永教諭の発    言に対して、会場は決してざわついたりしたようなことはないと、だから、一    見、客観的な混乱はなかったと。ここはよろしいんでしょう。 ○証人(内田) ざわざわしたことはありませんでしたから。 ○請求人代理人(佐々木) それで、あなたが言われる混乱というのは何なんですか。    さっき一つ挙げられたけれども、それだけですか。 ○証人(内田) ですから、表に出たのはそれだけですよね。 ○請求人代理人(佐々木) じゃ、表に出なかった混乱というのは何ですか。 ○証人(内田) さっきの、私が思うにはですよ、さっき……。 ○請求人代理人(佐々木) 具体的事実を挙げてください。事実を挙げられるなら思    う内容で証言してください。 ○証人(内田) 表に出たのは、さっきだけですという返事になります。 ○請求人代理人(佐々木) それだけなんですな。     表に出なかったのは、なかったと同じことでしょう。 ○処分者代理人(鍛治) 佐々木先生、そこはね、意見の違いですよ。こちらの答弁    書をよく読んてくださいよ。 ○請求人代理人(佐々木) 証人に証言を求めている場所でしょう。 ○処分者代理人(鍛治) こちらの答弁書、準備書面を見れぱ、処分者側がどういう    主張しているかわかるでしょう。 ○請求人代理人(佐々木) 処分者の主張は全然わかんない。     どうなんですか。     質問があったということだけだというふうに聞いてよろしいんですな。質問    があったことが、どうして混乱なんですか。 ○証人(内田) 入学許可候補者説明会に新入学する中学生とですね、その保護者が    行ったときにですよ、学校へ。校長が言ったことと、また別のある一教諭が言っ    たことと違うというようなことがあったら、どうしますか。どう思いますか。 ○請求人代理人(佐々木) 質問はそういう趣旨ではないでしょう。何時に行ったい    いんですかという質問でしょう。質問があったことが混乱なんですか。 ○証人(内田) どうしたらいいかわからないというふうにその人はおっしゃったん    ですね。 ○請求人代理人(佐々木) 何時に行ったらいいかわからないと、こういうことでしょ    う。     だから、竹永さんはその直後に、8時45分ですと、こういう回答をされて    いるでしょう。質問についての回答があって、仮にあなたの言う混乱があった    としても、それは即座に収まっているでしょう。     どういう混乱なんですか。 ○証人(内田) ですから、さっき申し上げましたように、表に出たのがそういうこ    とでありますと。 ○請求人代理人(左々木) 私の質問に答えてください。表に出なかった混乱がある    んなら、そう言ってくださいよ。 ------------------------------------(24)------------------------------------ ○証人(内田) さっきから申し上げていますけれども、何時に来ていいかわからな    いというのが私は混乱だというふうに思ったわけですよ。 ○請求人代理人(佐々木) じゃ、その来ておられる人が、その報告でわからなかっ    たと、こういうふうに思わせてしまったことが混乱なんですか。     いろんな方がおられてね、そのニュアンスで受け止め方いろいろあるけれど    も、質問があったから混乱ということには、ならないんじゃないんですか。 ○証人(内田) 意見を求められているんですか。 ○請求人代埋人(佐々木) だから、何が混乱なんでしょうかと聞いている。 ○証人(内田) 校長の言っていること、学校の責任者の校長が言っていることとで    すね、ある教諭が言っていることと違うことが、同時にそういう入学許可候補    者説明会で出されるということ自体が私は混乱を与えるというふうに……与え    ているというふうに私は思います。 ○請求人代理人(佐々木) あなたの証言は変わりましたよ。質問が出たことが混乱    なんだと、こういうふうに述べられたんではないですか。     その例示として先ほどの質問を挙げられたんではないんですか。 ○証人(内田) いや、別に変わってはおりませんですよ。私の考えを申し上げたの    で。 ○請求人代理人(佐々木) あなたに対する質問もありましたね。例えば、あなたの    配付した文書の中で、入学式の中で入学を許可しますという、この括弧書きの    ところが、やはり保護者としては非常に気になる部分でございますと、それで    ですね、これを読みますと、入学式のほかでは入学は許可できませんよという    ふうに読み取れる可能性があると、遅れていったらどうなるんですかと、こう    いう質問がありましたね。 ○証人(内田) はい。 ○請求人代理人(佐々木) これ、混乱なんですか。 ○証人(内田) いや、学校の責任者の校長が言っていることですから、そのへんは    御理解をいただけるというふうに私は思います。 ○請求人代理人(佐々木) あなたの配付した文書では理解できないから聞いている    んでしょう。遅れていったらどうなるんですかと。     あなたはちやんと答えられました? ○処分者代理人(鍛治) それは何回も何回も前に中山さんから質問出て答えている    じゃないですか。 ○委員長(坂巻) まあ、あんまり議論しても、意見の陳述になって平行線になるか    ら、質問がもしほかにあったら聞いてください。 ○請求人代理人(佐々木) 要するに、あなたの書かれたもの、あなたの説明で理解    ができませよという質問があって、あなたはそれに直截には答えておられない    でしょう。それは混乱なんですか。 ○証人(内田) ……。 ○請求人代理人(佐々木) じゃ、回答がないとして先へ行きますが、職員会議の議    事録の問題について、幾つか聞いていきます。     職員会議はあなたが招集をされる、議題は、特にあなたが提案をされた議題    に限定しないで、校務に関することであれば制限はないわけですよね。そうで    すな。 ------------------------------------(25)------------------------------------ ○証人(内田) そういうことはないと思いますけれども。時間……。 ○請求人代理人(佐々木) だって、分掌上はそうなっているでしょう。 ○証人(内田) 時間がありますからね。 ○請求人代理人(佐々木) そういうたぐいの問題じゃない、議題について制限があ    るのかって聞いているんです。校務に関することであれぱ制限はないでしょう。 ○証人(内田) その日に終わりにするということでなけれぱ、制限はありません。 ○請求人代理人(佐々木) 職員会議の議長、副議長、記録係というのは、どういう    ふうに決めるんですか。 ○証人(内田) 順番が基本だと思いますが。 ○請求人代理人(佐々木) 記録係の任務というのは何ですか。 ○証人(内田) はい? ○請求人代理人(佐々木) 記録係の任務というのは、何ですか。 ○証人(内田) 記録係は、記録することですね。 ○請求人代理人(佐々木) 検印欄がありますね。この検印欄は誰が押すんですか。 ○証人(内田) 表紙の右側のところの二つでございますか。 ○請求人代理人(佐々木) はい。 ○証人(内田) それは、校長と教頭だというふうに理解しています。 ○請求人代理人(佐々木〉 この検印の意味は何てしょうか。 ○証人(内田) 校長、教頭はそこへ、中を見ててすね、確認して押すということで    すね。 ○請求人代理人(佐々木) 検印がないと、職員会議は存在しなかったことになりま    すか。 ○証人(内田) 検印がなければ職員会議は……何ですか。 ○請求人代理人(佐々木) 存在しなかったことになりますか。 ○証人(内田) 記録があってもですか。 ○請求人代理人(佐々木) うん。 ○証人(内田) よく、そのへんは校長が見て判断することじゃないですか。 ○請求人代理人(佐々木) 私の質問に端的に答えてもらいたんだけど、職員会議が    なかったことになるんですか、検印がないと。 ○証人(内田)検印がないと……職員会議……校長が認めて職員会議開いたわけです    か。それだったら……。 ○請求人代理人(佐々木) 時間が限られているんですから……。 ○処分者代理人(飯塚) 質問の趣旨が不明ですよ、今のは。 ○請求人代理人(佐々木) 非常に明確じゃないですか。 ○処分者代理人(飯塚) 非常識ですよ、そんなこと。 ○請求人代理人(佐々木) 何が非常識なんですか。端的に答えてくれないから……。 ○処分者代理人(飯塚) 職員会議があるかないかと記録自体は全然違うことじゃな    いですか。そんなのお分かりになっているでしょう。質問することはないです    よ。お分かりになっているのに、そんな質問するまでもないですよ、そんなこ    とは。 ○委員長(坂巻) いや、今聞いた質問分かりますか、質問の趣旨。 ○証人(内田) よく分からないので……。 ○委員長(坂巻) もう一度ゆっくり聞いてください。 ------------------------------------(26)------------------------------------ ○請求人代理人(佐々木) 検印の意味というのは何ですかという、まず質問をいた    しました。で、見たという確認だと。そうでしょう。     で、職員会議があって、議事録にあなたの検印がないからといって、職員会    議はなかったことにはならないでしょうという趣旨ですよ。それは飯塚先生言    われるとおりです。だから、それはそうだと証言いただけれぱいいんですよ。    先へ進むんですよ。     考え込まれるから困るんです。 ○証人(内田) いや、もう2時間近くなりますので、ちょっと、こういうことは    ……。 ○請求人代理人(佐々木) こんなにだらしのない証人は私は久しぶりてすよ。 ○証人(内田) いやいや、そんなことはないですよ。 ○委員長(坂巻) ちょっとそれは言い過ぎですよ。 ○証人(内田) 一言一言きちっと責任もって言っているんですから、疲れます。 ○委員長(坂巻) 進めてください。 ○請求人代理人(佐々木) じゃ、誘導しますわ。検印がないからといって職員会    議がなかったことにはならないですよね。そうですな。 ○委員長(坂巻) 証人ちょっと、疲れていて、理解しにくいですか。 ○証人(内田) はい。 ○委員長(坂巻) 理解しにくい……あと何分ぐらいですか。 ○請求人代理人(佐々木) あと10分ぐらいです。 ○委員長(坂巻) 10分ぐらい。      多少時間がずれてもいいですか。それでは、10分ぐらい延ばしますから、     5分ぐらい休憩してください。 午後4時16分休憩 午後4時21分再開 ○委員長(坂巻) それでは、内田証人、お疲れでしょうけど、もう少しですから御    辛抱願います。     再開いたします。     それでは、佐々木代理人、簡潔に、質問してください。 ○請求人代理人(佐々木) その点は誘導しますが、検印がないからといって、職員    会議の存在とか、職員会議で議題が審議をされた事実については、これは揺る    がないわけですよね。これはよろしいでしょう。 ○証人(内田) 職員会議であればですね。 ○請求人代理人(佐々木) だから、あなたの赴任される前の、以前の所沢高校の職    員会議録には校長先生の検印はありませんよね。 ○証人(内田) そうですか。 ○請求人代理人(佐々木) これ確認されたことない?現実にないですよ、検印は。    今一つ手元にありますけどね。 ○証人(内田) それは気がつかなかったですが。 ○請求人代理人(佐々木) そうですか。ないですよね。 ------------------------------------(27)------------------------------------     逆に、あなたのお立場からいって、職員会議の会議録に検印をしたからこの    議決に拘束をされるということにもならないわけでしょう、あなたのお立場で    言えば。 ○証人(内田) そうですね。そのあと、校長の考えを言ってますけれどもね。 ○請求人代理人(佐々木) だから……。 ○証人(内田) ええ。それには拘束されないです。 ○請求人代理人(佐々木) 拘束されないというわけでしょう。 ○証人(内田) ええ。 ○請求人代理人(佐々木) だから、そういう意味では、この検印というのは決裁印    ではないでしょう。そのことによって初めて行政の意思が確定をする、確認を    されるという性格の判子ではないでしょう。 ○証人(内田) いや、そのへんのところはよくわかりません。 ○請求人代理人(佐々木) そうなるはずなんですよ、論理的にいうとね。     だから、あなたは、これは決裁文書だから、自分で、招集権者であるあなた    がね、1年以上たって、1年半たって記載をしても問題はないんだと言われる    んだけど、決裁文書だという根拠がね、どこにあるんですか。 ○証人(内田) 難しい専門的なことは分かりませんけれども、学校として備えなけ    ればならない帳簿類の一つなわけですから……。 ○請求人代理人(佐々木) だからといって、必ずそれは決裁文書というふうにはな    らないでしょう。 ○処分者代理人(鍛治) ちょっと、今の質問、異議があります。証人は決裁文書と    言ってました? ○請求人代理人(佐々木) 決裁をする文書と言われていますよ。 ○処分者代理人(鍛治) 決裁して初めてその文書が成立するんですよということを    言っています? ○請求人代理人(佐々木) いやいや、そういうふうに言っているかどうか……公文    書の中の決裁文書だと言われているから聞いているんですよ。     そうですよね。 ○証人(内田) 学校の責任者の校長の判が押されて保存されているというのが通例    だというふうに私は思っています。 ○請求人代理人(佐々木) そういう文書であってもさ、決裁文書ということではな    いんじゃないですか。つまり、それで行政の意思が確定する文書というふうに    はならないんじやないですか。     公文書の中にはね、決裁文書と供覧文書と、審議会や意思形成過程を記録を    する文書と、それぞれありますよね。これはどういう性格の文書なんですか、    職員会議議事録というのは。 ○証人(内田) 職員会議の様子を記録してあるわけですから……。 ○請求人代理人(佐々木) 正確に職員会議の内容が、意思形成がね、記録をされて    いるということにポイントのある文書ですよね。少なくともあなたのお立場で    はですよ。違いますかね。 ○証人(内田) 難しい質問で、よくわからない部分がありますけれども……。 ------------------------------------(28)------------------------------------ ○請求人代理人(佐々木) 難しいですかね。     そうすると、この記録的文書の真実性というのは誰が担保することになる……    失礼、担保という言い方はおかしいね、だれがその責任を負うことになるんで    すか、会議の文書の真実性というのは。 ○証人(内田) それは校長だと思いますけどね。 ○請求人代理人(佐々木) 記録者じゃないんですか。 ○証人(内田) いえ、違うと思います。 ○請求人代理人(佐々木) どうして。普通の会議は、記録者が指名をされて、記録    者の責任において記載をしますよね。で、議事録署名者の役割は何ですか。な    んか中学の社会科の教育しているような質問で申し訳ないんだけどね。 ○証人(内田) 記録を正確にきちっと記録しているかどうかということ、会議をき    ちっと記録しているどうかということを校長が見ると、きちっと記録されてい    れぱ校長が判を押すと。 ○請求人代理人(佐々木) 判を押しても押さなくても、文書の効力としては関係な    いわけでしょう。 ○証人(内田) いや、そうじゃないと思います。 ○請求人代理人(佐々木) あなたの今までの私の質問に対する答えでいえばね、そ    ういうのを認めたことになるんじゃないんですかね。     それから、ちょっと角度を変えて聞きますが、議事録、一部抜き取りました    よね。 ○証人(内田) はい。 ○請求人代理人(佐々木) これ、抜き取りは教育委員会の指示なんですか。 ○証人(内田) いえ、私がやったことで……。 ○請求人代理人(佐々木) 抜き取ったことについて教育委員会に報告をしましたか。 ○証人(内田) したと思いますけれども。 ○請求人代理人(佐々木) 教育委員会のどなたが、どういう回答をあなたにされた    んですか。 ○証人(内田) ちょっとそのへん、覚えてないですけれども。 ○請求人代理人(佐々木) 抜き取りますがいいですかという質問ですか。抜き取り    ましたよ、よろしいですかという質問ですか…・。     文書の抜き取りは教育委員会の誰が認めたんですか。 ○証人(内田) 認めますとか、いいですよとか、そのへんのところはよく覚えてな    いですけどね……。 ○請求人代理人(佐々木) 抜き取った文書はどこにあるんですか。 ○証人(内田) それはこの前も聞かれました。 ○請求人代理人(佐々木) どこにあるんですか。 ○証人(内田) それはわからないんです。 ○請求人代理人(佐々木) どうしてですか。抜き取ったあなたが、どこに置いたん    ですか。 ○証人(内田) 職員会議録ではありませんから。 ○請求人代理人(佐々木) だから、どこに置いたんですか。 -----------------------------------(29)------------------------------------ ○証人(内田) 学校ですよね。 ○請求人代理人(佐々木) 学校のどこですか。 ○証人(内田) いや、ちょっと覚えてない……。 ○請求人代理人(佐々木) どうしてないんですか。 ○証人(内田) 会議録、保存されるものではありませんから。 ○請求人代理人(佐々木) あなたが焼却したんですか。 ○証人(内田) いや、覚えていないです。 ○請求人代理人(佐々木) どうしてなくなるんですか。 ○証人(内田) 前も質問されて、お答えしてあるというふうに思います。 ○請求人代理人(佐々木) あなたが抜き取った文書がどうしてなくなったかという     ことについて……。 ○委員長(坂巻) 覚えてないというんだから、ほかの質問にしてください。 ○請求人代理人(佐々木) そうですか。 ○請求人代理人(中山) 録音テープ反訳書の25ページを示します。      〔反訳書(職第1号証)25ページを示す〕 ○請求人代理人(中山) あなたが、入学説明会の当日混乱したという一つの具体的    な例として唯一述べられた部分ですけど、要するに、保護者の質問で、一体何    時に来たらいいのかという質問があったことが混乱だということを言われたこ    とに対して、そのあとすぐ、8時45分だというふうに答えたのは竹永教諭で    すよね。先ほどの話ですとね。     そのあとの下り、この25ページの上から7、8行目ぐらい、「はい、やり    ます、えーと」というのは、これが校長先生ですね。あなたの発言ですね。 ○証人(内田) そうです。 ○請求人代理人(中山) あなたは、何時に来たらいいのかという保護者の質問に対    して、はっきり何時とは答えないで、それで、ここに書いてあるような答えを    した。 ○証人(内田) はい。 ○請求人代理人(中山) 「えー、本校の校長としてその日の日程についてお配りし    たわけでございますので、それは皆さんご判断をいただきたいと、こういうふ    うに思います」ということで答えていますね。     そのすぐあとに、段落下げて、「いつまでやるの。」というふうに言ってい    るのは、これあなたの言葉ですね。     これ、質問に対して、保護者からの質問に対して、「一体いつまでやるの」    ということを、あなたは心の中で思ったことをぽろっと出しちゃったのが録音    されているんでしょう。     そうじゃないんですか。あなたか教頭先生か、どっちかなんでしょう。 ○証人(内田) ええ、そうです。 ○請求人代理人(中山) どっちにしても極めて不護慎だと思いませんか。保護者が    真面目に質問していることでしょう。そうじゃないですか。     どちらにしても不謹真ですよね。そう思いませんか。 ○証人(内田) 皆の前で言っているわけではありませんからね。 ○請求人代理人(中山) そういう気持ちで、あなたはその日臨んでいたわけね。こ    の時間帯ですよ、この時間帯では。 ------------------------------------(30)------------------------------------ ○証人(内田) 独り言としてそういう言葉が出たということであります。 ○請求人代理人(中山) 正直な気持ちだったわけね。 ○証人(内田) それはわからないです。その意味はどういう意味だかよくわかりま    せんよ。今先生がおっしゃったように取れるかどうかわからないですよ。 ○請求人代理人(中山) 脈絡からみれぱね、いつまでやるのというのは、いつまで    質問やるのということにしか読めないと思うんですけどね。     そうじゃないですか。 ○証人(内田) これは隣の教頭先生と話していることかもしれませんよ。 ○請求人代理人(中山) え? ○証入(内田) 隣の教頭先生と話をしていることかもしれませんよ。 ○請求人代理人(中山) だから、いつまでやるのというのは、質問をいつまでやる    のという意味で話しているんでしょう。 ○証人(内田) いや、わからないですね。 ○請求人代理人(中山) 直接そんなことを言ったとは思いませんよ、あなたが。だ    から、あなたがそういう気持ちで、このころは、この時間帯には臨んでいたん    でしょうということを聞いているんです。 ○証人(内田) そういう言葉が録音されている事実は間違いないですね。 ○請求人代理人(中山) だから、今から考えて、そういう気持ちで思っていたこと    を不謹慎だったと思いませんか……思わない。 ○証人(内田) さっきも申し上げました、そこの独り言についてはね、特別いうこ    とではありません。 ○請求人代理人(中山) 最後に1点だけ。あなたは、事故報告書を作成する前に、    事故者とした竹永教諭に対して、3月18日の入学説明会から、事故報告書を    提出した24日か23日かよくわからないんですけれど、それまでに、竹永教    諭から直接、あの日ああいう発言をしたのはどうしてなのかと聞きましたか。 ○証人(内田) 聞いておりません。 ○請求人代理人(中山) もちろん、だから、事故報告書にもそのことは何も書いて    おりませんね……。     入学説明会で竹永さんがああいう発言をしたことについて、あなたは、じゃ、    直接、どうしてあんな発言をしたのかということを、事後、聞いていませんね。 ○証人(内田) 聞いてないと思います。 ○請求人代理人(中山) 終わります。 ○処分者代理人(飯塚) 乙第1号証を示します。      〔乙第1号証を示す] ○処分者代理人(飯塚) この事故報告書に、あなたがこれ作成した当時の事故の内    容というのが書いてあるわけでしょう。 ○証人(内田〉 はい。 ○処分者代理人(飯塚) で、今混乱の話が出ていますけれども、この乙第1号証の    1ぺージの下から8行目、見てください。『「8 学年関係」、(別添2)の    説明者となった○○教諭は、校長の説明に対し、これと異なる内容の説明を行    い、保護者、候補者に混乱を与えた』と書いてありますね。 ------------------------------------(31)------------------------------------     ここには、何時に来ればいいんですかという保護者から説明が出たというこ    とを書いてないですね。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(飯塚) これを作成したときに、あなたは、何によって混乱が生じ    たかというその原因については、あなたはどういうふうに理解していたんです    か。     ここに言いてあるとおり、請求人側が校長の説明に反しこれと異なる内容を    説明を行ったこと自体が混乱だというふうに認識したんじゃないんですか。 ○証人(内田) それは、さっき言いましたよ、それ。 ○処分者代理人(飯塚) 乙第1号証、下から8行目。 ○請求人代理人(中山) 「反して」なんて書いてないじゃない。 ○処分者代理人(飯塚) 校長の説明に対し……もう1回やり直します。     乙第1号証の1ページの下から8行目、『「8 学年関係」(別添2)の説    明者となった○○教諭は、校長の説明に対し、これと異なる内容の説明を行い、    保護者、候補者に混乱を与えた』という記載ですね。 ○証人(内田) はい、そうです。 ○処分者代理人(飯塚) そうすると、あなたは、この混乱の原因は何だというふう    に理解していたんですか。 ○証人(内田) これはここに書いてあるとおりであります。さっきも申し上げまし    たけれども、校長が説明したことと請求人の発言の内容が違っているというこ    とで、混乱を与えたと、こういうようなこと、当然であります。 ○処分者代理人(飯塚) 終わります。 ○処分者代理人(鍛治) 甲第26号証の91ページを示します。      〔甲第26号証91ページを示す〕 ○処分者代理人(鍛治) 職員会議録ね。この3月26日の職員会議録。いいですか、    これは内田先生が作成したものですか、これ。この職員会議録、3月25日の、    さっき、抜き取ったとかなんとかということに間係してね。 ○証人(内田) ここに書いてありますね……。 ○処分者代理人(鍛治) これは記録者が、職員会議の記録者が書いたものですか。 ○証人(内田) 記録した分と、あと、加筆あるいは除いた部分というのは、必ず、    あれば、言かれているわけなんですけれども。     これは両方ではないかと思いますけれども。 ○処分者代理人(鍛治) さっき、抜き取ったとかなんとかということを言われまし    たよね。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) あの職員会議録は、この甲第26号証の中には入ってませ    んか。 ○証人(内田) 入ってないと思います。 ○処分者代理人(鍛治) 入ってない。 ○証人(内田) はい。 ○処分者代理人(鍛治) 結構です。 ------------------------------------(32)------------------------------------ ○委員長(坂巻) はい。     まだあるかと思いますけど、もう同じことを重複しているから、これで終わ    りにします。     それでは、証人、大変お疲れさまでした。もとの席にお戻りください。     進行について打合せしたいと思いますが、まず、次回の口頭審理は10月の    26日火曜日の午後2時30分から、この下の、さいたま共済会館の501・    502号会議室で行います。     前回、処分者側から申請のあった舩津証人に対して、処分者側から30分な    いし40分前後の主尋問を行い、その後請求人側ということだったんですけれ    ども、請求人側から9月20日付けで証人申請が出されました。     証人の尋問の順序ですけど、これは、舩津証人は県の職員だから、どうです    か、処分者側は先に質問してもよろしいですか。     予定どおりというか、主尋問、双方主尋問ですけど、この次は主尋問は処分    者側ということで。     この次の座席が100ですから、ここよりちょっと狭いんですがその点御考    慮ください。     それから、処分者側、主尋問、舩津証人については何分ぐらいですか。 ○請求人代理人(中山) 2時間ぐらい。 ○委員長(坂巻) そうすると……。 ○請求人代理人(中山) 陳述書は早めに出していただけるんでしょうか。 ○委員長(坂巻) そうですね、いつまで出していただけますか。陳述書。     この次が10月の26日ですから、10月の15日ごろまで出していただけ    ませんか。 ○処分者代理人(鍛治) 反対尋問は次回ではなくて、その次に行うんでしょ。 ○請求人代理人(中山) 時間が余れぱ、こっちの主尋問はあると思いますけれども。 ○処分者代理人(鍛治〉 次々回、12月の幾日か、決めたやつは……。 ○委員長(坂巻) ですから、30分ないし40分主尋問ということになると、今度    は請求人側からも尋問できると思うんです。ある程度。 ○請求人代理人(中山) ええ、時間が許す限り次回やりたいと思います。 ○委員長(坂巻) そういうことで、陳述書やなんかも早めにお願いしたいというこ    とと、尋問事項は、今日出てましたっけ。 ○請求人代理人(中山) はい。 ○委員長(坂巻) はい。 ○請求人代理人(中山) 申出書と一緒に。 ○委員長(坂巻) わかりました。     それで、次々回ですけど、12月の16日の午前10時から12時まで。 ○請求人代理人(中山) 場所は末定ですか。 ○委員長(坂巻) 場所はこの下です。 ○請求人代理人(中山) 12月16日もここ。 ○委員長(坂巻) 同じですね。ですから、501・502号会議室です。この下で    10時から12時まで、12月16日木曜日ということで。     それでは、大変長い間、今日は御協力ありがとうございました。     以上で今日は終わらせていただきます。大変御苦労さまでした。 ------------------------------------(33)------------------------------------ 午後4時44分閉会                    調書作成事務職員 湯本 佳代子(印)                委員長 坂巻 幸次(印)                委 員 久保木宏太郎(印)                委 員 渡邉 圭一(印) ------------------------------------(end)-----------------------------------
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