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自衛隊は、イラクから早期撤兵を

2004年05月16日

自衛隊は、イラクから一刻も早く撤兵を

 2003年3月に米英軍を中心とした有志連合軍が開始したイラク侵略では、劣化ウラン弾を大量に使用し、また、圧倒的な兵力でファルージャを包囲し、住民を虐殺しました。また、アブ・グレイブや他の刑務所でイラク人に対して行われていた拷問・虐待等の英米軍の残虐行為が明らかになりました。

 劣化ウラン弾がイラクの人たち、とりわけ子ども達に与える放射能被害、またファルージャを包囲しての大量虐殺、ここでも子ども達が殺害されたことなどには、胸が塞がる思いです。日本の自衛隊も有志連合軍に参加したことにより、私自身もファルージャでの虐殺に加担しているという立場なり、この立場には耐えられない思いです。その上、刑務所内で行われていた残虐行為は、戦争犯罪であり許されない行為です。

 重ねて言いますが、このイラク戦争には、日本も自衛隊を派兵して有志連合軍の一員を構成していますので、責任の一端を担っていることになります。

 小泉内閣は、自衛隊のイラク出兵は「国際貢献」であり「人道的復興支援」であるとしていますが、ブッシュ米国政権への支援に他なりません。

 有志連合によるイラク侵略に正義はありませんので、一刻も早く自衛隊を撤兵させてほしいと希望してやみません。


2004/05/14のG8外相会議

 ワシントンの米国務省において2004/05/14に開かれた主要8カ国(G8)外相会議に関する記事が、毎日新聞2004/05/16朝刊6面に掲載されています。

 この記事によると、G8外相会議ではイラク問題が最大の論点となったが、米政府が望むような一致協力の合意は得られなかったとあります。

 ブッシュ米国政府は、『イラクの人々を助けるために過去の意見の相違を脇に置き、みんな一緒に働くことが重要だ』として、新たな国連安保理決議の採択によりる多国籍軍の関与を望んでいるようです。

 一方、『外相会議終了後の共同記者会見でバルニエ仏外相は「フランス軍は今も、明日も、その後も、イラクにはいない」という強い表現で、新たな国連安保理決議が採択されても派兵しない方針を明確にした。また「この危機を脱する戦略は政治的アプローチであって軍事的解決ではない」と米国を事実上批判し、「フランスは欧州の仲間とともに」警察官の訓練や経済分野で役割を果たすと語った。』とあります。ドイツ、ロシア、カナダもフランスと同様の考えのようです。

 Baghdad Burning の〔2004年5月07日(金) 〕に〔とにかく出ていって…〕が掲載されています。この日記の最後には『私は時々解決策を提案してくれるようにと依頼する電子メールを受け取る。いいでしょう。本日のレッスン:強姦せず、拷問せず、殺さず、まだ選択の余地があるような場合−できることなら干渉しない…混乱? 内戦? 流血? 私たちは私たちの運命を引きうける―だから、あなた達の操り人形、あなた達の戦車、あなた達の精密兵器、あなた達の愚かな政治家、あなた達の嘘、あなた達のから約束、あなた達の強姦魔、あなた達のサディスティックな虐待者を連れて出ていって。』と述べています。これがイラクの人たちの要求ではないでしょうか。

 小泉内閣は、2次隊を派遣し1次隊と交代させ、イラクへの自衛隊派遣を継続する方針です。その後に予定されているであろう多国籍軍の一員として、そのままイラクに留まる意向のようにも思われますが、イラクの復興支援をするのであれば、一度は有志連合の一員という立場から脱退し、イラクの人たちの要望に沿ったかたちでの復興支援をすることだと思います。


「テロ」の撲滅について

 ブッシュ米国大統領は、「テロとの戦争」をさけび、口実をつけてイラクを侵略しました。イラクでの民衆の抵抗についても、すべて「テロ」として武力で解決しようとしています。私自身は、「テロ」を防ぐのは、軍隊ではなく警察の範疇ではないかと思っています。また、「テロ」が発生する原因、「テロ」の温床といわれている原因を解決していくことが、根本的な対策だと思っています。

 イラクでの「テロ」に関しては、有志連合軍がイラクに駐留し占領統治していることが、「テロ」の一因だと思っていますので、直ちに有志連合軍がイラクから撤兵することから始める必要があるのではと思っています。

 その意味でも、バルニエ仏外相の『この危機を脱する戦略は政治的アプローチであって軍事的解決ではない』ということ、また『警察官の訓練や経済分野で役割を果たす』ということが正しいと思います。

 私自身は、武力とか暴力を行使することにより目的を達成するということは、あってはならないことだと思っています。また、人質とかテロにより人々を恐怖に陥れて、目的を達成するということも許されない行為であることはいうまでもありません。このことは、国家の行為であろうが、個人の行為であろうが同じことです。

 ファルージャでの住民の抵抗は、「テロ」ではなくは「レジスタンス」というべきものではなかろうかと思います。「テロ」というのか「レジスタンス」というのかについては人によって異なるでしょう。私自身は、非暴力の抵抗を支持しますが、ただファルージャでの住民の抵抗をはじめ、虐げられた人々の抵抗は理解できます。
 このような暴力の連鎖を生まないためにも、日本国憲法の第9条はあると思っています。



参考

TUP-Bulletin … 戦争と平和に関する翻訳記事や重要な情報を、できるだけ早くお知らせする掲示板です。主に、日本では報道されない米英を中心とした情報を翻訳家約40人が、ボランティアで手分けして翻訳し、配信の登録をした人にお届けしています。…

Baghdad Burning バグダードバーニング by リバーベンド 24歳の女性の日記『リバーベンド・ブログ』

パレスチナ・ナビ Information on Palestine by ナブルス通信

ゆったり反戦通信・第2期 その5 〔抵抗をテロと呼ばせてはならない!〕
ゆったり反戦通信・第2期 その6 〔ファルージャでの虐殺の拡大を許すな!〕
ゆったり反戦通信・第2期 その7 〔復興支援どころか、ひたすらイラク民衆を警戒するサマーワ進駐自衛隊〕
ゆったり反戦通信・第2期 その8 〔戦争をやめさせられるのは、イラクの人びとと私たち〕
ゆったり反戦通信・第2期 その9 〔占領に抵抗するイラク民衆と連帯し、イラク戦争を終わらせよう!〕