ぶくぶく農園

  
太陽光・風力・バイオガス・・・


自然エネルギーを農業に、くらしに、活用しよう

◆有機農業は環境にやさしい?

合成化学肥料・農薬を使わず農業を営む有機農業では、土づくりと身近にある資材を工夫して利用することで、安全でおいしい作物を作っています。では、エネルギー収支で見た有機農業は?

通常、農作物の生産に使われるエネルギーは、トラクター・農業機械の燃料、肥料、農薬が主なものです。米・小麦・じゃがいもなど穀類では、消費するエネルギーのうち30%が燃料、40%が肥料、20%が農薬です。

有機農業では化学肥料・農薬は使わないので、その分慣行農法にくらべてエネルギー消費は少ないですが、燃料は通常と変わりませんし、肥料にしても化学肥料にかわる堆肥の輸送のために、余分なエネルギーを消費しています。

◆エネルギーを消費する農業から
エネルギーを生み出し活用する農業へ


身近にあるものを有効に徹底的に利用して、さらに豊かな環境を育てましょう。そのために農業生産・暮らしの場に自然エネルギーをどんどん活かしてゆけば、21世紀の農業は安全な食材だけでなく安全なエネルギーを供給する場になるかも・・・。

ぶくぶく農園が小川町自然エネルギー研究会と協力して提案・実践している自然エネルギー利用法をご紹介します。

【右上写真:紙マルチをした加工用トマト畑。キツネやタヌキが入ってマルチを破かないよう、電柵で囲った。】


バイオガスで肥料と燃料

有機農業では家畜は宝、糞も宝。牛が2頭いれば5人家族の調理に十分なガスと1.2haの米麦2毛作あるいは40aの野菜作付に必要な肥料を得ることができます。ハエも少なくなるし、一石二鳥。

ぶくぶく農園の桑原衛が主宰する「バイオバスキャラバン」は、1991年から海外や国内でバイオガスの普及を進める活動を、農閑期を中心に行っています。
【右上写真:バイオガスキャラバンによる韓国忠清南道にあるプルム農業専門学校での建設風景。2002年3月】

バイオガスプラント/バイオガスキャラバンについてのリンク
三村さんのHP 2001年に小川町の有機農業研修生だった三村さんが、バイオガスの構造を詳しく説明し、実践報告をしています。
グローブケアのHP ぶくぶく農園の桑原衛が著した「バイオガス技術による ふん尿利用」(出典:「農業技術大系」追録第14号・1995年 農山漁村文化協会) からの引用があります。バイオガスキャラバンの活動も紹介されています。

太陽電池を使った揚水

晴れが続くと畑に水を撒かなければ・・・。そんな時に役立つのが太陽電池を利用した揚水。水が必要な日照りであればあるほどよく発電してくれます。

雨が少なかった2002年の5〜6月は、田植え後の養い水としてこの方法をフル活用しました。75W太陽光パネルに直流ポンプを直結して利用。シャフロー井戸用水中ポンプ(最大揚程70m 1分あたり5.2リットル)は、6m揚程の場合毎分7.4リットルを汲み上げます
【右写真:田植えが終わったばかりの当農園の田んぼ。】

薪ストーブで寒さ知らず

何といっても木材が自然エネルギーの主力。質・量ともに森林資源の右に出るものはいません。我が家のCO発生量は1970年代の平均的世帯と同じくらいの低さ。しかしエネルギー消費量は現在の一般家庭と同じ。その秘密は太陽熱温水器と薪ストーブ。灰は大事に取っておいて肥料に。
【右写真:台湾製の鋳物ストーブだが7年使ってもまだまだ大丈夫。薪は近くの製材所で分けてもらったり山から切り出したり。】

トラクターの燃料は天プラ油

食用油(植物油)の廃油はトラクターの燃料になります。そのままではダメ。ゴミを漉してグリセリン分を取り除いた後、メチルアルコールと水酸化カリウムを加えて反応させます。手軽に自分で黄金色に輝くBDF(bio-diesel fuel/ディーゼル代替燃料)ができます。
健康をおびやかす黒煙はディーゼルの1/3、硫黄酸化物(SO)はありません。畑で耕うんしていると、天プラの香りにお腹が空いてしまうのが困りもの。
【右写真:我が家で作ったBDF。下に溜まっているグリセリンは取り除きます。】

電柵の電源にも太陽電池

除草剤も肥料も使わず耕うんもしないアイガモ不耕起稲作。エネルギー収支から見ると、慣行農法では米のエネルギーと生産のために消費したエネルギーがほぼ同じ。(要するにエネルギー的には何も生み出していない!)

一方、アイガモ不耕起稲作では投入した量の10倍近いエネルギーを生み出すことができます。使う太陽電池は4反で10W(30cmX30cm)程度で十分。

また、荒地の開墾に牛を放した時や、イノシシ・タヌキなどから作物を守るのにも活用しています。
【右写真:篠がはびこった土地を電柵で囲い、牛2頭を放した。4反ほどの面積を2ヵ月あまりできれいにしてくれた牛さんたちに感謝。】

間伐材利用のガラスハウス

機器を使って電気に変換するのではなく、直接太陽の熱を利用するのがエネルギー効率は一番イイ。知り合いの山持ちにお願いして間伐材をわけてもらい、ガラス温室をつくりましょう。この床下にバイオガスプラント(簡易型)をつくると、お互い保温しあって温室の効果もよく、ガスの発生量も増えます。

太陽電池、揚水ポンプ、ビニール製バイオガスプラントなど
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ぶ く ぶ く 農 園 
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