ところ:大学生協渋谷会館
(地下鉄明治神宮前駅より徒歩6分、JR原宿駅より徒歩8分、JR渋谷駅より徒歩10分)
入場無料
ご挨拶
平和のための戦争展 実行委員長 鈴木定夫
「戦争と紛争の世紀」といわれた20世紀が終わり、世界は新たな世紀を迎えました。しかし日本は自らが引き起こした、アジア・太平洋地域への侵略戦争の事実から目をそむけ、その克服を21世紀に持ち越してしまいました。1990年代に入ってからの、「従軍慰安婦」「南京大虐殺」などの被害者による謝罪と補償を求める声に対して、日本政府は誠実な謝罪と補償を行わず、戦後56年たった今でも、アジアの被害者の心と身体、そして名誉を傷つけ続けていると言ってよいでしょう。
一方、1999年には「日の丸・君が代」の法制化、「新ガイドライン」関連法の成立、「憲法調査会」の設置などが矢継ぎ早におこなわれました。
こうしたなか、侵略戦争を肯定し、日本がおかした加害の実態にほとんど触れず、教育勅語、明治憲法までも賛美するかのような中学歴史・公民教科書が2002年度の検定に合格しました。その他の教科書からも加害の記述が大幅に減少し、これら一連の問題に対して、韓国・中国をはじめとするアジア諸国から厳しい批判の声があがっています。
また「徴兵制」を視野に入れた発言があった「青年の奉仕活動の義務化」の検討や、小泉新総理の「靖国神社参拝」、憲法「改正」発言も見過ごせない問題です。
こうした動きに対して私たちは、国家に忠誠を誓う人間――戦争のできる人――をつくろうとする方向に日本が進んでいるのではないか、という危機感を覚えます。
22回目を迎えた今年の戦争展は、こうした現在の「戦争のできる人づくり」に抗するために、過去の被害・加害の戦争体験からくみ取った教訓に学び、大きな流れにまきこまれない力を、参観してくださるみなさんとともにつくり出したいと思います。この戦争展が、平和を担う議論のきっかけになればこの上ない喜びです。
絵/奈良友香里