政府への申し入れ書

普天間基地即時閉鎖と辺野古新基地建設中止を求めます

11月8日沖縄県民集会に連帯して急遽ピース・ニュースの集会で確認した申し入れ書です
11月9日に政府に送りました

内閣総理大臣 鳩山 由紀夫 殿
外務大臣   岡田 克也 殿
防衛大臣   北澤 俊美 殿



普天間基地即時閉鎖と辺野古新基地建設中止を求めます

 米軍普天間基地の撤去と名護市辺野古に計画中の新基地に関して新政権の対応が焦点となっています。

 「長きにわたり既得権益構造の上に座り、官僚支配を許してきた自民党政治を根底から転換し、政策を根本から改めること」。新政権は連立政権合意の冒頭で今回の総選挙での民意をそのように総括しています。
沖縄では4選挙区すべてで辺野古新基地反対を訴える議員が当選し、沖縄県政史上初めて自民党衆議院議員ゼロの結果をもたらしました。「普天間基地撤去」「県内移設反対」の沖縄県民の意思は明らかです。

 民主党は2008年版「沖縄ビジョン」の中では県外、国外移転を掲げています。しかしマニフェストでは米軍再編や在日米軍基地について「見直しの方向で臨む」とあいまいな表現に後退しました。政権合意ではこのマニフェストの表現を更に後退させようとしたと報道されています。また最近の米国防長官との会談後には、閣内から辺野古基地容認や嘉手納統合の意見が出るなど、更なる後退を危惧させる状況になっています。

 一方で、財界やその影響を強く受ける、全国紙・テレビ等の大手マスコミ、御用学者やタレント文化人らは政権交代と新政権の政策を自公政権時代の政策と大差ないものに引き戻そうとやっきになっています。彼等は外交の継続性や日米同盟の重要性を一方的に大量に宣伝して、マニフェストにこだわらず「君子豹変」することを民主党に求めています。しかし彼等のこうした態度こそ、総選挙に表された多くの国民の意思を愚弄した、無責任で傲慢な態度であると考えます。

 このような状況の中で、沖縄では本日11月8日、宜野湾市海浜公園に2.1万人の人々が結集して辺野古への新基地建設反対と県内移設反対の強い意思を改めて示しました。また全国各地でこの沖縄県民の行動に連帯する大小無数の集会や行動が行われました。

 鳩山首相は「県民の意思を尊重して」ということを再三述べています。県民の意思を尊重するのであれば、毅然として辺野古への新基地建設計画を中止し、アメリカに対して米軍再編の抜本的見直しの交渉を開始すべきです。

 フィリピンでは1991年、議会での決議によりアメリカと交渉し、アジア最大と言われたスービック米海軍基地を撤去させています。エクアドルでも議会での決議により、今年9月にマンタ基地から米軍を撤退させています。

 鳩山首相が掲げる友愛の理念を実現するためにも、対テロ戦争の名の下に、根拠のないデマでイラクを攻撃し、アフガンでも戦争を拡大するようなアメリカの侵略的軍事外交政策ときっぱりと手を切り、米軍基地撤去のための一歩を、勇気を持って踏み出すことを要求します。

2009年11月8日
11・8 沖縄県民大会に連帯して ピース・ニュース連帯集会参加者一同