米軍相模総合補給廠
市民の抗議を無視して焼夷弾爆破を強行

神奈川にも沖縄にもどこにも米軍基地はいらない!

 12月7日、米軍当局は相模総合補給廠内で焼夷弾の爆破処理を強行しました。12月4日に市民への事前周知なく突然、1回目の爆破処理を行っており、相模原市や住民から中止要請を行っていたにもかかわらず、それらの声を無視して実施したものです。 

 近くの米軍キャンプ座間でも、基地内のゴルフ場から頻繁にゴルフボールが飛び出し、子供が怪我をする事態になっているにもかかわらず、米軍は対策を真剣に進めているとは言えません

 キャンプ座間も相模総合補給廠も米軍再編の中で基地機能が強化されています。私たちは米軍基地と同居はできないと考えます。鳩山新政権も「対等な日米関係」「米軍再編は見直しの方向でのぞむ」と言っています。沖縄普天間基地閉鎖、辺野古新基地建設反対の声と合わせて、神奈川の基地強化反対、米軍基地の撤去を訴えていきましょう。

以下は当日の行動に参加した人からのレポートです。

 相模補給廠での12月4日の突然の焼夷弾爆破作業の後、市民や相模原市からの抗議、中止要請にもかかわらず、米軍は12月7日、残りの焼夷弾爆破作業を強行した。市民の安全を無視した米軍の暴挙を糾弾する。

 当日は、午前9時30分から爆破作業を開始するとのことだったのでキャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を歓迎しない会と相模補給廠監視団のメンバーを中心としてする約20名は午前9時に補給廠正門前に集合し、用意した横断幕やのぼりを掲げ、米軍に対し抗議行動および作業中止要請文の提出を行った。

 この抗議行動の最中に作業を10時30分に延期するとの連絡が入ったため、作業中止を期待して抗議行動をいったん終え、現場で待機したが、その後作業は実施されるとの連絡が入った。


爆破作業抗議と作業中止要請の提出行動

米海軍爆破処理班

 結局、11時48分に第1回目の爆破が行われ、その後 午後12時13分に2回目、12時39分に3回目、13時38分に4回目、13時57分に5回目が行われて全部が終了したとのこと。

 12月4日のような突然の大音響ではなかったものの、この日の作業でも爆発音や黒煙が立ち上るなどし、事前に知らなかった人は驚いたとの報道もあった。相模原市は基地の周りに消防車を巡回させて周辺住民に注意を喚起し、市職員も補給廠近くの病院の屋上から監視をするもののなすすべがなかった。


市民の中止要請を無視して爆破を行った

抗議行動の様子

 相模補給廠では戦闘指揮訓練センターの建設が進行中で、最近になって訓練支援センターの建設予定も明らかとなった。キャンプ座間の第1軍団前方司令部発足と今後予定される自衛隊中央即応集団司令部の移転による、日米両軍の一体化の進展とそれに対応する相模補給廠での訓練施設の建設に伴い、今回のような不発弾の大量投棄が発覚した。

 施設の建設にも反対であるが、それ以前に補給廠など米軍基地内の地中にどのような危険物が投棄・埋設されているかも不明である。日米地位協定では米軍基地の返還に際して、米軍には原状回復義務がないとのことである。これについても地位協定の改訂が必要であると考える。

 私たちは基地の返還を訴えていくと同時に、キャンプ座間のゴルフボール飛び出しや、今回のような市民を無視した米軍の行動を糾弾し、勝手なことをさせない運動もさらに進めていきたい。

 

 12月4日(1回目)の焼夷弾爆破処理に対する抗議決議

 「キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を歓迎しない会」
 

特別決議 

相模補給廠での焼夷弾爆発処理をただちに中止し

戦闘指揮訓練セン
ターの建設も中止せよ!



 
 12月4日午後4時、相模補給廠の戦闘指揮訓練センター建設現場で、米軍爆発物処理班による焼夷弾15発の爆破処理が行われ、大音響が周囲3キロほどに響き、住民からの不安と安全確保の声が相次いだ。

 住宅地の真中で危険な爆破処理を行うなど常識では考えられない暴挙。この爆弾処理は突然の実施。市民への周知もなく、爆発の音響がひどく、現場近くのマンションや病院では窓ガラスが振動でブルブル震え、家庭では食器棚の中の陶器なども移動したという。子どもたちは大地震かと恐怖におののいたという。基地の周辺ではマンションの住民などが驚いて、外に飛び出し、不安いっぱいに、様子を話し合う姿がたくさん見られたという。

 住宅地の真ん中で、3キロ周囲の周辺住民に影響を与えるような爆弾の爆破処理を住民に周知することもなく実施すること、こうした暴挙は許されるものではない。

 基地の中でも状況は同じで、建物が振動し、びっくりした職員が多かったという。このような状況に対し、いまだ米軍側の謝罪はなく、その上、残っている60数本の焼夷弾を、7日午前9時半から6回に分けて爆破処理すると発言している。

 工事現場からまだ何が出てくるかもわからない。米軍はただちに戦闘指揮訓練センターの建設工事を中止し、現場の地下埋設物の調査を行い、周辺住民と現場従業員、日本人従業員の安全を確保すべきである。

 相模補給廠の戦闘指揮訓練センター建設は日米の軍事再編に伴って合意されたものであり、キャンプ座間の第1軍団前方司令部の移駐と深くかかわった訓練センター建設である。その現場でこのような爆発物の処理を行うことは、キャンプ座間の第1軍団前方司令部移駐に反対する我々にとっても看過できるものではない。米軍はただちに爆弾の爆破処理を中止し、市民、自治体に状況を説明し、謝罪し、安全確保策を明示せよ。基地の地下に埋設された爆弾などの実態を調査し、市民、自治体に報告せよ。こうした作業実施を確約するまで、爆破処理、工事再開を断じて許さない。米軍の対応に抗議すると共に、市民生活の安全に責任のある市は、国と米軍に対し、強く抗議と対策を図るよう要請する。

2009年12月5日
キャンプ座間への米陸軍第1軍団の移駐を歓迎しない会第6回総会
参加者一同
以上