米兵戦死者の増大と膨れ上がる軍事費の圧力により、ブッシュ政権は、他国の兵士と財政をイラク侵略のために利用しようとしています。


「イラク復興」、「テロとの闘い」等々、もっともらしい言葉で自衛隊をイラクへ派兵するのは絶対に間違っています!
金と権力を持った者達が、安全なところで全てを決定し、
戦争に駆り出されるのは、貧しく虐げられた者達なのです。
これが侵略戦争の実態です!


■米国旗の下で戦う兵士のかなりの部分のマイノリティーが実は米国民ではなく、米市民権を早く得たいと思っている外国人。
■決定権を持つ人々は厄介なことからは逃れている。
ブッシュの場合はいんちきの空軍補助部隊での軍役で逃れたし、またディック・チェイニーは大学で次々と別のコースをとった。


US attacked over green card soldiers
公民権を求める兵士で攻撃する米国
http://www.occupationwatch.org/article.php?id=723より
翻訳:ピース・ニュース

軍人の一団:貧しく公民権のない軍人がイラクでの米軍の最前線に。

アルジャジーラネットのジェームズ・グーダー
2003年9月1日

アメリカの最前線の兵士の約4万人近くもが非米国市民。

 イラクで任務についている多くの兵士が英語を第一言語とはしておらず、母国語、通常はスペイン語で指示を受ける方を選んでいるのである。この驚くべき事実が、イラクへの侵略を激しく批判する英下院議員のジョージ・ギャロウエイを駆り立てた。彼は米国が「外国人労働許可証」を持つ兵士(米国民ではない兵士:訳者注)を大砲の餌食にしていると告発している。

 ギャロウエイは貧しいマイノリティと市民権を持たない者達を外国での戦争の最前線に立たせる米国の政策に攻撃を続けている。

 これは下層階級を大砲の餌食にするという米国の長い伝統の一部である、と彼はアルジャジーラの独占インタビューで語った。ホワイトハウスの報道対策アドバイザーによって隠された統計は、米国旗の下で戦う兵士のかなりの部分のマイノリティーが実は米国民ではなく、米市民権を早く得たいと思っている外国人であることを明らかにしている。

 ギャロウエイは、これは社会的に地位の低い人間に戦争をまかせるということに慣れきった政府にとってよくあることだと言った。「他国を侵略しかつその国の将来を左右しようとして失敗したあのベトナムのときと何も変わっていない」。彼はポルトガルの休暇用の別荘でアルジャジーラネットに語った。

 彼は言う。「米国の人口のうち黒人は25%なのに、軍隊の黒人は40%だ」。「もちろん、下層階級は黒人よりもますますヒスパニックになっている」。

不均衡な犠牲者

 だからこそ、イラクへの侵略と占領において、いわゆる米国の犠牲者の不釣合いなほど多くがラテン系の名前なのである。
毎週出演しているのアトランタ・ラジオショーでギャロウエイは、電話をかけてくる聴取者たちが、繰り返し黒人とヒスパニックこそが軍人採用係が餌食として追い求めている相手だと言う。

 ペンタゴンは37,401人の非米国民が兵役に就いており、入隊は特別な特典を彼らに与えていると言う−特典とはアメリカ人としてのパスポートである。

 「兵役に就くことでアメリカ市民権の獲得が早まるよう処理・手続きが行われる」と米国防省のスポークスマンは言う。「申し込みの処理期間は約6ヶ月だ」。

 米保安省が2001年9月11日の攻撃以来課している厳格な移民法により市民権は特に得にくくなっている。市民権を獲得するには、幸運だとしても数年はかかる。入隊することはそれをスピードアップする。幸運にもそのGIが生きて帰れればの話だが。

約束

 モントゴメリー復員米兵援護法による特典は最高5万ドルの大学奨学金、軍務後の雇用と訓練を含んでいる。しかし多くの兵士が言うことにはそれらの約束はしばしば実現しないと、イラク戦争に反対するラテンアメリカ人同盟のカルロス・メンデスには言う。

 ペンタゴンは、米軍は志願に期待しており、公式な徴兵はなく、したがって誰にも応募の強要はないと主張する。

 しかし高等教育が法外に高額で、医療が民営化である国アメリカにおいては、これらの特典は故意にアメリカの貧しいマイノリティ及び市民権獲得に躍起になっている者たちを狙い撃ちにしていて、金を持っている富裕層の息子や、娘たちには軍役を無縁のものとしているのである。

 「決定を下した人々は、決して息子達を戦場で熱く、血にまみれ、汚れるようなことはしない」と彼は言う。

 徴兵制があった時でも、決定権を持つ人々は厄介なことからは逃れていた。「ジョージ・W・ブッシュのような人間を含む、アメリカの支配者である白人の息子達は常に徴兵制から逃げる道を見つけた。ブッシュの場合はいんちきの空軍補助部隊での軍役で逃れたし、またディック・チェイニーは大学で次々と別のコースをとったのだ」と彼は言う。

ずけずけ言う批評家

 一貫して、米とブッシュのイラク政策を批判するグラスゴーケルビンの下院議員のギャロウエーは、イラク侵略に至るレトリックをめぐってブッシュとブレアを戦争の「狼」と呼んだことで有名になった。

 彼は、普通のイラク人に対して巨大な苦しみを与えているとして、前の湾岸戦争の後に課せられた国連の経済制裁に反対した。

 ギャロウエー氏は何度もイラクを訪れ、前大統領フセインやバース党政権の重要人物と面会した。

 しかし彼は、サッチャーが首相だった時代に、保守党政権がサダムフセインに武器を供給した時にロンドンのイラク大使館前でピケットを張るという活発な活動家でもあったのである。