米軍はジャーナリストを狙い撃ちにして、何を隠したいのか!
アルジャジーラ・バグダッド支局を爆撃し、タリク・アヨウブを殺した後
時間をおかず、米軍の爆撃機は、戻ってきて、今度は近くにあったアブダビテレビの支局を爆撃した。

米軍の戦車は200名の各国特派員が滞在しているパレスチナホテルに向けて一斉射撃を加えた。ロイター通信記者とスペインの記者が殺された。


これは初めてのことではない!米軍はバスラでもアフガンのカブールでもアルジャジーラの事務所に爆撃をしているのだ!!

US warplanes bomb Al Jazeera office, kill journalist
米軍戦闘機、アルジャジーラ支局を爆撃、報道関係者を殺す
アルジャジーラ報道2003年4月8日

http://electroniciraq.net/news/582.shtmlより


 米軍のミサイル二機がアルジャジーラのバグダッド支局を攻撃した木曜日、アルジャジーラの特派員、タリク・アヨウブが殺された。


アルジャジーラのタリク・アヨウブが
米の爆撃により4月8日に殺された
(アルジャジーラの画像より)

 他にもロイター通信の3人を含め5人が負傷した。米軍の戦車がアルジャジーラ特派員を含め、少なくとも200名の各国特派員が滞在しているパレスチナホテルに向けて一斉射撃を加えたのだ。

 「カメラマン兼記者のタリク・アヨウブが、今朝の米軍ミサイルによるバグダッド支局の爆撃により殺されたことを報告しなければならないことを遺憾に思う」速報で読み上げられた声明でカタールに本拠を置く放送局アルジャジーラは語る。ツヘイア・イラキという別のカメラマンも、米軍の攻撃の数分前、アヨウブが彼の最後の報道を行っているときに炸裂した破片で首に軽傷を負った。

 別のアルジャジーラ特派員、タイシア・アロウニによれば、建物が二機のミサイルに攻撃されたとき、二人はともに市街地の激しい爆撃の模様を生中継しようと屋根の上にスタンバイしているところだった。カメラマンのイラキは血を流しながら降りてきたが、アヨウブは現れなかった。「爆撃が続いている中、私は駆け上がって屋根の上をはい回ってタリクの名前を叫んだが、返事はなかった」アロウニは言う。

 アロウニは激しい爆撃のために下に降りた。その後、彼がアブダビテレビの特派員ジャベル・オベイドの助けでふたたび上に上がってみると、アヨウブの死体がそこにあった。アロウニとジャベルたちは毛布にくるまれたアヨウブの死体をアブダビテレビの車に乗せて病院に運んだ。

 それから時間をおかず、米軍の戦闘機が戻ってきて今度は近くにあったアブダビテレビの支局を爆撃した。「われわれは標的にされていたようだった」アロウニは語る。別のバグダッド滞在中のアルジャジーラ特派員のマジェド・アブデル・ハディは米軍のミサイル攻撃とアヨウブの死を「犯罪」と呼んだ。

 「私はこのことについて傍観者ではいられない。我々はこの紛争に引きずり込まれてしまった。我々が標的にされたのは、アメリカ人たちがイラクの人々に対して自分たちが犯している犯罪を世界に見られたくなかったからだ。」彼は悲嘆した様子で話す。

 アルジャジーラは、アヨウブが死ぬわずか1時間前に彼の映像を流していたが、その時彼は生中継の準備をしている時だった。彼は土嚢に寄りかかり、ヘルメットと報道関係者用の上着を身につけていた。「私はタリクとは十年来の付き合いだが、彼は勇敢で、プロ意識が強く、よく働いた」アンマン滞在のアルジャジーラの特派員、ヤセル・アブヒララーは語った。「アルジャジーラ支局は住民の居住区にあり、爆撃が誤爆でなどということは絶対にあり得ない」。

 アヨウブは35歳で、既婚者で娘が一人いる。アヨウブはわずか5日前にバグダッドのアルジャジーラの報道チームに加わったばかりだった。それまでは、金融関係の特派員として3年間アンマン支局で働いていた。パレスチナ出身で、ヨルダンタイムスや国際報道機関のAP通信でも働いていた。

 アブデル-ハディが我々に語ったところによれば、アルジャジーラの支局は「意図的に標的にされた・・・それは今回が初めてではない。カブールでは我々の支局が4機の米軍ミサイルによって攻撃された」。彼の語るところによれば、2001年に米軍戦闘機がアフガニスタンのアルジャジーラの支局を爆撃したという。攻撃は、特派員が「爆撃が差し迫っている」と米軍から警告を受けてわずか10分後だった。

 先週、南部イラクの都市バスラに滞在するアルジャジーラの特派員が泊まるホテルが、4発の爆弾によって爆撃されたが、不発弾だった。

 「アルジャジーラの報道チームは、戦争に全く関与していない。我々は目撃者にすぎず、客観的な報道を行っている。これはアメリカがイラクに対して行っている犯罪を隠そうとしていることの証明だ。目撃者を標的にすることは重大な犯罪行為だ」。アブデル-ハディは語った。

 欧州連合(EU)は米国に報道関係者を攻撃目標から除外するように要請する予定であることをギリシャの高官は伝えている。

 今日の爆撃でアルジャジーラの支局は廃墟と化した。しかし、アルジャジーラは3月20日に始まった米軍主導の対イラク戦争の報道を続けると語った。「バグダッドの支局はもはや使い物にならないが、持てる力を駆使し、困難な状況に抗して、戦争の報道を我々は続けるだろう」。

 アルジャジーラが米軍主導のイラク戦争の報道を始めて以降、アルジャジーラのアラビア語および英語のウェブサイトもまた、専門家が「組織的、系統的なハッキング作戦」と表現するような攻撃を受けているという。

 この報道は、アルジャジーラの英語サイトを根拠にしたもの。詳しくは english.aljazeera.net

Page last updated: 8 April 2003, 07:02 CST