プログラムの3つの柱
タイムスケジュール
スクーリングのシラバス
マッチング方法について


NPOスクールの座標軸

 

NPOスクールのプログラムは3つの軸から運営されています。

 1. コーオプ型の教育的なプログラム

 2. NPOにおける人材育成のプログラム

 3. 地域におけるネットワーク形成のプログラム

 

1)コーオプ型の教育的なプログラム

 NPO スクールでは学生の学びを第一に考えています。
 今、学生は文献を読んだり講義を聴くよりも現場との交流を求めています。特にNPOの現場で自分の問題意識にあったテーマの活動をすることによって現場のダイナミクスを体験することができます。しかし、効果的な学びのためにはその経験を言語化、理論化することも重要です。そのために、NPO スクールではインターンと並行して週1回のゼミナール形式の授業を行っていきます。現場で学び、得たものを教室に持ち帰り、議論をしたり、意味づけされる場があることが重要と考えています。また、分野ごとに大学院生を担当コーディネーターとして設置し、学生の日常的な相談に応対します。

 

2)NPOにおける人材育成のプログラム

 NPOの活動は新しいものではありません。伝統的な草の根の活動や、様々な法人格での活動がありました。しかし、これから一つのセクターとして自立をしていくためには優秀な人材の確保が重要です。また、NPO活動に興味がある学生は徐々に増えています。NPO スクールではNPOセクターが活躍する社会をつくるために、一つの人材供給、教育機能を持った「学びのNPO」を目指しています。

 

3)地域におけるネットワーク形成のプログラム

 もちろんインターンを受け入れる団体にとってもNPO スクールは役に立ちたいと思っています。
 NPO スクールでは団体に様々な形で協力していただきますが、その労力は少ないものではないでしょう。しかし同時に、それに見合った効果を団体に与えると思っています。
 インターン生を受け入れるにあたって、組織として受け入れが可能かどうかをNPO スクールでは考えます。個人的なカリスマといった孤軍奮闘な活動、専門性が薄いグループ活動ではなく、ある一定の事業化をしていくようなビジョンが必要かもしれません。
 インターン生は団体の活動を学ぶとともに、一定のチェック機能も果たします。つまり、的確なニーズを繁栄しているかどうか、社会的に信頼されているかどうか、組織が自立して活動が展開できているか、などの視点で活動に関わっていきます。これは組織の目的、活動の再発見や活性化につながるきっかけになります。また、インターン生のコーディネートを通じて、組織に必要な人材育成のプログラムが形成されるかもしれません。

 


NPO スクールの時間軸

 

NPO スクールは1年間を通じたプログラムで、以下のようなスケジュールで動いていきます。

 

NPOスクールの3つの学びのプロセス

  これらを踏まえ、公表を前提とした最終レポートを作成したらプログラムは終了です。

 

 

 


スクーリングのシラバス

1
1999.5.12
NPO スクール入門
−イメージ・トレーニングをとおした準備−

NPO スクールの目指すもの・予定の確認

2
1999.5.19
NPO スクール入門
−ブレイン・ストーミングをとおした準備−

NPO スクールに入った理由を考え、それを築き上げた自分の“とらわれ”を認識

3
1999.5.26
NPOスクール言語表現基礎I
−動機の明確化とテーマの設定−

社会やNPO スクールに必要なスキル確認。どんな能力が不足しているのかを認識

4
1999.6.2
NPOスクール言語表現基礎II
−インターン課題の明確化−

テーマを持つことの必要性とテーマの作り方を学ぶ

5
1999.6.9
NPOスクール言語表現基礎III
−ボランティアとNPOと「私」−

ケーススタディを通して「考える練習をしよう」!

6
1999.6.16
NPOスクール言語表現基礎IV
−インターン生の情報活用法−

インターンシップで学ぶ内容の再確認

7
1999.6.23
NPOインターン活動入門I
−NPOスクール第1期生に学ぶ−

インターン生としての目を育てる。「書を持ってまちに出よう」を学ぶ

8
1999.6.30
NPOインターン活動入門II
−NPOスクール第1期生に学ぶ−

インターンシップの社会的意義について学ぶ

9
1999.7.7
NPOインターン活動入門III
−フィールドワークとしてのインターン−

インターン生としての学び方を育てる。脱学校とは何か?、社会で学ぶとは何か?学ぶ

10
1999.9.22
NPOスクール言語表現応用I
−インターン中間まとめ−

各自のインターン先の存在理由(ミッション)とその達成方法(事業)は何か?学ぶ

11
1999.9.29
NPOスクール言語表現応用II
−インターン中間まとめ−

活動分野における他インターン先NPOの活動を相互に知りあう

12
1999.10.6
ゲストスピーカーI
−NPOの現場から−

NPOの社会的な役割を知る

13
1999.10.13
ゲストスピーカーII
−NPOの現場から−

NPOセクターの社会的な役割についてについて知る

14
1999.10.20
NPOについての基礎知識I
−NPOの社会的役割−

NPOにおけるボランティアの役割とボランティアの個人的・社会的意義を知る

15
1999.10.27
NPOについての基礎知識II
−ボランティアの役割−

NPOの組織構成・理事と事務局とボランティアの役割分担など知る

16
1999.11.10
NPOスクール言語表現応用III
−プレゼンテーションの進め方

プレゼンテーションの進め方を学ぶ

17
1999.11.17
グループワークをとおした相互理解と評価I

プレゼンテーションとプレゼンテーション評価を通して学ぶ

18
1999.11.24
グループワークをとおした相互理解と評価II

プレゼンテーションとプレゼンテーション評価を通して学ぶ

19
1999.12.1
グループワークをとおした相互理解と評価III

プレゼンテーションとプレゼンテーション評価を通して学ぶ

20
1999.12.8
ゲストスピーカーIII
−NPOの現場から−

NPOのマーケティングと資金調達について知る

21
1999.12.15
ゲストスピーカーIV
−NPOの現場から−

NPOの人材育成、NPOとキャリアアップについて知る

22
1999.12.22
アカデミック・ライティングについて

最終レポートにおけるテーマの確認と執筆計画を立てる

23
2000.1.12
アカデミック・ライティングI
−ファイナル・レポート作成−

最終レポート相談会

24
2000.1.19
アカデミック・ライティングII
−ファイナル・レポート作成−

NPO スクールでの経験を自分のライフデザインにどうつなげるか考える

25
2000.1.26
アカデミック・ライティングIII
−ファイナル・レポート作成−

NPO スクールの総括

 


NPOスクールでのマッチング

 

 ここでは特に受け入れ先のみなさんと関係する部分、マッチングの作業とインターン生へのスーパーバイズ(指導・監督)に関しての流れを整理しておきたいと思います。

 

受講者の確定まで

 このプログラムは、 大学コンソーシアム京都の事業として4月にインターン生募集を行います。そこでは総合コーディネーターと大学院のコーディネータたちが丁寧な面接を行い、主旨を理解して応募するように指導します。そしてプログラムの主旨の理解度、動機、キャリア形成上の位置づけの明確性、インターン可能な条件などを基準に選考しました。98年度は80名の応募に対して34名が受講許可となりました。

 

事務局でのインターン先の確定まで

 5月に入ると、今度はNPOスクール事務局側での第1次のマッチング作業を進めます。まず学生に対して、当方で収集した資料や文献などをもとに受け入れ可能団体の活動内容を丁寧に紹介し、学生の活動希望先やインターン可能な時期などをヒアリングします。この結果、送り出しの可能な学生であると事務局が判断した際には、さらに当該団体の活動内容を熟知させ、本人の動機と目的を明確にする作業に取り組みます。
 このプロセスにおいて受け入れ団体とのすり合わせを行い、第1次マッチングでNPOスクール側が選考した学生への、インターン生としての受け入れの可否も含めての丁寧な第2次マッチング作業を進めていきます。

 

すりあわせのための団体訪問

 この第2次マッチング作業は受け入れ団体の意向がなによりも大切です。第1次マッチング作業で確定した団体に、コーディネーターと学生で訪問させていただきまして、スーパーバイザーと対面させ、一人ひとり、動機、目的、キャリアデザインなどについて学生がプレゼンテーションをします。そこでは団体側からそのプレゼンへの質問を行っていただき、団体としての受け入れ目的やインターン生への期待などの説明をしていただきます。このプロセスを経て、団体側での受け入れ可否について検討していただきます。
 事務局では訪問にあたって、学生によっては受け入れができないと判断される場合もあり得るという前提で進めます。加えて、6月の段階で自分のテーマや希望の活動先が絞り切れていない学生には複数の受け入れ団体を見学させている場合もあります。
 より充実したコーオプ教育のために、なるべくミスマッチを防ぎたいと思い、こうした作業を行っています。
 
NPOスクールでのマッチングの方法

 

 第一次マッチング:コーディネーターによるマッチング

団体の紹介と学生の希望のヒアリング
インターン希望団体の決定

 第二次マッチング:受け入れ団体によるマッチング

見学・面接
インターン決定

          ↓

      インターン開始