中川(筑波大教授)の女性蔑視・差別発言を許すな!
支援・抗議のFAXを!

 長崎県の研修会で、中川八洋筑波大教授が「日の丸・君が代に反対したものは非国民だ。日本共産党の議員に税金で給料を払う必要はない」「(核廃絶を求める)長崎平和宣言はキチガイ。長崎市長はウソつき」「日本は戦争をしないからダメだ。戦争をしない民族は退廃する」「米国の銃社会はすばらしい」「福祉に国の予算は使うな」「少子化で日本は滅びる。男は2号・3号に子どもを産ませたらよい。それにこそ助成すべきだ」「女は40(歳)過ぎたら肉のかたまりだ」「セクハラ裁判をしているのはみんな共産党だ」「(北)朝鮮なんかに謝罪する必要はない」(用語はそのまま使用しました:管理者)という差別発言を行ない、それを告発した筑波大学の教員らが逆に中川に訴えられるという事件が起こっています。以下は中川発言問題に怒る女たちの連絡会の神崎直子さんが各メーリングリストに流した文章です(【】の小見出しはこちらでつけました)。告発者への支援のFAX、事件をうやむやにしようとしている筑波大学当局への要請のFAXを!差別者中川をゆるすな!(い)


【差別発言告発者が逆告発された!】
中川発言問題に怒る女たちの連絡会@神崎直子と申します。

★中川・筑波大学教授の長崎での発言問題が、学内での追及者が名誉毀損で刑事告訴されるという、重大な事態へと展開してしまいました。

★さらに驚くべきことに、告訴されたのは「ひとり」ではなかったのです。学内にもうひとり、中川教授に告訴されている教員がいました。

★「告訴」された教員を支援するために、大学学長宛の緊急FAXをお願いします。
内容について以下をご覧ください。
ファックス番号は0298-53-6314です。
郵送の場合は
305-8577 つくば市天王台1-1-1 筑波大学
筑波大学長 北原保雄殿 
です。

【中川発言問題と広がる抗議の声】
★中川発言問題の経過を以下に述べさせていただきます。

 8月25日に長崎県諫早市で長崎県町村議会議長会が主催する研修会が行われました。参加者は県内町村議会の議長、副議長、常任委員長ら約470人。講師のひとりは筑波大学の中川八洋教授(国際政治学)でした。
 中川教授は冒頭に「聞きたくない人は聞かないでよい。」と前置きして次のような発言をしたそうです。
「日の丸・君が代に反対したものは非国民だ。日本共産党の議員に税金で給料を払う必要はない」
「(核廃絶を求める)長崎平和宣言はキチガイ。長崎市長はウソつき」
「日本は戦争をしないからダメだ。戦争をしない民族は退廃する」
「米国の銃社会はすばらしい」「福祉に国の予算は使うな」
「少子化で日本は滅びる。男は2号・3号に子どもを産ませたらよい。それにこそ助成すべきだ」
「女は40(歳)過ぎたら肉のかたまりだ」
「セクハラ裁判をしているのはみんな共産党だ」
「(北)朝鮮なんかに謝罪する必要はない」(日本共産党長崎県委員会が長崎県町村議長会に宛てた8月27日付申し入れ書より)
 この「事件」が地元マスコミに大きく報道され、広く長崎県内の一般市民が知るところとなりました。
 中川教授の発言は、女性蔑視・戦争肯定・平和運動攻撃・アジア蔑視とも十分受けとれるもので、「平和都市・長崎」の市民感情を著しく傷つけたのはいうまでもありません。発言内容に関する抗議の新聞投書が相次ぎ、長崎市長は長崎市議会議長との連名で、直ちに発言の真意を質す書簡を中川教授宛てに送りました。(中川教授はこの書簡を「受け取り拒否」している。)
 また、長崎県南高来郡有家町議会、同じく西有家町議会は、発言内容に抗議する議会決議を出しました。

【中川差別発言の問題点】
 このように県内で大きな反発を招いた中川教授の発言「事件」ですが、どのような点が論議されるべきでしょうか。
 ひとつには、主催者である議長会の講師選定の問題です。
公金を使って、公の場で、しかも議員の研修会とくれば、責任を厳しく追及されても致し方ありません。
 二つめは、もちろん発言者・中川教授の「国立大学教授」(教師・しかも国家公務員)としての「見識」への疑問、さらに「大学教授」というよりはむしろ、市民としての「倫理性」の欠如でしょう。
 三つめは、一般論として、市民社会は憲法に保障されている「言論の自由」に法り、「人権侵害」的発言をどこまで許容するのか、という倫理的命題です。加えて大学は、そのような市民社会の有り様にいかなるスタンスをとるべきでしょうか。

【中川を擁護する大学当局】
 10月22日付朝日新聞茨城南13版の報道によると、中川教授の長崎での発言問題で、筑波大学に100通近い抗議や釈明などを求める投書があったそうです。大学側の事情聴取に対し、中川教授は「受け取ることが必要とは思われない」と、話したそうです。北原学長は「中川教授は大学の職務ではなく、学外の研修会という特別な場で政治学者の信条に基づいて自由に考えを述べた」「研究者には学問・思想・表現の自由が保障される。適切さを欠くところや誤解を招くところがあっても処分対象にはなりにくい」とコメントしています。

【告発者を刑事告訴し居直る中川】
★この期に及んで中川教授は、学内でこの間ずっと中川発言問題を追及しつづけていた女性研究者で綾部裕子さん(国際総合学類長)という方を、「名誉毀損」で水戸地検に刑事告訴し、地検は訴状を「受理」したそうです。綾部さんは大学に寄せられたたくさんの「抗議文」を受けとめ、同学類内の他の女性研究者とともに同学類の職員会議に働きかけ、中川発言を批判する「決議」を出しましたが、どうやら、このことに対する中川氏の「報復」らしいのです。

 教員会議で、賛成14、反対1(中川)棄権1で非難決議を可決しました。非難決議の内容は以下の通りです。長崎発言のテープが公開されていないため、非難決議には名前は入っていないようです。

<決議>
 本年8月25日に長崎県において当学類教員会議構成員が行った講演においてセクシュアル・ハラスメント・女性蔑視発言を行ったとされ、当学類を含めて、大学に多数の抗議文が寄せられた。
 この、構成員が行ったとされる発言は、文部省におけるセクシュアル・ハラスメントの防止等に関する規程の定義等に照らして、セクシュアル・ハラスメントにあたる行為であると結論することができる。
 セクシュアル・ハラスメントに当たるような発言および行為は今日の社会において決して許されない。また今回のように厳しい社会的非難を受けるような内容の発言は大学人としての品位と良識に欠けるのみならず、国際総合学類の信用を著しく傷つけ、健全で正常な学類運営に支障を来すものである。学類学生への影響にも鑑み、教育的見地からも非難されるべき行為である。
 今回のような発言を行う者は、国際総合学類教員会議の構成員としてふさわしくないものと判断する。
平成11年11月17日
筑波大学第三学群国際総合学類教員会議

★綾部さんが訴えられた次の日に、谷村秀彦筑波大学第三学群長も訴えられたことが分かりました。「国際総合学類の非難決議を破棄しようと思えば出来る立場に居ながら、それを怠ったという理由で、損害賠償請求505万円、及び謝罪文を出せという民事訴訟です。2月9日に既に第一回高等弁論があるそうです。

【筑波大学長宛にFAXを!】
★私は「中川発言問題に怒る女たちの連絡会」として長崎の女性たちと共に、県内の女性議員・女性グループ、それからメーリングリストでの呼びかけに応じて賛同を下さった方々の声を「抗議文」の形に集約して、主催者・県町村議会議長会に出向き、その責任を追及しました。議長会は謝罪もしないし、講演テープについても「コメントしない」とした姑息な対応に終始したまま、具体的な発言内容の事実確認さえ拒んでいます。中川教授が今回「告訴」という強気の「報復」に出たのは、発言内容に対する「反省」がないのは勿論ですが、「講演テープ」の不明があればこそと推測されます。中川発言問題に怒る女たちの連絡会は、学内で直接中川教授と対峙し、敢然と闘った綾部さんとその仲間たち、および綾部さんたちを支えた谷村第三学群長の奮闘を称え、できるだけ支援していきたいと考えます。皆様方のご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げる次第です。

★それでみなさんに緊急を要するお願いです。
学長あてに、どしどしファックスを送ってください。勿論郵送でもいいですが、ファックスのほうが簡単でしょうから。そして、できれば、励ましのために、同時に谷村第三学群長と綾部国際総合学類長にもファックスをお願いします。(学長にあてたファックスと同じもの)内容的には4つあると思います。
しかし、まるでプロパガンダのように同じ内容のファックスが行けば、学長は辟易するでしょう。
下の4点にこだわらず、自分のやり方で対処してください。

1)中川教授が綾部国際総合学類長と谷村第三学群長を訴えた件について中川の行動にに怒りを覚え、綾部国際総合学類長と谷村第三学群長を支持・支援します。
2)神崎さんの経過説明を読まれて、それに対する率直な、できれば中川非難の言葉
3)筑波大学が中川教授を放置するのであれば、中川を暗に支持していると解釈します。現在も、そのように思い始めています。
4)今後、長期にわたって、大学の処置等を注目していきます。

出来るだけ広く広く呼びかけて、たくさんのFAXが届くように、ご協力お願い申し上げます。

〒305−8577つくば市筑波大学
学長 北原保雄 様
Fax  0298-53-6314

補足 
中川八洋 筑波大学<教育面>国際総合学類、<研究面>歴史・人類学系 所属教員




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