「6・4」天安門事件から12年
民主化運動を発展させ、資本主義への道に反対しよう



 89年の民主化運動を銃剣と戦車で押しつぶしたいわゆる「6・4天安門事件」から12年がたった。大陸では現在でも民主派への弾圧が続くなか、香港では毎年「天安門事件を忘れるな!」という大規模な集会とデモが開かれてきた。97年7月に中国に返還された後も、この集会とデモは続けられてきたが、今年の参加者は1500人と、例年になく参加者が少なかった。事件を風化させず、新しい変革への道を模索する取り組みが必要である。資本主義化への道を突き進む中国共産党政権のもとで、労働者、農民は生活すらも困難な状況におかれつつある。以下は、政治的独裁の強化と経済における資本主義的変化に反対し、香港で活動する先駆社の友人たちによる声明。(H)


6.4天安門事件を忘れず、
民主化運動を発展させ、金権支配に反対しよう!
先駆社


 6・4天安門事件を忘れないということは、もちろん89年民主化運動の名誉回復をかちとるという事だけではなく、続けて民主化運動を発展させ、人民自らの力で比較的良い生活と比較的良い社会制度(政治制度、経済制度を含む)をかちとるためである。
 89年民主化運動への血の弾圧の後、中国共産党の支配集団は、独裁と腐敗をほんのわずかでも改善しないどころか、逆にさらに人民を抑圧し搾取し、金権と政治的独裁を密接に結合させる新たな支配制度を急速に築き上げている。
 中国共産党の支配者は、一貫して政治的権利を独占してきた。過去において、彼らが実際に享受してきた経済的特権は、一部の個人的消費における利点の取得に限られ、かすめとった財産の量もそう大規模ではなかった。「一部の人をまず豊かにさせる」(注)という政策がとられて以来、「金が金を生む」というチャンスの到来によって、支配者はその特権を利用して自分及び家族や腹心のために無制限の資金をかすめとった。数十年来、労働者人民が幾多の辛苦によって創造し蓄積してきた国有財産は、支配者が自由に使い込む事のできる対象になった。国有企業はますますその維持が困難になり、ほぼ総体が負の財産になり、国有企業労働者は往々にして賃金すらも受け取る事ができなくなっている。しかし企業のトップや関係する役人は、おおむね財産を蓄積して資本家になっている。大きな権力を握っている官僚は、財産蓄積の道とその規模はさらに大きい。これらの人びとは新興資産階級の中堅を構成している。現在、政府は積極的に市場経済および「世界経済への接続」を宣伝している。この官僚資産階級の支配を打ち固め発展させるためであり、同じに彼らを世界の大資本と連携させるためである。そしてプロレタリア大衆は彼らの無制限の貪欲と暴虐の支配下でしか不安な生活することしかできない。
 プロレタリア大衆が自らの悲惨な運命を転換させようと考える時、同時に独裁政治と金権支配に反対しなければならない。独裁政治の罪悪は、すべての人とは言わないまでも、少なくとも多くの人々が知っている。しかし資本主義はすなわち金権政治であり、資本主義はプロレタリア大衆に巨大な災いをもたらす事は避けられないということを知っている人はそう多くはない。民主派の中でも少なくない人が資本主義の幻想を撒き散らしている。これはプロレタリア大衆が自らの運命を実際に変革することを妨害する最初の大きな障害である。それゆえわれわれはすべての人がこの問題を正視することを呼びかける。

独裁反対!一党独裁を廃止せよ!
一党独裁は決して人民民主ではない、決して労農政権ではない、決して社会主義ではない!
金権支配反対!市場による支配反対!資本主義への道反対!
プロレタリア大衆は主人公である!一切の資源をプロレタリア大衆の民主的権力へ!
経済は人民の生活のために奉仕しなければならない!市場は人民権力により監視、管理、制限されなければならない!

 これこそが真の社会主義への道である。これこそが絶対的多数の人民の真のオルタナティヴである。

2001年5月20日


(注)「社会主義の目的はすなわち全国人民を共同で豊かにすることであり、両極分化ではない。もしわれわれの政策が両極分化をもたらしたとすれば、われわれは失敗したことになる。もし新しいブルジョア階級を生み出したとすれば、間違った道を進んだことになる。一部の地区が先に豊かになることを提唱するのは、その他の地区も豊かになるのを激励し、先導するためであり、先に豊かになった地区に遅れた地区がよりよく発展するのを助けさせるためである。人民の中の一部の人間が先に豊かになるよう提唱するのも、同じ道理による」1985年3月「理想と規律によってこそ団結できる」(『ケ小平文選』第3巻110ページ)





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