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靖国神社は「官軍･皇軍」として亡くなった人々を神として祀る神社です。それ以外の人々は、たとえどれほどこの国の発展に寄与しようとも祀られることはありません。逆の言い方をすれば、「皇軍」として亡くなれば、その人が生前どういう位置にあって、戦争の過程で何をしようが問われることはありません。だから、第二次世界大戦後、連合国によってもたれた東京裁判で「戦争犯罪」を犯したとされた人々、なかでも「Ａ級戦犯」と言われる人々も、あの戦争に疑問を持ち「この戦争は間違っている」と公言して、銃の引き金に一度も指をかけなかった人々も、同じように神として祀られています。 では靖国神社の「祭神」となっているのは日本人だけでしょうか。そうではありません。日本の軍人･軍属として徴用された「台湾」や「朝鮮」の人が約五万人も「英霊」として合祀されています。この人々の思いはどれほどだったでしょう。 参院選の「大勝利」を追い風に、８月１５日に靖国神社への参拝を強行している小泉首相は、靖国神社に祀られている人々に「敬意と感謝を捧げる」と言っていますが、「台湾」や「朝鮮」出身で「祭神」とされた人やその遺族はこれを許せないに違いありません。 小泉首相は中国や韓国からの靖国参拝批判に対して、「よその国から批判されてなぜ中止しなければならないのか」などど、いかにも外圧に抗する志士風ですが、先ごろのジェノバ･サミットでのアメリカの言いなりの無様さは何なのでしょう。第二次世界大戦で大変な迷惑をかけた国々の人々の怒りをまっとうに受け止めることができずに、これからのアジア外交ができるはずがありません。 首相の靖国神社への参拝は明らかに憲法違反です。靖国神社は特定の教義を持つ宗教法人ですから、これの宗教活動に国家が公然と関わりを持つことは正教分離の原則違反です。天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他公務員は、この憲法を遵守し擁護する義務があるはずであるのに、首相自らそれを率先して破るとなると、あとはもう歯止めの効かないことになってしまいます。憲法九条違反の自衛隊の容認から世界第二位の巨大な軍隊までの軌跡があっという間だったのと同じことになるのです。 わたしたちは小泉首相の靖国神社参拝に反対の意思を表明するために、８月１５日に、小泉首相に直接わたしたちの声を届けるよう行動します。 多くのみなさんが、わたしたちと行動を共にしてくださるよう訴えます。 ８・１５行動 午前９時３０分 国立千鳥ヶ淵戦没者苑管理事務所前集合（交通案内） ８･１５小泉首相の靖国参拝抗議行動実行委員会 〈世話人〉 今村 嗣夫 内田 雅敏 海老坪 眞 大分 勇哲 大島 孝一 大津 健一 小川 武満 小河 義伸 木邨 健三 國安 敬二 小池 健治 酒井 義一 佐藤 幹雄 鈴木 伶子 高橋喜久江 武田 隆雄 田中 伸尚 西川 重則 土方 美雄 菱木 政晴 森山つとむ 弓削 達(アイウエオ順) 〈事務局〉 日本基督教団靖国・天皇制問題情報センター 東京都新宿区西早稲田2-3-18 電話０３−３２０５−７３６３ ファックス０３−３２０７−３９１８ |