英仏の帰りに韓国で
◆ チェアムリ教会にて ◆ パゴダ公園に展示されている、チェアムリ教会焼き討ちの様子。
焼き討ちされた直後のチェアムリ教会。 遺骨発掘現場で涙を流す田同禮(チョンドンネ)長老。 イエスが十字架につけられ息をひきとる様子を遠くから見ていた 女たちがいたように(マルコ福音書15・40以下)、 夫や息子たちがとじこめられた教会堂が燃えあがり 銃撃されるのを息をひそめて隠れ見ていた女たちがいた。 そのうちの一人、当時23歳で夫を失った田同禮(チョンドンネ)さんは、 泣きながら夫を求めて教会の庭にやってきた女性が 首を斬られるのを見た。 また、数日後、カナダ人の宣教師と共に、焼け跡に 21人の黒こげの遺骸が離し難く一塊になっているのを見た。 カン先生は彼らが最後に一団となって 祈りつつ死んだのであろうと推測する。 その祈りは、イエスの十字架上の「エロイ、エロイ、ラマ、サバクタニ」、 「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」 (マルコ福音書15・34)の祈りにあずかる祈りであったにちがいない。 「3・1独立運動とチェアムリ事件」 日本キリスト教団出版局(1989年) (小笠原亮一・李 仁夏・澤 正彦ほか)より |
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