ガザに暮らす恐怖
私は起きていたかった。自分が死ぬことを意識するため、そして誰に殺されるかを意識するため
ムハンマド・オメール
2008年3月1/2日
CounterPunch原文


長い、厳しい一日だった。ガザ市とガザ北部の現場で、写真を撮り、記事を書いていた。

水曜日(2月27日)のジャバリヤでサッカーをしていた子どもたちに加えられた爆撃を生き延びた二人の子どもと会った。皆さんもご存じだと思うが、他の4人は殺された。生き残った子どもの一人は、砲弾により足の肉がすべて失われ、体中に火傷を負っていた。これまで見た中で最も恐ろしい光景だったが、ほかにもたくさんの恐ろしい光景を目にした。今日一日だけで、35人が殺され、殺人は続いており、180人が怪我をした。犠牲者の多くは女性と子どもだった。病院は、献血と救急車の燃料を求めるアピールを出した。

少年の一人に、水曜日の午後、何が起きたのか詳しく教えてくれるようお願いした。9歳になるその少年は、泣きながら、従兄弟の頭が体から離れて遠くに転がり、手も足もばらばらになっていたこと、サッカーをしていたところから離れたところに飛び散ったことを教えてくれた。少年の母親が、少年が病院に連れてこられたとき、電気が止まっていたと語った。

少年は、話しをしているあいだ中、ずっと泣いていた。心の痛みに加えて、その涙が彼を痛めつけていた。というのも、彼は目の回りも火傷していたから。母親がシーツを持ち上げて負傷した少年の足を見せてくれた。肉がそげ落ち、骨しか見えなかった。少年が意識を保っていられることが信じられなかったが、その意識が激痛と激しい苦しみで一杯だということはわかった。私自身の心と頭も、その苦痛を感じとった。

母親との話の中で、彼女は、子どもたちを避難させなくてはならなくなったと言った。子どもたちが遊んでいた地区はもはや安全ではないから、と。サッカーをしていた少年たちは、6歳から14歳だった。生き残った二人は、ジャバリヤの自宅前でサッカーをしていたとき、イスラエルのミサイルが自分たちを襲ったと述べた。

ようやく私が家にたどり着いたのは、数時間ほど前のことである。家に帰るために交通手段を長いこと待たなくてはならなかったから。ようやくラファに戻ることができたあと、私は倒れ込んで1時間ほど眠った。けれども眠りは妨げられた。F−16の爆撃におびえて目覚めたのだった(F−16の爆撃だというのはあとになって知った)。ベッドから飛び出して暗い家の中を横切ったとき、家族が誰も家にいなかったので、靴を履かずに道に飛び出した。人々は路上に出て、青年たちが走り回っていた。何が何だかわからなかった。自分でも何をしているのかわからないまま、どこに向かっているかもわからないまま、私も走っていた。家々の窓はほとんど降ろされ、シャッターも閉まっていた。凍り付くような寒さだった。

路上に転がる窓ガラスの破片やがれきで怪我をしなかったのは幸いだった。今、家に戻ってこの記事をラップトップに向かって書いている。猛烈に疲れているが、それでも、もう一度寝直すのはいい考えではないと思った。死ななくてはならないとすると(それを望んではいない)、目覚めた状態で、自分が死ぬことを知っておきたい。そして誰に殺されたかも。寝ているときに死にたくはない。

ムハンマド・オメールは、「新アメリカメディア2006年最優秀若手の声」国際賞受賞者。


最新の情報は、P-navi infoをご覧下さい。要請を送る場合、イスラエルや米国などへの意見宛先を参照して下さい。

以下は、英語の要請手紙例です。どうかご活用下さい。

(1) オルメルト首相宛

宛先

Fax: 972-2-670-5475
Fax: 972-2-651-2631
Email: webmaster@pmo.gov.il または dover@pmo.gov.il

手紙例

Dear Prime Minister Olmert,

I am contacting you to express my grave concern over reports that Israel is planning to launch an imminent ground invasion of Gaza.

The Israeli government says that the invasion is a reaction to the firing of rockets into Israel from Gaza, which have reportedly killed one Israeli in the southern town of Sderot. It is misleading, however, to isolate the rocket attacks from Israel's earlier killing of five members of Hamas in southern Gaza on February 27, the sealing off of Gaza, and the broader context of ongoing oppression in which Palestinians are forced to live. This includes violence, humiliation and encroachment on Palestinian lands by the Israeli military and extremist Israeli settlers. It is clear that within this situation a ground invasion or a continuation of air strikes by Israel will only lead to a further escalation in violence.

Israel's Deputy Defence Minister reportedly declared on February 29 that by firing rockets into Israel from Gaza, the Palestinians "are bringing upon themselves a greater Shoah because we will use all our strength in every way we deem appropriate, whether in air strikes or on the ground." I find it extremely shocking that such a highly placed Israeli official would use the word "Shoah", normally used only to describe the genocide inflicted on the Jewish people during World War II, when articulating Israeli intentions toward the Palestinians. It is particularly disturbing considering the many Palestinians who have already lost their lives as a result of Israeli military actions in recent days. At least 55 Palestinians, including small children, have been killed over the past three days, with the toll rising to more than 200 over the past three months. In contrast, only one Israeli has been killed by Palestinians in the same time period.

The BBC reports that a recent opinion poll indicates that a majority of Israelis favour a truce with Hamas ("New Israeli raids on Gaza kill 24," http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/7272329.stm). I urge you to heed the voices of those in Israel and abroad who are calling for a peaceful solution to the current crisis by immediately ceasing military operations in Gaza. I also urge you to take concrete action to secure long-term peace for all people in Israel and Palestine by committing your government to sincere and ongoing peace negotiations with the Palestinian people.

Yours sincerely,
[お名前]

(2) バラク国防相宛

宛先

Fax: 972-3-691-6940
Fax: 972-3-608-0343
Email:info@mail.idf.il または sar@mod.gov.il

手紙例(以下、オルメルト首相宛の手紙の宛名と最後の段落を差し替えて使って下さい)

宛名
Dear Defence Minister Barak,

最後の段落
The BBC reports that a recent opinion poll indicates that a majority of Israelis favour a truce with Hamas ("New Israeli raids on Gaza kill 24," http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/7272329.stm). I urge you and your government to heed the voices of those in Israel and abroad who are calling for a peaceful solution to the current crisis by immediately ceasing military operations in Gaza. I also urge you to take concrete action to secure long-term peace for all people in Israel and Palestine by committing to sincere and ongoing peace negotiations with the Palestinian people.

(3) ブッシュ米大統領宛

宛先

Fax: 1-202-456-2461
Email:president@whitehouse.gov

手紙例(以下、オルメルト首相宛の手紙の宛名と最後の段落を差し替えて使って下さい)

宛名
Dear President Bush,

最後の段落
The BBC reports that a recent opinion poll indicates that a majority of Israelis favour a truce with Hamas ("New Israeli raids on Gaza kill 24," http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/7272329.stm). I urge you to call on the Israeli government to: 1) heed the voices of those in Israel and abroad who are calling for a peaceful solution to the current crisis and immediately cease military operations in Gaza; 2) take concrete action to secure long-term peace for all people in Israel and Palestine by committing to sincere and ongoing peace negotiations with the Palestinian people.

■ パレスチナ緊急報告会

パレスチナの状況をずっと追ってきた、日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)の土井敏邦さんと古居みずえさんが、緊急の報告会を開きます。

日付:2008年3月15日(土)
時間:開場13:00 /映像上映・講演 13:30〜16:30
場所:明治大学リバティータワー 9階 1096教室
資料代:1,000円
共催:現代史研究会/日本ビジュアル・ジャーナリスト協会
お問合せ:JVJA事務局 090-6101-6113 office@jvja.net
※先着順(予約は必要ありません)定員140名

プログラム:
(1) ガザ空爆と侵攻の被害状況・最新映像(解説・土井敏邦)
(2) 古居みずえ・報告
 映像上映「ガザ住民の生活の現状」
 解説(予定)
(3) 土井敏邦・報告
 映像上映「ガザはどうなっているのか」
  (第一部)封鎖と民衆
  (第二部)ハマスと民衆
 解説
○報告者・内容は都合により一部変更になる可能性があるそうです

■ World Peace Now ピースパレード

日時:3月22日(土)オープニング13:00 パレード出発14:30
場所:港区芝公園23号地
   地下鉄三田線「御成門」徒歩3分
   地下鉄大江戸線「赤羽橋」徒歩4分
   JR「浜松町」徒歩12分
ピースパレード……アメリカ大使館へ

■ 反貧困フェスタ2008〜貧困をどう伝えるか〜

日時:2008年3月29日(土)10:00開会(〜16:00)
場所:千代田区立神田一橋中学校
 東京メトロ半蔵門線・都営新宿線神保町駅(A1出口)4分
 東京メトロ東西線竹橋駅(1b出口)5分
賛同金募集中
 個人1口1000円
 団体1口3000円より
 郵便振替 00170-5-594755
 加入者名 反貧困ネットワーク
 通信欄に「反貧困フェスタ2008賛同金」とお書き添えください
詳細は反貧困フェスタ2008HPをご覧下さい。

■ 辺野古・東村高江

現地からの最新情報があります。
益岡賢 2008年3月2日

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